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GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

欧州の1万mレース減少

2010-09-23 21:59:42 | 日 記
日本の陸上長距離界では夏の合宿シーズンが終わり、いよいよ秋の駅伝・ロードレースシーズンへと
移行していくこの時期。
並行して各地ではトラック1万mのレースが数多く行われる時期でもあります。
特に冬の駅伝を重視しているチームはこの時期から始まる何回かの記録会で選手の成長具合を確認し、
駅伝メンバー選考の目安とするチームスタッフも多い事でしょう。
選手も秋のトラック・レースや記録会の結果が大きく駅伝メンバー入りを左右する事もあり、緊張感の高まる
時期でもあります。
一方、夏の合宿の成果が出て記録会で大幅に自己記録を更新するレースが出来た時などは選手本人は
もとよりスタッフにとっても大きな喜び、自信が湧くと同時にチーム内も非常に活気づきます。
私もホンダ陸上部時代は毎年そんな思いでこの時期を迎えていました。

一方世界の陸上界、特に欧州では近年1万mのレースが著しく減る傾向にあります。
長年オリンピックや世界陸上の正式種目であるにもかかわらず、現在その他の欧州の主要大会で1万m
レースは殆どなくなってきたように感じます。
ひと昔前までは日本のマラソン長距離トップの選手が夏の欧州で1万mの日本記録や自己記録更新を
目指すと同時にマラソンのスピード強化の一環として世界一流選手とのレースに挑んでいたものです。

レース数減少の理由は、
1)トラックを長時間(約30分・25周)回っているだけの「単調な」レースで観客が飽きてしまう。
2)その様な状態で大会が長時間に渡ってしまい他種目にも支障をきたし大会の魅力自体が薄れる。
3)大会放映するTV局は限られた放送時間内で出来るだけ多くの魅力ある番組を流したいという意向がある。
 (つまり長時間の「単調」・「退屈」に見える種目はなるべく削りたい。)
4)更にトラック種目に関して欧州では中距離が一番人気があり、またIAAFの上層部主要メンバーに
 欧州国の人が多くいるのも一因かという話しさえ耳にします。

一見単調に見える1万mレースですが比較的長い時間の中での勝負の駆け引き。スタミナを消耗する中で
歯を食いしばって粘り、懸命に走る選手の姿は他の種目ではまた味わう事の出来ない面白さがあるのでは
と思うのですが。

この欧州に端を発した1万mの減少。今後日本の長距離界にも影響を及ぼすのでしょうか。。。


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2 コメント

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Unknown (sr)
2010-09-25 22:24:56
初めてコメントさせていただきます。

アフリカ勢が圧倒的に強い為、勝負への興味がそがれているというのもある気もするのですが
如何でしょうか?。

今は国内にも強いアフリカ出身選手が安定して
27分台前半のレースをしているので海外での
レース減少がさほど影響ない気がしてしまうのですが。

その国内のレースで早い展開に付いていかない
日本の選手の状況が見ていてなんとも歯がゆいというか…。
20年前から全くレベルが変わらない気もしてしまいます。

いきなり長文失礼しました。
日本長距離界のレベルアップを切に願っております。
返信する
日本の長距離、日本の陸上競技 (日本の長距離はどこを向いてるんでしょう┓(´_`)┏)
2010-09-26 04:26:59
初めまして。

日本の長距離は夏に合宿、CAMPを行う…なんかおかしくおもっちゃいます。

オリンピックや世界陸上は夏開催が多いですよね。

大きな試合、重視すべき試合は夏ですよね。

トラックは春から秋に試合を行いますよね。

それとも日本人は、日本の長距離は、グローバルスタンダードとは逆の、世界標準からみれば非常識な、
駅伝、ロードが本番、駅伝、冬が本シーズンだというのでしょうか?

ことしはコンチネンタルカップが行われましたが、
日本の長距離の競技者、指導者で、ここを目指した人はいたでしょうか… 
出場した選手も狙っていた人もごくわずかだったのでは?

陸上競技の、ほかの種目に比べれば圧倒的に多い長距離関係者…にも関わらず、ひょっとするとコンチネンタルカップという試合そのものの存在さえ知らない関係者もいるのではないでしょうか?

