ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

ビュールレ展+写真都市@六本木

2018年04月17日 | イベント
今日は展覧会はしご。
まず国立新美術館で開催中の、スイス実業家のビュールレ氏のコレクション展へ。
印象派の作品を中心とした、なかなか見応えのある展示内容でした。
遠景と近景、アイキャッチとなる対象への絵の具の扱い、筆致が大胆な作品が多いですね。
ルノアールは、今回チラシでも使われていたイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢の肖像画が白眉。
描かれた年代は差がありますが、左右に展示されている作品は手を抜いたか?と思われるぐらい。
実際、ルノアールの作品は甲乙入り乱れているように感じるのですが・・・、もちろん個人の感想です。

最後に展示されている巨大なモネの睡蓮の絵、壁画として描かれたそうです。
しかし、当時壁画は絵画と同じ土俵で評価されることはなく、随分虐げられた扱いだったそうですね。
作品のフレームの方が、作品そのものより高かったなんて!

セザンヌ、モネ、マネ、ドガ、ピサロ、ゴッホにゴーギャン、ピカソにブラック、ビッグネームばかりが連なっています。
日本初公開の作品も展示されているようなので、是非足を運んでみてはいかがでしょう?
美術館の窓から眺める新緑も若々しく爽やかでした。

折角六本木に来たので、ミッドタウンに併設の21-21Design Sightの「写真都市展〜ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち」へ。
個人的に、ウィリアム・クラインはアメリカの森山大道ではないかなと。
写真の作品、というより書店の企画ブースのような展示でした。



写真のコンタクトを見るのは他人の恥部を覗くような背徳感があります。



あ!ピストル構えてる男の子笑ってる!!!って、ヤラセを敢えてバラしちゃうところはニヤリとします。

沈 昭良の作品は台湾独特のショービジネスがテーマ。



あ!これはジャ・ジャンクーの映画に出てくる世界じゃないか!!とひとり盛り上がりました。
写真のみならず、24時間をハイスピードで処理されたショー・トラックの映像作品がとても興味深かったです。
必ずヘッドフォンをつけて閲覧してください。

写真、というより写真を素材としたコンテンポラリー・アート展ですね。
コンセプチュアルな作品が多く、見応えあります。

ミッドタウン周辺は緑が多く、新緑を眺めながらテラスで食事というのも一時の休息にピッタリ。
爽やかな今の季節、お散歩がてら是非お出かけください。