少数派シリーズ/東京オリンピックの危うさVOL.11
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 2
東京オリンピック競技場の建設費が高騰し多数の会場を見直すはめに
オリンピック募金切手のご案内・第3次(バスケットボール) 1962年発行
ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年1月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。
ここからは、東京オリンピック会場全体の見直しについて、今回は全体、次回以降は個々の会場の問題点を挙げます。投稿者が前から指摘してきた通り、建設費などの高騰から会場を見直しせざるを得なくなりました。当初建設費1,538億円(新国立競技場除く)から3倍の4,584億円までに膨らみ、やむなく修正案が出されました。選手村から8km以内の会場を売り物にしてきましたが、「距離がコンパクトではなく財政規模をコンパクトにする」と、慌てて軌道修正しました。
バスケットボール・バドミントンは江東区の「夢の島ユースプラザA・B」の新設に364億円を予定していましたが、既存の調布市やさいたまスーパーアリーナに変更。水球も江東区に「ウォーターポロアリーナ」76億円を新設する予定も、目と鼻の先にある辰巳国際水泳場に変更。ボート・カヌースプリントは、会場は変わらず東京湾の中央防波堤「海の森水上公園」ですが、当初予算1038億円を491億円に圧縮。しかし中央防波堤は、かなり問題があるため後号で説明します。
すぐ側に同様の施設があるにも関わらず新設、あるいは中央防波堤に491億円も掛けてボート競技を行うなど、“ハコモノ建設ありき”がミエミエです。オリンピックが終われば、使われないでしょう。前回、東京大会のボートは埼玉県・戸田市で行われました。現時点では競技基準に合わないそうですが、東京湾に大金を掛けるなら遥かに少ない予算で、戸田市・彩湖でできます(後号で説明)。投稿者はいつも言いますが、東京オリンピックは、選手のためでなく建設屋のために行われるのです。
あまり表沙汰になっていませんが、会場を中央区の選手村から8km以内としたのは、東京湾臨海部(ベイエリア)の大型開発をしたい東京都の思惑があってのことです。既に臨海部の開発(五輪関係を除く)に3,000億円が投じられ、企業誘致に5億円、フジテレビ前のイルミネーションに3億円の税金が使われました。37会場のうち、当初計画では20か所がベイエリアでした。オリンピックが終われば、選手村を始め開発された会場周辺を安く民間に売り渡す計画も見え隠れします。
都が会場変更を判断する以前に、IOCから既存施設を使うよう指示されていたことです。IOCは規模の拡大を懸念することから、今後は1つの都市だけでなく広範囲な会場使用を目指しています。バスケットボールの一部日程を、大阪で開いたらとIOCから逆提案される始末です。都は今回の見直しで、2,000億円を圧縮したとしています。しかし東日本大震災の復興工事を投げ捨てて、東京オリンピック関連の工事ばかりを狙う建設業界に足下を見られ、ますます費用(税金)は増大するでしょう。
▽最終決定会場 追記
バスケットボール競技 さいたまスーパーアリーナ (既設)
バドミントン競技 武蔵野の森公園 (新設)
水球競技 東京辰巳国際水泳場 (既設)
ROUND2 迷走する会場選定・巨額の建設費編 2
東京オリンピック競技場の建設費が高騰し多数の会場を見直すはめに
オリンピック募金切手のご案内・第3次(バスケットボール) 1962年発行
ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。記事は2015年1月、旧ブログに投稿したものです。アスリートファーストの尊重は微塵もなく、政治家・経済界・五輪関係者などは己の思惑・利益・保身のために、東京オリンピックの悪用が目に余ります。年月が経過しても、ブログにてその検証や事実を残しておく必要があると考えます。
ここからは、東京オリンピック会場全体の見直しについて、今回は全体、次回以降は個々の会場の問題点を挙げます。投稿者が前から指摘してきた通り、建設費などの高騰から会場を見直しせざるを得なくなりました。当初建設費1,538億円(新国立競技場除く)から3倍の4,584億円までに膨らみ、やむなく修正案が出されました。選手村から8km以内の会場を売り物にしてきましたが、「距離がコンパクトではなく財政規模をコンパクトにする」と、慌てて軌道修正しました。
バスケットボール・バドミントンは江東区の「夢の島ユースプラザA・B」の新設に364億円を予定していましたが、既存の調布市やさいたまスーパーアリーナに変更。水球も江東区に「ウォーターポロアリーナ」76億円を新設する予定も、目と鼻の先にある辰巳国際水泳場に変更。ボート・カヌースプリントは、会場は変わらず東京湾の中央防波堤「海の森水上公園」ですが、当初予算1038億円を491億円に圧縮。しかし中央防波堤は、かなり問題があるため後号で説明します。
すぐ側に同様の施設があるにも関わらず新設、あるいは中央防波堤に491億円も掛けてボート競技を行うなど、“ハコモノ建設ありき”がミエミエです。オリンピックが終われば、使われないでしょう。前回、東京大会のボートは埼玉県・戸田市で行われました。現時点では競技基準に合わないそうですが、東京湾に大金を掛けるなら遥かに少ない予算で、戸田市・彩湖でできます(後号で説明)。投稿者はいつも言いますが、東京オリンピックは、選手のためでなく建設屋のために行われるのです。
あまり表沙汰になっていませんが、会場を中央区の選手村から8km以内としたのは、東京湾臨海部(ベイエリア)の大型開発をしたい東京都の思惑があってのことです。既に臨海部の開発(五輪関係を除く)に3,000億円が投じられ、企業誘致に5億円、フジテレビ前のイルミネーションに3億円の税金が使われました。37会場のうち、当初計画では20か所がベイエリアでした。オリンピックが終われば、選手村を始め開発された会場周辺を安く民間に売り渡す計画も見え隠れします。
都が会場変更を判断する以前に、IOCから既存施設を使うよう指示されていたことです。IOCは規模の拡大を懸念することから、今後は1つの都市だけでなく広範囲な会場使用を目指しています。バスケットボールの一部日程を、大阪で開いたらとIOCから逆提案される始末です。都は今回の見直しで、2,000億円を圧縮したとしています。しかし東日本大震災の復興工事を投げ捨てて、東京オリンピック関連の工事ばかりを狙う建設業界に足下を見られ、ますます費用(税金)は増大するでしょう。
▽最終決定会場 追記
バスケットボール競技 さいたまスーパーアリーナ (既設)
バドミントン競技 武蔵野の森公園 (新設)
水球競技 東京辰巳国際水泳場 (既設)