大洗女子学園の広報車九五式小型乗用車に積んだミニクレーンが、ガルパン戦車工場B棟に到着しました。
ケイはいつもの到着報告でしたが、園みどり子は初の戦車工場入りなので、生真面目に自己紹介をしました。
ミニアートの3トンミニクレーンは、なかなか好評であるようです。これを積んでいる九五式小型乗用車が、ガルパン世界でのトラックとしては最小クラスであるため、工場内でも自在に動き回れます。クレーン車として重宝がられそうな雰囲気です。
早速、現場責任者のカチューシャが、九五式小型乗用車をクレーン車として使わせて欲しいとの依頼を園にもちかけました。本来はカモさんチームの広報車であるので、はじめは難色を示した園でしたが、カチューシャがきちんと手続きを踏んで角谷生徒会長と西住隊長とに許可を貰う積りであることを伝えると、自身の一存では断れなくなったようでした。
カチューシャはさらにケイからも話を通してくれるように依頼しました。角谷杏とは知己であるケイなので、快諾しました。こうなると、園はいよいよ断れなくなり、何も言わずに事の成り行きを見守るしかなくなったようです。
たまたま見学に立ち寄っていたアンチョビが話を聞きつけ、自チームの修理や整備にも最適で欲しいと言い出しました。カチューシャも自チームに欲しいと返しました。思わぬところで九五式小型乗用車クレーン車が人気になっていることに困惑しつつも、何も言わなかった園でした。
そのうちに腹が決まったのか、九五式小型乗用車を戦車工場でのクレーン車として提供する旨を表明する園でした。みんなで大事に使ってくれ、壊したら罰金をとると宣言しました。もともと大洗女子学園では風紀委員長を務める優秀な人なので、決断も早いですね・・・。ところで、罰金をとった場合、何に使うんでしょうか・・・。
ともあれ、ガルパン戦車工場に作業車が一台、クレーン車として加わることになりました。 (続く)