「毒親育ち」で今もツラい人へ…心の傷の治し方
8/5(土) 18:15配信 All About
「毒親育ち」で今もツラい人へ…心の傷の治し方
親の過度な支配や過干渉、言葉の暴力で傷つき、その影響が大人になっても残ってしまうことがあります。ここでは、その心のケア方法をご紹介します。
◆大人になっても修復されない心の傷はどうすればよい?
過度な支配や過干渉、言葉の暴力など、育てる過程で子どもに悪影響を及ぼしてしまう「毒親」。親自身が苦悩を抱えている場合もありますが、そのような親に育てられた方の中には、大人になって親と離れて暮らし始めても、その影響が長く残ってしまうことがあります。嫌な思い出がよみがえるフラッシュバックが起きたり、「自分自身に自信が持てない」「みんなに大事にされていると思えない」など様々な生きづらさを感じてしまうことがあるようです。
最近では「毒親育ち」という言葉もあるようですが、親から受けた悪影響による苦しみがひどい場合、カウンセリングなどを受けることも有効です。カウンセリングにはさまざまなアプローチの方法があります。ここでは「ホログラフィートーク」と呼ばれる心理療法のエッセンスを利用した、簡単なセルフケアの方法をご紹介しましょう。
初めての方には少し抽象的な表現に思われるかもしれませんが、「ホログラフィートーク」とは、自分の悩んでいる問題を色や形を持ったイメージとして表現し、そのイメージに語りかけていくことで、感情的なわだかまりを解放していく方法です。
◆ステップ1. 「問題」を色や形を持ったイメージにしてみる
リラックスできる落ち着いた部屋で行いましょう。ゆったりと座って、今問題に感じていることを一つ選びましょう。問題を選んだら、その問題に対する感情が「体のどこにあるか」を探って下さい。胸かもしれませんし、もしかしたらお腹や頭にあるかもしれませんし、手や足、体の外側などにあるかもしれません。
場所が特定できたら、その部分に手を置き、リラックスしましょう。そして、その感情や手を置いた場所に注意を向け、その感情の色や形がどんなものであるかを感じていきましょう。そうすると、多くの場合、色や形を持ったイメージが見えてくると思います。
◆ステップ2. イメージが自分のものかどうかを確かめる
今度は、色や形が見えてきたイメージをじっくりと観察してみましょう。このイメージは自分の中に元からあった感情が変化したものなのか、外から勝手に入ってきたイメージなのかを観察してみましょう。自分の中に元からあるイメージに対しては、優しさと共感をもって接していくことになります。外から入ってきたイメージに対しては、決別し自分の中に侵入されないようにしていくことになります。
例えば、「誰も自分のことを大切にしてくれない」ということで悩んでいたとしましょう。この感情が、誰かに植えつけられてしまった感じがすれば、外から勝手に入ってきたイメージなのだと考えるようにします。
◆ステップ3. イメージに対して語りかける
■イメージが自分の中に元からあったものである場合
見えてきたイメージが自分の中に元からあった感情が変化したものだと感じる場合、そのイメージに対して「どうしたの? 今どんな気分?」と尋ねてみましょう。一通り、話を聞いたら、共感しましょう。「とても辛い状況にいたんですね」「あなたが本当に傷ついていることがよく分かりましたよ」「いま、あなたが考えていることはとても素敵なことですよ」と、メッセージを伝えて下さい。メッセージを伝えることで色や形が変化することもあります。
■イメージが外から勝手に入ってきた「別の物」であった場合
もし、そのイメージが外から勝手に入ってきた「別の物」であると感じた場合は、「あなたは、本来ここにいるべきものではないですよね。どうしてあなたは、ここにいるの?」と理由を尋ねてみましょう。理由が分かったら、「あなたが、そういう理由でここに来たのはよく分かりましたよ。でも、ここは本来あなたの場所ではありません」と伝えて下さい。
次に、空の一番高い所から、光の柱がおりて、自分をすっぽりとおおってしまう光景を想像しましょう。この光の柱は、その「別の物」を空の一番高い所にあげるためのものです。この光の柱を使って、「別の物」を空の最も高い所まで上げて下さい。「別の物」が柱の光に包まれて、空の一番高い所に消えると想像してみましょう。さらに、「別の物」は1つではないかもしれません。他にもあれば、全て空の高い所に上げて下さい。そして「別の物」が無くなった所を柱の光で満たしましょう。
◆ステップ4. 日常生活へのヒントを得る
最後に、「別の物」が無くなった場所や、色や形を持っているイメージに、「あなたは何を望んでいますか?」「そのために私は何をしたり、心がけたらいいですか?」と聞いてみましょう。答えが得られたら、その場所やイメージをあなたの優しさで満たしていきます。胸から体全体までゆっくりと優しさで満たしていきます。優しさで満たされたと感じたら、ゆっくりと深呼吸をして、いまここに戻ってきましょう。
◆まとめ
ここで紹介した方法は、ホログラフィートークと呼ばれる心理療法のエッセンスを簡単にしたものです。もし、このワークをやっている最中に、苦痛を感じたり、苦しみが改善しない場合は、専門的なカウンセリングを受けることをおすすめします。毒親からの影響というものは、根強く残るものです。その時には、このようなワークを通して、本来の自分の考えを見つめ直し、自分に優しくなる時間を持ってみると、心が軽くなるでしょう。
8/5(土) 18:15配信 All About
「毒親育ち」で今もツラい人へ…心の傷の治し方
親の過度な支配や過干渉、言葉の暴力で傷つき、その影響が大人になっても残ってしまうことがあります。ここでは、その心のケア方法をご紹介します。
◆大人になっても修復されない心の傷はどうすればよい?
