いいものあげる

アルバイト先の（さきの）

スーパーで

「　　○○さん

いいものあげる！！」

と

いわれたときは（言われた時は）

ろくなことがない








だいたい

ほとんど

99％の確率で（かくりつで）

いいことが

あった

ためしがない






はじめのころは

なにか

いいものを

くれるのかな

と

おもって

ときめいていたのだが

最近では（さいきんでは）

そんなことはないと

わかってきたので

げっそりする







めんどくさい作業で（さぎょうで）

あったり

大量に（たいりょうに）

しなければいけいない

作業で

あったり

ぜんぜん

いいものであった

ためしがない






このあいだも

「　○○さん

いいものあげる

ちょっと

こっちへ

きて～～～！！」

と

アルバイト先（さき）の

スーパーの

さかなや部門の

46歳の（さいの）

上司に（じょうし）

呼（よ）ばれ

行（い）ってみると

白い（しろい）　

はっぽうスチロール

が

2箱あり（ふたはこあり）

その

なかに

ちいさな

全長（ぜんちょう）14～5ｃｍくらいの

スルメイカ

が

たくさん入（はい）っていた






「これ

つぼぬきして

身（み）の部分（ぶぶん）は

わぎりにして（輪切りにして）

あしの部分（ぶぶん）は

口（くち）だけ

とっておいて下（くだ）さい」

と

言（い）われた






ぼくは

たくさんの洗い物（あらいもの）

と

かたづけ

と

床掃除（ゆかそうじ）

と

ごみほり

と

おしっこ

を

しないと

いけなかったのだが

すべて

あとまわしになり

もれそうな

おしっこ

さえも

がまんして

いかの　つぼぬきをした

いかの

身のほうには

1本だけ

せぼねが

はしっていて

それも

とらないと

いけない






おしっこ

いきたいな～～～

もう

もれるがな～～

と

おもいながら

いかのつぼぬきを

していた





いかは

じごく耳だろうな

こんなに

大（おお）きな

耳（みみ）をして

たぶん

100ｍ先（さき）で

針（はり）がおちた

音（おと）さえも

きこえるのだろうな

と

思（おも）いながら

いかの

つぼぬきをしていたら






46歳の

血液A型の

上司が

「あっ

もういっこ（もう1個）

いいもの

あげる

これも

やっといて～～」

と

人差し指（ひとさしゆび）くらいの

大（おお）きさの

いわし

が

白い発泡（しろいはっぽう）スチロール

の

なかに

大量（たいりょう）に入（はい）った

ケース

を

3箱（はこ）

おいて

「いわしの

あたまとり

しといて～～」

と

いってきた（言って来た）

仕事（しごと）なので

やるしかないのだが

もう

いいもの

は

いらない






で

ぼくは

46歳の

上司に

「もっと

いいものくだいよ」

と

くちごたえをしたら

「冷凍（れいとう）の3枚（まい）おろしを

された　さば　を

冷凍庫（れいとうこ）から　だしてきて

「この

さばの片身（かたみ）

を

半分（はんぶん）に　

切（き）っといて」

と

（つまり4分の1にしないといけない）

1箱（はこ）もってきた









もう

いいものは

こりごりだ








「アルバイトは！つらいよ！！」