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環境省、水俣病被害者70年の苦しみ訴えを3分でマイク切る暴挙、断じて許されない/少数派

2024年05月15日 | 環境・海洋プラ
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環境省、水俣病被害者70年の苦しみ訴えを3分でマイク切る暴挙、断じて許されない


別途、会見を開いた水俣病被害者団体メンバー

■「痛いよ!痛いよ」と妻が死んでいったと語る被害者を愚弄する環境省職員
TVニュース、新聞で大きく取り上げられた水俣病被害者と環境省の懇談の非常識極まる行為に、国民の多数から厳しい批判が及んだ。“事件後”しばらく経過したが、投稿者も看過できず投稿する。事態は5月1日、熊本県水俣市で開かれた水俣病被害者8団体と伊藤環境大臣との懇談で、被害者の訴えが3分を経過した途端に、環境省職員がマイクを切る暴挙に出た。伊藤大臣は冒頭に重要な機会と言いながら、1人3分しか時間を与えず、8団体合計で30分も満たない時間しかとっておらず。新幹線の時間があるからと、そそくさと帰ってしまった。あまりにも社会常識に欠け、無礼で高圧的である。羽鳥慎一モーニングショー・レギュラーの玉川徹氏も、「私ら話すプロでも、3分でまとめることは大変」と批判した。

それこそ親世代から続く70年以上の苦しみの人生、世間からの圧力・言われなき誹謗中傷を受けてきた被害者の心中はいかばかりか。被害者の皆さんが、その苦しい胸の内をたった3分で話せる訳がない。ある被害者が「妻が『痛いよ!痛いよ!』と言いながら、昨年亡くなった」と語っている最中に、職員は「3分を越えた」からと言ってマイクの音が切られ、マイクも取り上げた。環境省の書類には、<3分でマイクオフ>と書かれていた。環境省は予めシナリオを作り、最初から被害者の声を真剣に聞く気はなく、単なる形だけ聞いた“実績作り”しかなかったことだ。伊藤大臣も至近距離にいながら、「発言が制止された認識はない」と、いけしゃあしゃあと答えた。本当に“何様”と思っているのか。とにかく、「端(はな)から被害者の声を聞く気がなかった」ことは明白である。後日、伊藤大臣が再び被害者に会い陳謝したが、パフォーマンスに過ぎない。それとも岸田政権の、さらなる”凋落防止”のためか。関係団体は「環境省の歴史に消し難い汚点を残した」と痛烈な批判をした。投稿者も、怒りをもって抗議する。

■環境省は環境を守る・改善する意欲はなく常に世界から痛烈な批判を浴びている
水俣病の経緯を簡単に説明すると、熊本県水俣湾の新日本窒素肥料(現・チッソ)水俣工場が、長期に渡り水俣湾に大量のメチル水銀化合物(有機水銀)の廃液をたれ流し、汚染された魚を住民が日常的に食べたことで水銀中毒が集団発生した公害病である。最初の症例は、1953(S28)年、当時5歳だった女児が発症、酷い歩行障害・言語障害・痙攣を発した。気の毒にも、翌年死亡した。対応は遅く59年にチッソ水俣工場の廃液と認識できたのに、国はさらに69年まで規制せず被害を拡大させた経緯がある。その後、水俣病認定を申請した2万人強(氷山の一角)でも、認定されたのは2979人(14年)。被害者の想定は7万人と言われている。にも関わらず、「環境省」がこのザマとは呆れる。環境省を名乗っていても、全く自意識がないお粗末さ。もっと言えば環境省の創設時に野党やリベラル者は、内閣組織から切り離した「独立組織」を要求したが受け入れられなかった。だから環境省と言いながら、未だに政権の方針通り原発促進、石炭火力発電所を世界に広げる活動・技術や金銭支援を容認しており、世界から猛烈な批判を浴びている。環境省には、到底、環境を守る・改善する意識や意欲はない。

伊藤大臣はこの期に及んで環境省創設の原点は『水俣病』と言い放ったが、「どの口が言うか」と抗議する。一方、被害者側には「3分ルールを無視した被害者側が大臣に謝るべきだ」との本末転倒の電話やメールが続いたと言う。どんな事件・事故でも、必ず被害者側に責任があると言う大バカ者が現れるが今回もそうだ。こうした輩はどんな理由でも政府を擁護する不見識者・右翼思想で、深い経緯や歴史を知ろうとせず上辺だけ見て主張する。その最たる大バカ者が当の熊本県の木村知事で、被害者の抗議に対し「伊藤大臣は、被害者から『吊るし上げ』にあった」と発言した。被害者を擁護する立場の当の熊本県知事が、逆に被害者を痛めつける。やはり根底に、「被害者に対する蔑視と差別」があるからだ。投稿者は、長年、他の公害や原爆裁判を注目してきたが、国は「被害者全員が死ぬのを待っている」と言わざるを得ないような冷酷な対応ばかりだ。水俣病を始め重大な公害病・原爆被曝者に対し、国は早くそして強く責任を感じていれば、被害者の拡大・死亡は最小限にできたはずだ。水俣病被害の甚大さに、環境大臣や職員は全く気が付いていない。苦しむ人々を助けるのが環境省の使命だろ!国・環境省がこんな認識・怠慢ぶりでは、原発事故や環境災害が再び起きても不思議ではない。

Ntopkeiji

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