過度な支配や過干渉、言葉の暴力など、育てる過程で子どもに悪影響を及ぼしてしまう「毒親」。親自身が苦悩を抱えている場合もありますが、そのような親に育てられた方の中には、大人になって親と離れて暮らし始めても、その影響が長く残ってしまうことがあります。嫌な思い出がよみがえるフラッシュバックが起きたり、「自分自身に自信が持てない」「みんなに大事にされていると思えない」など様々な生きづらさを感じてしまうことがあるようです。
最近では「毒親育ち」という言葉もあるようですが、親から受けた悪影響による苦しみがひどい場合、カウンセリングなどを受けることも有効です。カウンセリングにはさまざまなアプローチの方法があります。ここでは「ホログラフィートーク」と呼ばれる心理療法のエッセンスを利用した、簡単なセルフケアの方法をご紹介しましょう。
初めての方には少し抽象的な表現に思われるかもしれませんが、「ホログラフィートーク」とは、自分の悩んでいる問題を色や形を持ったイメージとして表現し、そのイメージに語りかけていくことで、感情的なわだかまりを解放していく方法です。
◆ステップ1. 「問題」を色や形を持ったイメージにしてみる
リラックスできる落ち着いた部屋で行いましょう。ゆったりと座って、今問題に感じていることを一つ選びましょう。問題を選んだら、その問題に対する感情が「体のどこにあるか」を探って下さい。胸かもしれませんし、もしかしたらお腹や頭にあるかもしれませんし、手や足、体の外側などにあるかもしれません。
場所が特定できたら、その部分に手を置き、リラックスしましょう。そして、その感情や手を置いた場所に注意を向け、その感情の色や形がどんなものであるかを感じていきましょう。そうすると、多くの場合、色や形を持ったイメージが見えてくると思います。
◆ステップ2. イメージが自分のものかどうかを確かめる
今度は、色や形が見えてきたイメージをじっくりと観察してみましょう。このイメージは自分の中に元からあった感情が変化したものなのか、外から勝手に入ってきたイメージなのかを観察してみましょう。自分の中に元からあるイメージに対しては、優しさと共感をもって接していくことになります。外から入ってきたイメージに対しては、決別し自分の中に侵入されないようにしていくことになります。
例えば、「誰も自分のことを大切にしてくれない」ということで悩んでいたとしましょう。この感情が、誰かに植えつけられてしまった感じがすれば、外から勝手に入ってきたイメージなのだと考えるようにします。
◆ステップ3. イメージに対して語りかける
■イメージが自分の中に元からあったものである場合
見えてきたイメージが自分の中に元からあった感情が変化したものだと感じる場合、そのイメージに対して「どうしたの? 今どんな気分?」と尋ねてみましょう。一通り、話を聞いたら、共感しましょう。「とても辛い状況にいたんですね」「あなたが本当に傷ついていることがよく分かりましたよ」「いま、あなたが考えていることはとても素敵なことですよ」と、メッセージを伝えて下さい。メッセージを伝えることで色や形が変化することもあります。
■イメージが外から勝手に入ってきた「別の物」であった場合
もし、そのイメージが外から勝手に入ってきた「別の物」であると感じた場合は、「あなたは、本来ここにいるべきものではないですよね。どうしてあなたは、ここにいるの?」と理由を尋ねてみましょう。理由が分かったら、「あなたが、そういう理由でここに来たのはよく分かりましたよ。でも、ここは本来あなたの場所ではありません」と伝えて下さい。
次に、空の一番高い所から、光の柱がおりて、自分をすっぽりとおおってしまう光景を想像しましょう。この光の柱は、その「別の物」を空の一番高い所にあげるためのものです。この光の柱を使って、「別の物」を空の最も高い所まで上げて下さい。「別の物」が柱の光に包まれて、空の一番高い所に消えると想像してみましょう。さらに、「別の物」は1つではないかもしれません。他にもあれば、全て空の高い所に上げて下さい。そして「別の物」が無くなった所を柱の光で満たしましょう。
◆ステップ4. 日常生活へのヒントを得る
最後に、「別の物」が無くなった場所や、色や形を持っているイメージに、「あなたは何を望んでいますか?」「そのために私は何をしたり、心がけたらいいですか?」と聞いてみましょう。答えが得られたら、その場所やイメージをあなたの優しさで満たしていきます。胸から体全体までゆっくりと優しさで満たしていきます。優しさで満たされたと感じたら、ゆっくりと深呼吸をして、いまここに戻ってきましょう。
◆まとめ
ここで紹介した方法は、ホログラフィートークと呼ばれる心理療法のエッセンスを簡単にしたものです。もし、このワークをやっている最中に、苦痛を感じたり、苦しみが改善しない場合は、専門的なカウンセリングを受けることをおすすめします。毒親からの影響というものは、根強く残るものです。その時には、このようなワークを通して、本来の自分の考えを見つめ直し、自分に優しくなる時間を持ってみると、心が軽くなるでしょう。