少数派シリーズ 特設|新型コロナウイルス VOL.76
GoToトラベルゴリ押しの裏に二階幹事長の旅行業界会長権力乱用やズブズブの関係
■二階幹事長は観光業団体から644万円の献金を受けGoToで1000倍返しか?
安倍内閣が強引に推し進める「GoToトラベル」キャンペーン事業に、国民から厳しい批判が相次いでいます。朝日新聞の世論調査では、GoToトラベルに74%の人が「反対」(賛成19%)、時期が「早すぎる」が80%(妥当だ15%)の回答でした。また自治体などの首長からも、強い反発の声が上がっています。東京都・小池百合子知事は、「冷房と暖房の両方をかけるようなこと」。大阪府・吉村洋文知事も、「今やるべきではない」。青森県むつ市・宮下市長に至っては、「感染拡大に歯止めが掛からなくなれば、政府による人災だ」と憤っています。しかし税金投入によって旅行代金が大幅割引になることから、7/23からの4連休には、お調子者のスットコドッコイが勇んで旅行に出掛けました。中でも医療体制が貧弱な沖縄や離島が人気なことから、地元民をひやひやさせているのです。結局、人が動けば新型コロナウイルスをばら撒くことになるのは自明の理です。感染対策の基礎を知ろうとせず、反対世論多数の中の強行は政権の命取りになるでしょう。
さて感染拡大が懸念される中、狂ったように安倍首相がGoToトラベルをゴリ押ししようとする背景には、国民の前には表れていませんが、自民党の重鎮・二階俊博幹事長が力づくで圧力を掛け推進させているからです。急に、無理に無理を重ね、ルール作りもできないままGoToトラベルのスタート。赤羽国交大臣は支離滅裂・二転三転の会見を続け、国交省内は大混乱です。この強硬策の裏側には、旅行代理店約5800社が加盟し束ねる業界団体「全国旅行業協会」の会長を二階幹事長が務めているからです。1992年に会長に就任した二階幹事長は、一時辞任の時期もありますが、長く会長職を務めています。全国旅行業協会との関係はかなり深いと言われ、言わばこの業界の「ドン」なんです。その団体から、分かった2013~17年だけでも224万円の献金、他の旅行業界2団体から422万円(後述)、合わせて644万円の献金を受けています。このように、両者が“ズブズブ“の関係だったのです。GoToトラベルゴリ押しの根底が、ここにあります。
■事業委託先にも二階幹事長の“息の掛かった企業”3社が入っている
既号でお伝えしたように、事業1.35兆円のうち“中抜き”委託料1,895億円を分捕る「ツーリズム産業共同提案体」という隠れ蓑の存在です。持続化給付金の場合は「電通」で、5次下請けまで設け次々と利潤をかすめ盗っていきました。1.35兆円の扱いを受託した共同提案体7社のメンバーは、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、JTB、KNT-CT、日本旅行、東武トップツアーズ。さらに協力団体に、リクルート子会社、楽天、ヤフーなどがいます。この中に二階幹事長に献金した「全国旅行業協会」、協力団体の中に「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会」372万円(13~18年)、「日本旅館協会」50万円(13~17年)が名を連ねているのです。彼等から見れば、「はした金」です。ただこれは表面上の金額であって、実際は桁違いのカネ(賄賂?)が動いていると思われます。二階幹事長は中抜き委託料を増やし、献金分の“1000倍返し”(それ以上?)で業界を儲けさせます。GoToトラベルの、“ズブズブ“のカラクリが見えてきました。
■追記/週刊文春・その他によると、二階幹事長は自民党の「観光立国調査会」の最高顧問。共同提案体に属する14団体から、二階幹事長ら自民党37議員に4200万円、またはそれ以上の献金が行われた。幹事長は命令に近い形で、前倒しを行ったと報じている。
周辺の人間が“アベ忖度”しますが、今回は安倍首相が二階幹事長に「忖度」したのでしょう。このようにGoToトラベルをやる理由は、「二階の圧力」だと言い切れます。1.35兆円をばら撒けば、上記の大手観光企業だけが間違いなく潤います。しかし動機の不純さから、肝心な地方の旅館・ホテルには大してお金が回らず、大混乱ばかり強いるのです。旅館・ホテル経営者などは、眼中にないのです。経営者等の「犠牲」と、旅行すれば確実に感染者を増やし、感染者の「不幸」から成り立っているのが『GoToトラベルの本質』です。安倍首相は、何を血迷っているのでしょうか! 人が動けば、感染が広がるのは当たり前です。今は苦境にあえぐ経営者・従業員などに、ピンポイントで徹底した補償など別の形での支援を行うべきです。今回に限らず安倍首相は、国民より大企業・大組織の業者しか目を向けない体質です。だから初期の感染防御に関心を持たない怠慢、以来、失政ばかりが続いているのです。ウイルスをばら撒くGoToトラベルは、直ちに「中止すべき」です!
次号/77・安倍首相!東京五輪もやる気ないのですか?GoToやっちゃますます開催苦境に
前号/75・安倍「GoTo」ますます迷走・今からでも中止し感染防止と旅行業者には別の補償を
GoToトラベルゴリ押しの裏に二階幹事長の旅行業界会長権力乱用やズブズブの関係
■二階幹事長は観光業団体から644万円の献金を受けGoToで1000倍返しか?
