満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『キング・コング』ジャパンプレミア

2005-12-13 23:43:15 | 映画

皆様ごきげんよう。黒猫でございます。

わたしが知らないうちに極地がジャンプして彩の国は極地圏に入ってしまったのかと思うような寒さでしたが、帰宅してニュースを見てみたら全国的に寒波に襲われているようですね。雪が降った地域の方々、お出かけの際は暖かくして行って下さいね。移動にも通常より時間がかかるかとは思いますが、安全第一です。怪我などないようお気をつけ下さい。
そんな黒猫さんは、雪が降っても可能な限りチャリで駅まで行きますが。お前が気をつけろって話ですね。

さて、昨日『キング・コング』のジャパンプレミア試写会に行って参りました。

ジャパンプレミアということで、来るわ来るわ、ピーター・ジャクソン監督、主演のナオミ・ワッツ、相手役のエイドリアン・ブロディ、船長役のトーマス・クレッチマン、船のコック役の他、今回のキング・コングのモーションキャプチャーを担当したアンディ・サーキスなど。会場の外にレッドカーペットが敷かれ、そこでサインに応じたり手を振ったりするキャスト陣の様子を会場のスクリーンから眺めました。
最初は「ほうほう」とか思って見ていたんですが、なかなか会場に入ってこない。こちらは18:15までに会場入りさせられたので、途中で待つことに飽きて疲れてしまいました(笑)。
もういっそちょっと寝ておこうかしら、とか思った頃にようやく舞台上での挨拶スタート。キャスト・監督にひとりずつ通訳がついています。わたしは念のためオペラグラスを持って来ていたので、それでよく見てみたところ、なんか見覚えのある顔が。あの通訳、まさか・・・。
まさかの戸田奈津子さんでした。

マジでか!?てことはもしや・・・慌ててもらったパンフを見ると、「字幕:戸田奈津子」の文字が。

No~~~~~~!!!!と思いました。LotRの時の数々の珍訳で、原作派のファンから字幕担当者を替えろと激しいクレームが巻き起こったのを関係者一同は忘れたんでしょうか。
しかも戸田奈津子氏はナオミ・ワッツになりきって(?)質問に答える反面、他のキャストが質問されている時はその内容を訳してあげていない。仕事しろよ。

戸田氏の仕事ぶりをポカーンと見守っていると、「さらにここでサプライズゲスト!横綱・朝青龍さんです!」と。

何その人選????

と思ったのですが、聞けば朝青龍がピーター・ジャクソンの大ファンだそうで。自分で是非会いたいと希望したのかもしれませんね。今朝になって、ピーター・ジャクソンとエイドリアン・ブロディが朝青龍にぶら下がっている画像とともに「PJ監督、朝青龍とキング・コングごっこ」という見出しをネットニュースで見て笑いました。そういうオチか(笑)。


本編は33年のキング・コングのリメイクだそうで、わたしはそちらをよく知らないので何とも言えませんが、面白かったですよ。

大恐慌時代のアメリカ。不景気で閉鎖された劇場で喜劇女優をしていたアン(ナオミ・ワッツ)は、新しいサファリ映画を撮ろうとしていた映画監督(ジャック・ブラック)に主演女優として誘われる。尊敬する脚本家ジャック(エイドリアン・ブロディ)が脚本を担当するというので、喜び勇んで話に乗ったところ、すぐに船に乗せられる。ほぼ難破寸前で着いた島は、船乗りたちの間で伝説となっている骸骨島だった。アンは原住民に捕らえられ、彼らが畏怖する「タル・コング」への生贄として捧げられるが・・・?

というようなお話です。

骸骨島に着いてからはPJの嗜好炸裂。ゾンビ映画撮ってた頃に立ち戻ったかのような気味の悪い生き物たちやら恐竜やら、ものすごく高度なCGと、一難去ってまた一難のアクションの連続でした。LotRの戦闘シーンで興奮した方は間違いなくまた興奮できるかと思います。特にキング・コングの戦いぶり、表情の動きなどはものすごい。WATA(特殊効果担当チーム。LotRも彼らが担当)の技術力もさることながら、モーションキャプチャーを担当したアンディ・サーキスが頑張ったんだと思います。(LotRのゴラムもこの人)つーかアンディ、わたし結構好みのタイプなので(笑)。今回はコックのアンビー役も演じたアンディと船長役のトーマス・クレッチマンがひたすら素敵でした。船長ってなんであんなにかっこいいんだろうね!?(笑)

後半、島を出てからはキング・コングに感情移入している側から見るとひたすら切ない感じです。オリジナルの映画を見たことがない人でも知っている、美女を片手にビルに登るシーンもアクション的にはハラハラですが、そこに追い詰められる前に、美女とふたりきりで氷の上でふざけるシーンがあるのですが、幸せはそう長くは続かないんだろうと暗示され、尚更切なかったです。

全体的に面白かったですが、とにかく長いというのがネックかも。正直、島に行くまでは長く感じました。
あ、あと、やっぱりところどころに戸田奈津子節。これはもう仕方がありません・・・仕様ですので諦めて下さいと・・・。
しかし一見の価値はあります。前日よく眠ってから劇場へどうぞ!(笑)

海賊版撲滅キャンペーンのCMに異議あり

2005-12-13 02:33:07 | 雑記

皆様ごきげんよう。寒いですねッ!もうありえない、帰路で顔が凍るかと思った黒猫でございますよ。

本日は『キング・コング』のジャパンプレミア試写会に行ってきたんですが、これ、キャストが来日してインタビューやらあった関係で始まった時間も遅かったのに、本編が実に3時間8分という代物で、試写終了時点で22時を過ぎていました。
そのあと電車の中で昏倒するがごとく眠りに陥りながらも自宅最寄駅で無事下車、お風呂に入ったりしていたらこんな時間になってしまいました。

『キング・コング』本編につきましては勝手ながら明日所感を述べるとしまして、本日は海賊版撲滅キャンペーン絡みのことについてちょっと好き勝手に思うところを述べさせて頂こうかと思います。

先にお断りしておきますが、本日毒舌気味ですのでご注意を。(あ、いつも?)

