食品のカラクリと暮らしの裏側

食品の安全・安心が総崩れ、また政治・社会の矛盾や理不尽さも増大
暮らしの裏側の酷さやまやかし、危険性・不健全さに迫る!

こんにゃくゼリーで22人死亡も改善せず拡販を優先させたメーカーの悪質さ/食品のカラクリ・健康食品2

2014年03月17日 | 食品添加物・健康食品
Ntpkarakuri

食品のカラクリシリーズ こんにゃくゼリー1/健康食品
こんにゃくゼリーで22人死亡も改善せず拡販を優先させたメーカーの悪質さ
改善拒否のメーカーと無策の農水省(現・食安委)にも重い責任

K113200605150017281728 写真は普通のゼリーです

当内容は、2009年・前身ブログに掲載したものです。しかしメーカーの無責任さや所轄官庁の怠慢さから、多くの方が死亡しました。やっと改善策が取られましたが、この事件や無念にも亡くなった方を忘れないために、そのまま掲載します。

■高齢者や親御さんの責任ではなく危険なゼリーを野放しにしたことが問題
「こんにゃくゼリー」の危険性について、2回に渡りお伝えします。こんにゃくゼリーは菓子・健康食品どころか“殺人食品”と断言できるほど、多くの子供さんやお年寄りが可哀相に咽を詰らせ死亡しています。国民生活センターの発表では、95年から2008/7まで、1~2歳/男6人、6~7歳/男6人、41歳女性、68歳男性2人、75歳女性、79歳男性、80歳女性、82歳女性、87歳男性2人、87歳女性、計22人が亡くなっています。

一般的には、こんにゃくゼリーよりも餅のほうが遥かに危険と言われています。しかし一連の事故は商品名に『ゼリー』と表示してあることから、初めて食べた高齢者や親御さん(子供に与えた際)は、こんなに硬いものと意識しないまま飲み込み喉を詰まらせているのです。

従って、餅より安全なこんにゃくゼリーだからといって、食べた側の自己責任とする考えは誤りです。餅はそれこそ歴史がありますが、こんにゃくゼリーはここ十数年なので認知度・危険の理解度が違うのです。それを不注意の一言では片付けられません。さぞかし親や保護者の方は、ご自分を責めていることだろうと推察します。

■こんにゃくゼリーは普通のゼリーに比べ5倍以上も硬く砕けにくい
詳細に言えば、形状がゼリーと同じような数cmの1口タイプ(ポーション)になっている上に、普通のゼリーに比べ5倍以上も硬く、砕けにくさを示す弾力性が3倍以上あります。また溶けにくいため、咽に詰まりやすいのです。親の責任にする前に、メーカー側が容器や硬度などを改善するべきです。最初の死亡事故が起きてから既に10数年も経過し、22人も死亡(窒息事故は54件)しているのに何らメーカー側は最善の対策を講じていません。

一方、海外では対応が早く、米食品医薬品局(FDA)がこんにゃくゼリーの早期回収を実施している他、EUでは2003年、カナダ・オーストラリア・韓国でも販売を禁止しています。日本は、国民生活センターが国やメーカーに事故防止の検討を要求した程度です。しかしメーカーは、この間死亡者が多発しているにもかかわらず、逆に食感があるほうが売れることから、何と硬さを10年前より硬くして売っていたのです(一連の改善要請に対して、つい最近こんにゃくの含有量をわずかに下げた程度)。

全くメーカーの態度に呆れるばかりで、現在も小手先の警告マークの表示改善で済ませるだけです。主婦連は、子供や高齢者が食べてはいけない菓子を売っていること自体がおかしいと指摘しています。実質的に何ら応じることのないメーカーと、今もって放置してきた農水省(現在は内閣府の食品安全委員会)の態度は、悪質の極みです。

Sankoua
次号/メーカーはこんにゃくゼリー死亡事故を全て消費者の責任にした
乳児の“パン喉詰まり死亡事故”2年後もまだ売っていた「かぼちゃとにんじんのやさいパン」

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