それに、日本には駅伝やマラソンをテレビで視聴する人や、自分でジョギングやランニングを行う人はまずまず、そこそこいますが、
陸上をコアに観戦したり、深く興味・関心をもつ、真の陸上ファンは、すごく少ないため、
駅伝やマラソンを好む長距離オンリーのファンの中には、コンチネンタルを知らない人もいるだろうし、

興味・関心度が明らかに低い、世間一般、大衆の多くの方々はサッカーのワールドカップは知っていても、
以前までワールドカップと呼ばれていた陸上のコンチネンタルカップについては、「全く」知られていないことでしょう。
(ライターやジャーナリストの方もふくめ、陸上関係者や陸上ファン、駅伝・マラソンファンは、このような現状でも、将来を危惧したり、危機感をもって改善に努めよう、とは思わないのでしょうか。。。。)



また、わたしが疑問に思うことのひとつに、
なぜ日本人の長距離は
力があって、日本選手権で優勝、もしくは上位に入るような人であっても、
せいぜいケニアやクンミン、ボルダー、ニュージーランドへ複数、集団での合宿に行くくらいで、
海外の試合に自ら能動的、積極的には行こうとしないのだろう、(日本選手権で優勝したことがあっても試合に全く出かけない人がいます(;-_-)

また、行くとしても、
帯同者、引率者あり、
そのうえ、複数、集団でばかり行く…

しかも〇〇〇〇〇招待、とか、ペースメーカーあり、など、予め条件を整えてもらったような試合にしか出ていないように思えます。

かつて、日本人のアスリートで、
たとえば、陸上競技の、、ほかの種目の、、
ムロフシコウジさんやイトウコウジさん、アサハラノブハルさん、ヤマザキカズヒコさん、カルベシュンジさん、タメスエダイさん、サワノダイチさん、学生時代のナリサコケンジさんといった方たちは、
基本的に独りで、海外を転戦してました。

また、テニスのニシコリさんも、年齢はまだ若いですが、海外の各地をまわってます。女子のダテキミコさんも。ゴルフのミヤザトさんも。

チームスポーツである、野球のイチロー選手も、変に低いところでなれ合ったりせず、高い意識と志でとりくみ、いどみ続けている、だから多くの日本人に知られ、応援されている。

同じチームスポーツであるサッカーでも、日本代表クラスの競技者たちが、独りで海外のチームへ行って、戦っているわけです。


一方で、日本人の長距離選手や指導者たちはどうでしょうか?
前例や常識、既成概念や固定観念、先入観を覆そう、
海外、そして世界で活躍することで、マスコミや周囲、周りを変化させよう、
自ら、道なき道を切り開いていこう、

そういう強く、高い志を試合で、言動で表現してくれている、優れた人が、いまの日本の長距離にいるでしょうか?

いつまでたっても、世間や芸能人はセコ、ソウキョーダイ、タカハシという名前「しか」でてきません。

いま、多くの人に顔と名が広く知られている選手がいるでしょうか?

また、ほかのスポーツにも目を向け、広く、多角的な視野で、強くて、かしこくて、ほんとうに優れてる選手や指導者を知ったり、彼らの言動や考えに注目する目をもった、真のスポーツファンが、駅伝・マラソンといった長距離マニアの方々の中に、はたして、どれくらい存在するでしょうか?


サッカー ワールドカップでキャプテンマークを着けた選手が、「日本でテレビを観てくれているみなさん、ぜひ、Jリーグに、現場に足を運んで、観に来てください」という感じのことをマスコミを通じて発信していました。
彼は日本のリーグで育ち、海外でさらにシンカをとげて、戦い続けています。

いまの日本の(男子)長距離に、駅伝やマラソンを走った後に、テレビカメラ&マイクに向かって、あるいは沿道や中継所に集う人々に、
「この駅伝(やマラソン)だけでなく、競技場の、トラックの試合を見に来てください」
「現場に足を運んでください、よろしくお願いします!」
と言える選手や指導者はいるでしょうか?

過去、近いことを言っていたのは女子のフクシさんくらいでした。

男性で言った、あるいは言える、言ってくれる、しかも試合でも動きや内容でしっかりみせてくれる、またはそんな選手を育てている、そういう人が、、、残念ながらいないし、現れる、兆しが、、ないなあ、、と個人的には思ってしまいます。


それでいいのでしょうか?

海外の10000m実施数減少をなげく以前に、
日本の長距離、日本の陸上は、
きづくべきこと、認識すべき、把握すべきこと、
考えるべきこと、
改善に着手すべきこと、
、、まだやっていなくて、やれること、できることがあるんですよ。

それをやっていただきたいです。


陸上ファン、スポーツファンの、一般人のひとりとして、よろしくお願い致します。 

初めてなのに、失礼しました。
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