食品のカラクリシリーズ PB商品/食べ物視点
PB(プライベートブランド)商品には大量の中国食材がぶちこまれていた
週刊文春の告発記事で明らかになったPB商品の中国食材の多さ
フリー素材/スーパー・コンビニのイメージ (写真と文章の関連性はありません)
■PB商品が安さはスーパーの大量一括仕入ではなく中国食材だから
2013年から続く、「週刊文春」の中国食品の告発キャンペーン記事によって、スーパーやコンビニなどの加工食品・冷凍食品・菓子、多々並べられている「PB(プライベートブランド)商品」に、大量の中国食材がぶちこまれていることが明らかになりました。
PB商品とは、スーパー側が独自に企画してメーカーに製造を委託する商品のことで、2017年には3兆円の規模に達すると推定されます。大手スーパーの“一押し”の位置付けで、TV/CMも盛んです。委託されたメーカーは宣伝費の必要がなく、スーパー側が大量一括購入するため、品質が良い割りにコストを安くできるとの触れ込みです。
しかし投稿者は、以前から何か必ず裏があると思っていました。文春によると、品質が良い訳ではなく、価格を安くできる本当の理由は中国食材の多用だそうです。スーパーなどが自信を持って進めるから、消費者は信用して国内産と思い買っているのです。そんな“PB信仰”を嘲笑うように、まさに「裏切り行為」そのものです。
中国食材は、農薬・抗生物質・中国特有の重金属(カドミウム・水銀・ヒ素など)が基準の数十倍も含まれています。PB商品とは、スーパー・コンビニが立場の強さを利用して儲けるための商品企画と言えそうです。
■農薬事件を起こしたアクリ商品の回収が進まないのはPB商品のため
スーパーなどが悪質なのは意図的にPB商品のイメージ戦略を取り、中国食材使用を分かりにくくさせているのです。加工食品・冷凍食品などは、全重量の50%以上ある食材のみ原産地表示の義務があります。しかし個々の食材の中で50%を越えなければ表示は必要ないため、食材の配分よってはパック内全てが中国食材でも中国産とは表示されません。
そもそも表示の必要のない飲食店、表示条件がある加工食品、PB商品のように消費者が“優良誤認”(市販品より質が良いと錯覚)しやすい商品に、集中的に中国食材が使われる背景があるのです。PB商品の仕組みや騙されやすい実態を知りましょう。
一方、マルハニチロの子会社で農薬が検出された冷凍食品事件は、隠れた重大な問題点があり、製造された品目のうち1/3以上が他社のPBブランドなのです。PB商品には実際の製造者(アクリフーズ)の表示がないため、商品の回収が一行に進まず新たな被害者を増やすことにもなるのです。
法律上は、この場合の製造者(アクリ)を記載しなくてもよく、パックには製造者をアルファベットや数字の略号で表せばよいことになっています。これでは消費者側に分からず、根本的な表示方法の改善が求められます。