おてら日記

願船坊での日々のことをつづります

御正忌

2011年01月19日 09時00分00秒 | 法座
先日15日と16日の二日間、親鸞聖人の御命日に執り行われる御正忌の法要がありました。

この法要は、いつもとはちょっと違う様子を呈しています。

写真を撮ることをすっかり忘れてしまい、お話で説明します。

いつもはお念仏の事、阿弥陀さまの事についてのお話に尽きるところがありますが、この法要の時は親鸞聖人の足跡を尋ねて、いろんな話をお聞かせいただくことが、大事な感じになります。

そのひとつが、内陣の掛け軸を差し替えるところから始まります。
それは、伝絵といい、親鸞聖人の伝記を書いたものになりますが、四つの掛け軸に聖人の御苦労の足跡を分けて書いてあります。

得度をされたとき。信不退・行不退のはなし。板敷山の山伏のはなし。そして入滅をされたときのはなし。

そして、それを今度は語りで伝える御伝鈔拝読があります。
これが、なかなかどうして結構練習しないとなかなか様にならない代物なんです。
ちょっと一文を。

善信申していはく、「などかひとしと申さざるべきや。そのゆゑは深智博覧にひとしからんとも申さばこそ、まことにおほけなくもあらめ、往生の信心にいたりては、ひとたび他力信心のことわりをうけたまはりしこのかた、まつたくわたくしなし。

いささか不例の気まします。それよりこのかた、口に世事をまじへず、ただ仏恩のふかきことをのぶ。声に余言をあらはさず、もつぱら称名たゆることなし。しかうしておなじき第八日午時(うまのとき)、頭北面北(ずほくめんさい)右脇(うきょう)に臥したまひて、つひに念仏の息、たえをはりぬ。

この最期の臨終のところを話すところですが、つひに念仏の息、たえをはりぬ(絶え終わるということ)ここを感情を込めて拝読するのに、言い方を最初は何度も何度もやり直しながら納得のいくまで練習しました。(一度は)

また、今年は、御文章も御正忌にちなんだものを拝読させていただきました。(しかし内容の説明をするところまでには到らなかったので、反省)


しかし、例年のことながら今年も寒い、本当に厳寒のなか、お寺にお参り下さったお同行の方々、ありがとうございました。


では、最後にこの時必ずいただくもの、「煮米」の写真をどうぞ。



判ります? 内容は小豆、大根、こんにゃく、人参、ごぼう、椎茸、お揚げ、里芋。
これらを、5ミリ角に刻む作業が、本当に大変なんだそうです。親鸞聖人の御苦労を食事からも感じるわけですね。

ではでは






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