えん罪・布川事件 国賠を求めてたたかう夫の傍で

えん罪を晴らし、普通の一市民に戻った夫。二度と冤罪が繰り返されないようにと、新たな闘いに挑む夫との日々を綴ります・・・。

気を引き締めて

2009-07-20 | 日記
「keikoさんは、法律のことも裁判のこともよく勉強したんですね」

そんなことが、学生さんの感想に書かれていた。
勉強?
そうじゃない・・・。特に勉強をしたという気は私の中にない。
私の話からそのように感じていただけたのなら、それは、夫の傍で見てきた10年間が否応なしに私に知識を与えてくれたものではないだろうか・・・。
再審、ただそれだけを求めて闘い続ける夫の前に、「日本の司法」の壁の厚さ、しかもそれはあまりに不条理であり、誰のための裁判か?!と大きな声で叫びたくなるような現実を私自身も体験してきたから、自ずと「真実はどこにあるか」「どうすれば『厚い壁』を動かし得るのか」ただそれだけを考え続けてきた結果に他ならないように思うのだ。

 10年・・・
やっぱり、この積み重ねはひとつの節となって私を成長させてくれたと思う。
少しずつ「見えてきたもの」に、「確信」が持てるからだ。

ただ、自分の変化がよい面と併せて、人として醜い面が同様に育っていないか、時に自分を厳しく省みながら、これから気を引き締めて歩んで進んで行こうと思う。

そんなことを考えるきっかけをくれた学生さんに、感謝の気持ちでいっぱいである。