2016年1月29日
凍った車のフロントガラスを解氷するテクニックとは? お湯が厳禁なことは、もちろんご存じですよね
凍結の原因は放射冷却。遮るものがあればフロントガラスの凍結は防げる
そんな日に限って車のフロントガラスがガチガチに凍っていて、車が出せない!「ヤバイ遅刻だ」と慌ててしまった経験はありませんか?
特に、先週末には大型の寒波が西日本をすっぽり覆い、鹿児島県で氷点下10度を記録。
思わぬ積雪に驚いた方も多かったですね。そんなときに役立つ、凍った車のフロントガラスを解氷するテクニックをご紹介!
フロントガラスが凍る原因を知っておくと、グッと対処がしやすくなるはずです。
フロントガラスを凍結させる“放射冷却”って何?
霜は大気中の水蒸気が凍って降ったもの
まずは、なぜフロントガラスが凍結するのか? 考えてみましょう。
凍結の原因は“放射冷却”
理科で習ったような…覚えていますか?
簡単に説明すると、
夜になると、日中温められた地表の熱が空へ向けて逃げていくため、地表の温度が一気に下がります。
特に快晴だった夜は、放射冷却によって空気中に含まれる水分が一気に冷やされるため、微細な氷=霜となって車に降り注ぎます。
逆に曇っている夜は、雲が熱を遮断し保温効果を発揮するので、放射冷却はおこりません。
つまり、遮るものがあればフロントガラスの凍結は防げる。だから、ガレージや屋根の下に置けば凍結しないのです。しかし、ガレージがない場合、それをつくることは難しいですよね。
その代わりとなるのが「霜除けのフロントガラスカバー」です。カー用品店で500円くらいから売られています。
解氷に熱湯は厳禁!
早く解かしたいからといって、絶対にやってはいけないのが、熱湯をかけることです。
理由は、ガラスは急激な温度変化に弱いため。特に車のフロントガラスは、事故などの衝突時にガラスが飛散しないよう複数構造になっています。
素材の異なるガラスは膨張率も異なるため、急激な温度変化で割れてしまう危険性が高いのです。
もう一つ、絶対やってはいけない理由は、お湯をかけた瞬間は解けるのですが、外気との温度差で発生する水蒸気が、また凍結するという悪循環が起こる可能性があるからです。
賢く解氷するテクニック
エアコンで効率よく解氷しよう
すでに皆さんやっているかと思いますが、できるだけ早く解かすテクニックをご紹介します。
◎エアコン+風呂の残り湯
●エンジンかけ、エアコンの噴出し口をデフロスターにする
⬇
●ワイパースタート
⬇
●ぬるま湯(=お風呂の残り湯が最適)をかける
ワイパーを使用しながらぬるま湯をかけると、早く、そして、再凍結を防止できます。
◎最も手軽な「解氷スプレー」。
「解氷スプレー」は、0℃でも凍らないアルコールの性質を利用し、窓ガラスの氷点(氷結する温度)を下げることで解かします。瞬時に解けるのでストレスがありません♪
カー用品店やドラックストアなどで、300円~1000円くらいで売っていますので、気になる人はぜひチェックを!
── まずは凍らないよう予防することも大切です。
フロントガラスに撥水コートを施しておくことをオススメします。
でも……、一番大切なのは、余裕を持って出発すること! 慌てず安全運転を心がけましょうね。