安倍内閣が強引に推し進める「GoToトラベル」キャンペーン事業に、国民から厳しい批判が相次いでいます。朝日新聞の世論調査では、GoToトラベルに74%の人が「反対」(賛成19%)、時期が「早すぎる」が80%(妥当だ15%)の回答でした。また自治体などの首長からも、強い反発の声が上がっています。東京都・小池百合子知事は、「冷房と暖房の両方をかけるようなこと」。大阪府・吉村洋文知事も、「今やるべきではない」。青森県むつ市・宮下市長に至っては、「感染拡大に歯止めが掛からなくなれば、政府による人災だ」と憤っています。しかし税金投入によって旅行代金が大幅割引になることから、7/23からの4連休には、お調子者のスットコドッコイが勇んで旅行に出掛けました。中でも医療体制が貧弱な沖縄や離島が人気なことから、地元民をひやひやさせているのです。結局、人が動けば新型コロナウイルスをばら撒くことになるのは自明の理です。感染対策の基礎を知ろうとせず、反対世論多数の中の強行は政権の命取りになるでしょう。
さて感染拡大が懸念される中、狂ったように安倍首相がGoToトラベルをゴリ押ししようとする背景には、国民の前には表れていませんが、自民党の重鎮・二階俊博幹事長が力づくで圧力を掛け推進させているからです。急に、無理に無理を重ね、ルール作りもできないままGoToトラベルのスタート。赤羽国交大臣は支離滅裂・二転三転の会見を続け、国交省内は大混乱です。この強硬策の裏側には、旅行代理店約5800社が加盟し束ねる業界団体「全国旅行業協会」の会長を二階幹事長が務めているからです。1992年に会長に就任した二階幹事長は、一時辞任の時期もありますが、長く会長職を務めています。全国旅行業協会との関係はかなり深いと言われ、言わばこの業界の「ドン」なんです。その団体から、分かった2013~17年だけでも224万円の献金、他の旅行業界2団体から422万円(後述)、合わせて644万円の献金を受けています。このように、両者が“ズブズブ“の関係だったのです。GoToトラベルゴリ押しの根底が、ここにあります。
■事業委託先にも二階幹事長の“息の掛かった企業”3社が入っている
既号でお伝えしたように、事業1.35兆円のうち“中抜き”委託料1,895億円を分捕る「ツーリズム産業共同提案体」という隠れ蓑の存在です。持続化給付金の場合は「電通」で、5次下請けまで設け次々と利潤をかすめ盗っていきました。1.35兆円の扱いを受託した共同提案体7社のメンバーは、日本旅行業協会、全国旅行業協会、日本観光振興協会、JTB、KNT-CT、日本旅行、東武トップツアーズ。さらに協力団体に、リクルート子会社、楽天、ヤフーなどがいます。この中に二階幹事長に献金した「全国旅行業協会」、協力団体の中に「全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会」372万円(13~18年)、「日本旅館協会」50万円(13~17年)が名を連ねているのです。彼等から見れば、「はした金」です。ただこれは表面上の金額であって、実際は桁違いのカネ(賄賂?)が動いていると思われます。二階幹事長は中抜き委託料を増やし、献金分の“1000倍返し”(それ以上?)で業界を儲けさせます。GoToトラベルの、“ズブズブ“のカラクリが見えてきました。
■追記/週刊文春・その他によると、二階幹事長は自民党の「観光立国調査会」の最高顧問。共同提案体に属する14団体から、二階幹事長ら自民党37議員に4200万円、またはそれ以上の献金が行われた。幹事長は命令に近い形で、前倒しを行ったと報じている。
周辺の人間が“アベ忖度”しますが、今回は安倍首相が二階幹事長に「忖度」したのでしょう。このようにGoToトラベルをやる理由は、「二階の圧力」だと言い切れます。1.35兆円をばら撒けば、上記の大手観光企業だけが間違いなく潤います。しかし動機の不純さから、肝心な地方の旅館・ホテルには大してお金が回らず、大混乱ばかり強いるのです。旅館・ホテル経営者などは、眼中にないのです。経営者等の「犠牲」と、旅行すれば確実に感染者を増やし、感染者の「不幸」から成り立っているのが『GoToトラベルの本質』です。安倍首相は、何を血迷っているのでしょうか! 人が動けば、感染が広がるのは当たり前です。今は苦境にあえぐ経営者・従業員などに、ピンポイントで徹底した補償など別の形での支援を行うべきです。今回に限らず安倍首相は、国民より大企業・大組織の業者しか目を向けない体質です。だから初期の感染防御に関心を持たない怠慢、以来、失政ばかりが続いているのです。ウイルスをばら撒くGoToトラベルは、直ちに「中止すべき」です!
次号/77・安倍首相!東京五輪もやる気ないのですか?GoToやっちゃますます開催苦境に
前号/75・安倍「GoTo」ますます迷走・今からでも中止し感染防止と旅行業者には別の補償を