アーティストリレー日記（2）山本光洋さん

今号では、3月上旬のソロ公演間近の山本光洋さんの日記をお届けします。
ご本人直筆の便せん2枚に渡って手書きで書かれたものですが、稽古場での光洋さんの苦悩ぶりが伝わってきますね♪

2月15日
あと1本、あと新作1本が出ずに10日も過ぎてしまいました。
10日前に今回は楽勝だと思っていたのに、大きな落とし穴がこんなところに…。
そして、明後日から韓国に行きます。
といっても3日間だけで、舞台公演を1回やるだけなのですが。

私の頭の中は3月4～5日の新作公演でいっぱいなのです。
8割はできている（と思う）んですよ。
「チャーリー山本」の新作もあります。
踊る「ドゥミプリエ山本」ではなんと3年ぶりで加納真実と共演（4分だけなのですが）する予定です。

そして今回下ネタやります。というかウンコやります。いえいえ、舞台で出すわけじゃなくて、ウンコになります。この題材（？）と私の美意識の闘いというか、まあ見て下さい。

あ、それから指人形のピーちゃんの新作もあります。あと、釣りやったり、サルやったり色々です。
そしてまだ見ぬ目の覚めるようなあと1本（本当かよ）そんな感じです。
3月4（金）～5日（土）中野planBです。

そしてそのあと２つのベスト版を神楽坂のiwatoという劇場でやります。
4月4（月）～5日（火）と18（月）～19日（火）です。
両方共にチャーリー山本をやりますが、特に18～19日の方はlongバージョンというわけで、本人も本当にできる確信もないままとりあえずチラシにはそう書いてしまいました。
だって、ほらチャーリーって何やってもパターン同じだから。どう長くするんでしょうね？

そして4～5日の方では改訂版「老人と海」という、じいさんが主人公の長編を後半にやります。夢と現実の間を行ったり来たりする作品です。
これを作っているとフィクションかノンフィクションか自分で分からなくなってきます。私はどんなじいさんになりたいんだとか、どう生きて死にたいんだとか。
「面白うて、やがて悲しき　じじいかな」
ま、こんな感じですが、4月の2つの公演は色々やります。こちらも是非！

あ、こんなこと書いている間にあと1本を出しに稽古場に行って来ます、自転車で。
昨日から積もった雪で滑って転びませんように。
では、公演で会いましょう。

山本光洋

追伸。ここ何日か小津安二郎の映画を観てます。落ち着いててなんかいいです。
観た作品は「父ありき」「戸田家の兄妹」。「東京物語」「お茶漬けの味」「麦秋」はこれから観る作品です。

山本光洋さんの公演「かかしになるために⑥」（3月4～5日、PlanB）、「かかしになるために総集編」（4月4～5日、4月18～19日、theatre iwato）の詳細・予約申し込みはこちらです。