第2次朝鮮戦争の可能性高い 米仏識者が警告
12/12(木) 18:24配信
産経新聞
政治学者でクリントン政権の国防次官補を務めたグレアム・アリソン米ハーバード大教授は12日、日本アカデメイア第1回「東京会議」で、米国との対立が深まる北朝鮮の核ミサイル問題をめぐり「第2次朝鮮戦争が起きる可能性が高まっている」と警告した。
アリソン氏は情勢を「非常に危険な展開」と指摘。年末を期限に米側に制裁解除など譲歩を迫る金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が今後数週間以内に何らかの方針を発するとの見通しを示した。
北朝鮮が米本土の脅威となる大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射や核実験を続けた2017年11月までの状態に復帰した場合、トランプ米大統領がミサイル発射台破壊など軍事攻撃を命じる用意があると指摘。「第2次朝鮮戦争」に進む確率は「50%以上ではないが、かなり大きな可能性がある」と語った。
1950~53年の朝鮮戦争と違い北朝鮮が日本を攻撃する選択肢も指摘され、アリソン氏は「日本や中国にも(戦争回避で)今すぐ対応すべきことがある」と呼びかけた。仏思想家・経済学者のジャック・アタリ氏も「北朝鮮は来年の大問題になる。どこまでもしたいことをさせると核不拡散の終わりとなる」と危機感を示した。(渡辺浩生)
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米国も行動…「平壌を30分以内に打撃可能」ICBM試験へ
12/12(木) 13:12配信
中央日報日本語版
米国も行動…「平壌を30分以内に打撃可能」ICBM試験へ
5月1日未明(現地時間)、米カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地で発射されたミニットマン3大陸間弾道ミサイル(ICBM)が上昇している。核弾頭がないミサイルを発射する訓練。[写真 米空軍]
米国が連日、韓半島(朝鮮半島)に偵察機を飛ばす一方、本土ではミサイル発射試験を準備している。年末の挑発を示唆した北朝鮮に向けて米国が軍事的な動きで圧力を強めているとみられる。
12日の民間航空専門サイト「エアクラフトスポット」によると、米空軍戦略偵察機E-8Cジョイントスターズ(JSTARS)はこの日午前2時ごろ、韓半島上空2万9000フィート(8.84キロ)で監視飛行をした。胴体前部下の長さ7.2メートルの高性能監視レーダーで250キロ離れた地上の標的を監視するJSTARSは、最大10時間ほど飛行しながら地上の標的600個を同時に追跡できる。こうした性能のため主に移動式発射車両(TEL)や野戦軍の動きを把握するのに活用される。北朝鮮が7日、東倉里(トンチャンリ)試験場で「重大な試験」をしたと発表するなど大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の兆候を見せると、米国が集中監視に入ったということだ。
実際、米国の韓半島偵察の動きは最近さらに目立っている。米軍偵察機の韓半島上空公開偵察は今月に入って9回目となる。前日(11日)には通信を収集・分析する米空軍のRC-135W(リベットジョイント)と高高度無人偵察機グローバルホーク、10日にはJSTARSなどが韓半島上空で作戦を展開した。このほかRC-135U(コンバットセント)、EP-3E(エリス)、RC-135S(コブラボール)、EO-5C(クレイジーホーク)も先月末から韓半島に姿を現している。
米軍はこれら偵察機の飛行を意図的に露出させた。軍関係者は「軍用機は通常、位置発信装置(ADS-B)を消して飛行する。軍用機がADS-Bをつけて連日登場するのは異例」と話した。米国が北朝鮮を偵察すると同時に警告を送っているという解釈が出ている。
また米国はミサイル試験を予告した。米空軍はノータム(NOTAM)を通じてこの日午後9時(日本時間)のカリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地近隣での飛行を禁止すると掲示した。米空軍は普通、ミサイル発射試験前にこうした飛行禁止区域を設定して事故を防ぐ。
軍内外では、米国がICBM「ミニットマン3」を試験発射するという見方が出ている。米空軍は5月1日と9日、10月2日にもバンデンバーグ空軍基地からミニットマン3の試験発射をした。当時、米空軍は「数カ月前から準備されていた正規訓練」と明らかにしたが、北朝鮮が短距離弾道ミサイルと潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射した時期にこうした試験発射が行われたという点で、対北朝鮮抑止力を強化する意図があると解釈された。ミニットマン3は最大射程距離が1万3000キロで、米本土から平壌を30分以内に打撃できる。
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「失うものはない」という北朝鮮に「失うということがどういうことか教える」という米国(1)
12/11(水) 10:52配信
中央日報日本語版
北朝鮮に対する「最高の関与(maximum engagement)」に没頭した米国が11日(現地時間)、国連安全保障理事会会議招集を通じて「最高の圧迫(maximum pressure)」に戻るかもしれないという信号を送った。2年近く「敵との同床」状態を維持してきたドナルド・トランプ米国大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の忍耐が衝突するかどうかは北朝鮮の「クリスマスプレゼント」にかかっている。
米国が北朝鮮に関連して安保理を招集したのは、2017年12月22日北朝鮮の長距離ミサイル「火星15型」発射に対応した北朝鮮制裁決議2397号採択以降、約2年ぶりだ。米国務省は10日(現地時間)、「最近のミサイル発射と北朝鮮の挑発拡大の可能性を含む、韓半島(朝鮮半島)の最近の事件を考慮した」とその招集理由を明らかにした。韓半島の最近の事件とは、今月7日に北朝鮮が東倉里(トンチャンリ)エンジン燃焼実験場で行ったという「重大な試験」を意味する。
短距離ミサイルだけではなく、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射試験など北朝鮮の戦略挑発まで事実上黙認して「私は金正恩と関係が良い」と自慢することに忙しかったトランプ大統領が東倉里試験で動いたところは理由がある。外交消息筋は「北朝鮮は今回の試験結果が『戦略的地位』をもう一度変化させるのに重要な作用をすることになると発表したが、この表現は北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)試験に関連してのみ、主に使ってきた点に注目しなければならない」と話した。
実際、2017年9月6回目の核実験後に開かれた慶祝宴で、金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長は「今回の水素弾試験(核実験)の大成功で、責任ある核保有国としての『戦略的地位』はより一層強固になった」と話した。同年11月、「火星15型」発射後、金委員長は核武力の完成を宣言して「われわれ共和国の『戦略的地位』をさらに高く引き上げた偉大な力」と表現した。
ソウルのある外交消息筋は「国家情報局(DNI)など米国情報機関は北朝鮮が年末に挑発を敢行するものと判断し、これをホワイトハウスに報告したと承知している」と伝えた。「年末まで待てない」という金委員長にトランプ大統領が安保理招集を通じて「レッドラインを越えたらこれ以上耐えられない」というメッセージを送った背景だ。特に安保理招集は「挑発的に行動すれば全てのものを失う可能性がある」(8日トランプ大統領)という米国の警告直後に行われた点で注目するに値する。
これに対して北朝鮮は「われわれはこれ以上失うものがない人々」〔8日金英哲(キム・ヨンチョル)労働党中央委員会副委員長〕と対抗したが、必ずしもそうではないためだ。
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