本日の試写、キャストが来日したこともあると思うのですが、話題作のせいか、通常の試写会よりも持ち物等に対するチェックが非常に厳しくなっていました。
手荷物検査は当たり前、携帯電話は電源を切った上用意されていたビニールの袋に入れ、袋の口をハサミでもないと切れそうにもない頑丈な結束バンドで束ねられました。更に持ち物の中に録音・録画ができる機器がありますと、有無を言わさず「お預かり」に。わたしはポータブルHDDオーディオを持っていたので、それがひっかかりました。

係員「これ、録音できますよね?」
わたし「さあ、ライブ録音はやったことないんでわかりませんけどできるんじゃないですか」
係員「ではお預かりという形になりますがよろしいでしょうか?」
わたし「(・・・ここでゴネても多分取られるんだろうなあ)わかりました」

というやり取りののち、身体及び鞄から金属製品を一切取り除いて金属探知機でボディチェック。・・・もう何が何だか。このボディチェック、試写会以外だと飛行機に乗るときくらいしか受けたことがありません。

試写という性質上、一般公開前の作品を公開するわけですから、ここで携帯できる録音・録画機器で盗撮され、それがネット等で流されてしまうのを防ぐためなのでしょうが、正直不愉快極まりないです。観客全員を疑っているということですからね。
特に録画機器だけならまだしも、録音機器まで没収されるとは。自分が持っていたからそう思うだけかもしれませんが、音だけ録ってもありがたみも何もないだろ。それ以前に音なんか録らねえよバーカバーカ、とか思ってしまうわけです(すごい態度だな)。

携帯電話で手軽に動画が録れたり、ビデオ等の機器もどんどん小型化していることから、盗撮もより容易に行われやすくなったのかもしれませんが、ここまで疑われていい気持ちはしません。機器をあらかじめ没収してしまえば盗撮行為を無くすことができるということなんでしょうけど。

こういうことをするより前に、まず海賊版撲滅キャンペーンのCMを考え直して欲しいです。(リンク先download movie in 3GP or WMVというところで動画が見られます)

皆様の中で、ここ一年ほどの間に映画館で映画をご覧になった方がいらっしゃれば、一度くらいは映画の予告編に混じって非常に不快なCMをご覧になったことがある方がいらっしゃると思います。

何だか物寂しいピアノのBGMをバックに「映画が盗まれている。大切な物が、壊されている。」とか何とかいうナレーションのもと、少女の顔が段々ズームされていき、瞳から溢れた涙の筋が段々と重油みたいなどす黒いものに変化するという、どうにも気味の悪いCMです。しかもこのあと何故かチラリと骸骨の映像が映り、「わたしは、観ない。買わない。」とのナレーションが被さり、「海賊版撲滅キャンペーン」と男性の声でナレーションが入り終了です。

何度も見たいものじゃない上に、抑止力としての効果はまるでないと思うのはわたしだけでしょうか。
このCMが伝えていることは、「海賊版ってなんか悪いものらしい」くらいの漠然としたものでしかありません。買うことも観ることも不法行為に当たるとか、もし盗撮なんかしたらどれくらいの量刑を科せられるのだとか、そういった具体的な情報が皆無なのです。客観的に見て、このCMを見たからといって、盗撮をしようと思っていた人が「あわわわ盗撮ヤベー、やったら捕まるからやめようっと☆」とか思うとは、到底思えないのです。
ただ映画をよく観る人が必然的に何度も何度も見せられ、「またこれかよ」とうんざりさせられるだけです。

このCMを起用した方に言いたいです。
これ、効果ないですよ?むしろ善良な一般客を不快な気分にさせていますよ。と。
実際、先日の『チキン・リトル』の試写会でこれが流れた時は、会場のお子様怯える怯える、わたしの隣席の女性は「うわ、夢に見そう」と呟いておりました。
このあとに「さあ、楽しい楽しいチキン・リトルが始まるよ~☆」とか言われてもなあ。説得力ないよ(笑)。コメディとかラブロマンスとかの前には特に見たくないCMですね。

盗撮を抑止したいなら、いっそフレディとかジェイソンとか殺人鬼系のキャラクターにブラックユーモア的に「盗撮する奴はその悪い手をぶった斬った上で○円以下の罰金もしくは○日以下の懲役だ!」とか言わせたほうがまだ抑止効果があると思いますが。
「映画が始まる前に携帯電話の電源を切っとけ」的なCMは、その時々に上映中の映画をうまく吹き替えて面白おかしく注意を促すものをよく見かけるのになあ。こっちは観ていても結構楽しいですし、電源切る気にもなるんですが。

そのへんどうなんですか、映画業界的には?(誰に訊いてんだか)



そんなこんなで、今日は毒舌気味ですいませんでしたっ!
というか最近幻水とは全然関係ない話ばっかりですいませんです!
・・・一応、SS、色々考えてはいますので、見捨てないで下さると黒猫大喜びです。