おてら日記

願船坊での日々のことをつづります

ご無沙汰しました!

2010年11月30日 12時39分06秒 | 日記
すっかり無沙汰してしまい申し訳ありません
インターネットの調子が悪く、ブログをかけない状態が続いていました

そうこうしていると、あっという間に明日から12月。1年は早いですね~
可部の昨日の朝はものすごい冷え込みで、車に乗ろうとしたら窓が凍ってガリガリ
慌ててお湯を運ぶ羽目になりました・・・。
本格的な冬が来ましたね

12月といえば、お寺ではこの週末、4(土),5日(日)に秋供養・報恩講法要が行なわれます。
この法要では、親鸞聖人を偲び、お斎(おとき)といって精進料理が振舞われます。
この精進料理は毎年、仏教婦人会の方々が腕を振るって下さり、美味しいお料理を出して下さるのです。
寒い中2日間に渡り準備から片づけまで、とてもご苦労をおかけするのですが、そのおかげさまで皆様にとても喜んで美味しく召し上がっていただいています。
どなたでも召し上がって頂けますので、どうぞ皆様、願船坊へお越しくださいませ
お斎は5日(日)のお昼12時前の予定になっています。

法座の予定は、
4日(土)午後1時半より
    午後7時より
5日(日)午前9時より
    ~お昼におとき~
    午後1時半より

の4回にわたり、ご講師の先生のお話をお聴きします。
この度の先生は、広島市安佐北区落合 円正寺のご住職様 久留島一味先生です。

たくさんの方のお参りをお待ちしております。

また、法座やおときのことをブログに書きますね
それでは法座の準備に取り掛かります~

若坊守
    


安芸門徒は、えらい!

2010年11月05日 23時04分42秒 | 住職の戯言
先日10月25日と26日の二日間、ご講師に桑原浄昭先生をお招きし、婦人会の法座がありました。

先生は何やらアレルギーのために声の調子が悪そうで、お気の毒そうでしたが、お泊り頂いた夜、お酒をお飲みになるということで、僕がちょっとお相伴したのですが、先生はとても上機嫌でとても飲みっぷりが良いのでお聞きしましたら、どうやらかなりの酒豪でいらっしゃるようでした。

何はともあれ、お話の中で印象に残った話をひとつ。

「たわけ」という言葉の奥に、ドラマがあったんです。

話は江戸時代にさかのぼります。
お百姓さんのうちに男の子が生まれると、一人目は喜ばれても、二人目からは産婆さんがそこの主にこっそり渡すのだそうです。そうしたら、裏に抱えていってしばらくしたらひとりで帰ってくるのだそうです。わかります???

そうです、女の子は売りに出すことで何かしらの足しにはなっても、男の子が家にいると、跡取りに田んぼを分けてやらなくてはいけなくなります。
この当時、お百姓さんもある一定の広さの田んぼを持ってないと、小作人を抹消されてしまうことになったそうです。多分、一家全員が野たれ死ぬか、それを避けるために小さい命に犠牲になってもらうか、究極の選択を迫られた時代だったんですね。

ここらへんから、「田分け」という言葉のルーツがあるようです。

ところが、全国で私たち「安芸門徒」の先達だけは、この小さな命を大事にしたのです。
広島県に安芸津というところがありますが、ここは知る人ぞ知るお酒処です。江戸時代ここからたくさんの杜氏が全国に散らばって行ったのだそうですが、家を出なくてはいけなくなった男の子を、この杜氏にしてもらうことで、尊い命を大事にしたそうです。

このお話は「お法のり」を聞かせていただいているからこそのことだと思いませんか?

誇りある「安芸門徒」の名を汚さないように、私たちももっともっとお聴聞を重ねて「お念仏」に生かされる生活をしっかり歩んで生きたいものです。


合掌