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羽田衝突事故の遠因は羽田新飛行ルートの“山手線並み”増便による混雑負担増/少数派

2024年01月11日 | 羽田新飛行ルート
Ns170minoritytp 少数派シリーズ/羽田新飛行ルート
都心を低空で離陸・着陸を繰り返す羽田新ルートは許されない!13
羽田衝突事故の遠因は羽田新飛行ルートの“山手線並み”増便による混雑負担増

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■安倍首相(当時)のインバウンド政策で1時間90回の発着数の過密化が影響
報道の通り1月2日、羽田空港C滑走路上でJAL機と海上保安庁機が衝突炎上し、海保機乗員5人死亡・JAL機搭乗の379人全員が無事脱出した。現在、原因を調査中である。投稿者はもちろん航空関係に詳しくないが、「羽田新飛行ルート」についてブログを連載している認識から、真っ先に2020年に始まった同飛行ルートによる「増便」の影響があったのではないかと思った。TV・新聞を見るとジャーナリストの青木理(おさむ)氏がまずその点を指摘し、他のメディアも事故の遠因(えんいん)が同ルートの混雑と言われるようになってきた。一方、運輸安全委員会の公表データでは、過去10年間に全国の空港で航空機(ヘリと滑空機を除く)が滑走路上で衝突する恐れがあった事例は21件あった。うち12件が地上の航空機や作業車に、3件は管制側に原因あったとみられる。今回、脱出救助ばかりに賞賛の声が目立つが、なぜこのような事故が起きたのか、その背景に注視することが先決だ。

英航空情報会社OAGによる23年の世界の空港混雑度ランキングでは、トップがアトランタ空港、2位はドバイ空港、3位が羽田空港だった。羽田空港の場合、最も多い時の発着回数は1時間に90回。1分間に1.5回(複数の滑走路にて)の“山手線空港”と言われるが、実際はJR山手線の2倍の多さの時刻表だ。事故当日も正月の夕方時で、発着枠は容量一杯だったと国交省幹部が言う。以前から混雑が指摘されてきたにも関わらず、2010年のD滑走路の増設によって年間発着枠が30.3万回から44.7万回に増加。さらには安倍首相(当時)と小池都知事との思惑によって、「インバウンド」「外国人ビジネスマン」の取り込みを狙った増便政策が行われた。増便受入と同時に、利便性から元は成田空港発着便の外国機を羽田に振替乗入策が実施された。そのため20年から都心の低空を飛ぶ危険な羽田新飛行ルートが設けられ、この結果、一層、羽田空港の過密化が深刻化したのだ。危険性を無視した増便により、管制官・パイロットに負担を掛けてきたことが今回の事故から見えてきた。

■便数が1.5倍になっても管制官の人数変わらず負担増大・事故の危険性が高まる
国内の管制官が扱う便数(機数)は、04年の463万機に対して19年は695万機で15年間に1.5倍になっている。現時点では、もっと増えていることだろう。問題はこれだけ増便されても、国内の管制官の定員は2000人前後の横ばいであることだ。羽田には4本の滑走路があり、滑走路ごとに2人の管制官が受け持ち、管制塔全体では15人程度が対応する。専門家は、特に羽田の管制官や発着パイロットの負担が大きいと言う。管制官と各機との指示統制が人間による通信音声主体のアナログであり、これだけ便数が増えた以上、最新の安全機器やシステム上のバックアップ構築が必要とのこと。しかし国や空港の安全設備への予算が中々付かず、補強が後手に回っていると言う。投稿者は羽田新飛行ルートの“増便”について、ずっと政治との絡みに注目してきた。やはり現場の実態(混雑度・最新技術設備の遅れなど)を無視して、安倍=小池氏の強引な「インバウンド増便計画」に原因(遠因)があると感じる。

従来から都心低空を飛ぶルートに、都民と周辺県民は墜落・部品落下の恐怖や騒音に悩まされてきた。今回、JAL機の機体がジェット燃料によって溶けて、ほとんど跡形もないほどの惨状を目の当たりにした。これが都心に墜落すれば乗員・乗客は助からず、かなりの家屋倒壊や大量の燃料が辺り一面に燃え広がり、住民も最大数千人規模で死亡する大惨事になることがますます推察される。いくら日本の管制官とパイロットが優秀でも、無理な態勢では事故が起こることは必然であろう。昨年、外国機がルートを守らず(間違えたと弁明)、かなり低空のまま東京タワーに大接近し管制塔が慌てて制止し大事故を免れた。ところで事故後1週間は都心を飛ばず、不謹慎ながら4年ぶりに静かな平日と夜間を過ごした。そうだ昔は、これほど静かだったことを思い出した。事故以降、欠航や便数が少ないことから風向きに関わらず、東京湾を飛ぶコースに切り替えられたためだ。無理な受け入れをしなければ、都心を飛ぶ必要もなく安全で静寂なのである。これを契機にやはり「羽田新飛行ルート」は間違っていることを再認識し、廃止の方向に持っていかねばならない。

Sankoub
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Ntopkeiji

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