GENさんの陸上ワールド

柳原 元の公式ブログ。WA世界陸連公認代理人。海外サポートしているクライアント選手、チームの活躍ぶりなどを綴ります。

2022 全米陸上 その2(エバン・ジャガーの復活)

2022-06-26 17:24:17 | 日 記
陸上の全米選手権3日目(オレゴン州ユージーン)。
今大会個人的に最も注目していたレースのひとつ男子3000m障害決勝が行われました。


来月のアメリカの世界陸上代表選考を兼ねたこのレース。
エバン・ジャガーバウワーマントラック・クラブ・33歳)が今季ベスト、そして世界陸上参加標準を突破する8分17秒29マーク。2位に入り世陸代表権を獲得。


この日のレースでは参加14名中、有効期間内の世陸参加標準(8分22秒)突破者は8名。一方その記録を破っていないジャガーは同レースで記録突破と3位以内が代表入りの条件という極めて困難な状況下、レース後半積極的に先頭に立ち記録と順位の両方に挑む走りで8度目の世界大会アメリカ代表の座を手に。レース後は精根尽きしばらく立ち上がれないほどの状態でした。


過去全米選手権7連覇のジャガー。今も彼の自己記録8分00秒45は全米記録。16リオ五輪で銀、17ロンドン世界陸上で銅を獲得したスーパースターもその年齢と共に怪我が増え、以前のように質の高い練習がこなせない日々も。また2年前の東京オリンピック延期も重なり精神的にも辛い時を過ごしていたジャガー。そんな彼の見事な復活劇でした。


6年前にBTCに日本人選手が出入りするようになって以来、BTC選手の中で最も彼らに影響を与えてきたのもこのジャガー選手。その実力や実績差に関係なく常に平等な立ち位置で仲間として日本人選手を受け入れ、言葉をかけ、親切に接してくれました。そんなジャガー選手、世界陸上での活躍に期待です。
写真は今年4月ポートランドのナイキトラックにて。清水歓太選手(SUBARU)と青木涼真選手(Honda)と。


全米選手権結果はこちら

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