明治天皇の御製その②
言の葉に あまる誠は おのづから
人のおもわに あらはれにけり
現代語訳
言葉に言い尽くせないほどの真実の心は、
言葉にできなくても自然と人の顔の表情に表れているものです。
自分が物質主義的な価値観で相手を見定める限り、相手からも同じようにみなされます。
たとえどんなに顔立ちが綺麗であっても、そこに誠がなければ計算高さが表情にあらわれるものです。
恋愛やあらゆる人間関係は、お互いの未熟さを映し合い、出し合いながら磨き合っています。
たとえ未来がどうなるか分からなくても、今という一瞬一瞬に誠をこめて過ごして生きていれば、
そこには魂がこもります。
そこにこめた誠は「目に見えないもの」ですが、元来日本人がもっている精神性だと
思います。
常に誠実で奥ゆかしい姿は、どこかで見てくれている存在がおります。