DVDの感想です。
『世界でいちばん不運で幸せな私』
フランス映画です。
ソフィーとジュリアンは幼馴染。移民の子として苛められていたソフィーに、母から貰った宝物、メリーゴーランドを象った缶をあげようとしたところから、ふたりの関係は始まった。「宝物だから、時々僕に返して」というジュリアンに「わたしとゲームをして買ったら返すわ」と応じたソフィー。ふたりはお互いにより不可能な命令を出し合うゲームを始めた。スクールバスが止まっている隙にサイドブレーキを引き、運転手不在のスクールバスを走らせたのを皮切りに、ふたりのゲームはどんどんエスカレートしていく。
ふたりが年頃になった頃、ソフィーはゲームとしてではなく「キスして」と言う。応じたジュリアンはゲームのつもりだったことがわかり、ソフィーは深く傷つく。以来、お互い好き合っているのに、素直に気持ちを伝えることができず、ゲームだけがエスカレートしていき・・・。
というようなお話です。
こう書くと何やら可愛らしい感じの話ですが、ゲームの度合いがどんどんひどくなっていき、周囲の被った迷惑を考えるとわたしはどうも感情移入できませんでした。
大ヒットした『アメリ』でも、アメリが同マンションの住人の部屋に勝手に忍び込み、飲み物に塩を混ぜたり靴紐を結んだりしたのはやりすぎだろと思ったんですが、今回の「ゲーム」も、罪のない悪戯程度では終わらなくなっていき、正直周りの迷惑も考えろよという感じでした。ふたりはそれでいいかもしれないけど、周りの人は可哀想です。別に主人公ならそれなりの倫理観を持てとは言いませんが、少なくとも「世界で一番不運」なのは主人公達じゃないことは確かです。
あと、オチ。・・・これって夢オチなんでしょうか?謎です。どなたかご存知の方いらしたらご一報下さい。
うーん、もっとハッピーな感じを想像していただけに、ちょっと期待はずれでした。