JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

メタボ親父のエール

2012年07月27日 | s-u

今日は『土用の丑の日』、先日送っていただいた鰻をば・・・・あはは、「あまり好きじゃない」のもあって、一匹はそのままいただいたものの、後は他人にやったり、この前の『珈琲屋さんで飲もう会』に出しちゃったりで、肝心な今日は鰻の『う』の字も無いという、まっ私らしい落ちであります。

それにしても、暑いですねぇ、鰻云々言う前に糸引き納豆にでもなってしまいそうです。事実私なんぞは体調を崩してます、こういうときはしいろんなところにガタが生じるもの、みなさんも熱中症なんぞにならぬようおきおつけください。

そんな暑い中、もっぱらの話題はやはりオリンピックでありましょうか。開会式を前に『ナデシコ』も『サムライ』も大いに頑張っておりますよねぇ、
「よがったなぁ男子も勝てて、ナデシコナデシコばっかじゃかわいそうだったぁ」
とは、母の弁でありますが、とにもかくにもスペインに勝利したのは大きい。
まっ、オリンピックの代表選手に選ばれた彼らは勝ち負けに関係なく一流アスリートなわけで、我々のような凡人が過度な期待をすること自体分相応というもの、ただただ悔いのない時間を過ごしてほしいと願うばかりです。

一流のアスリートは「1%の才能と99%の努力から成る」なんてぇことを申しますが、「その、1%の才能こそが、99%の努力を支えるのであって、ベルモット抜きのドライマティーニがありえないように、ほんの微かな才能の香りすら見いだせなかったなら、努力のきっかけもまた得られないではないか。1%が重要なのだ。」とおっしゃったのは杉浦日向子でした。たしかにごもっともだと私も思います。
その1%を努力で開花させたオリンピック日本代表選手、そりゃまぁ素晴らしいじゃござんせんか。

先日、「栃木県の女子バレーボール部で、顧問の男性教諭が生徒に「グラウンドを100周走れ」と命じて走らせ、生徒5人が熱中症の症状を訴えて病院で手当てを受けていた。」てなニュースがありましたよね。その後その教諭は顧問を降ろされたそうでありますが・・・・・
我々世代のスポーツのイメージってぇと、「汗と涙にまみれ、猛特訓を乗り越えながら苦境にくじけず、根性と努力で栄光をつかみ取る」簡単に言っちゃえば『スポ根もの』みたいなのがカッコイイというか、「スポーツってぇものはそうしないと強くなれない」みたいな感覚がありますよね。
だからかもしれませんけど、その男性教諭にはほんの少し同情したりして・・・・いやいや、何事行き過ぎはいけません。

でもね、考えてみりゃオリンピック日本代表選手なんかは、「根性云々」「やり過ぎ云々」てな事を、大なり小なり乗り越えてきた事も確かなんでしょうね。
もちろん、昔と違うのは、それが精神論ではなく科学に基づいた肉体的鍛錬なのかもしれませんけど、でもねぇ、「健康に良い適度な運動」では無いわけで、それって体そのものにはけして良いとも思えなかったりして・・・・・
えっ?「運動を捨てたメタボ親父に言う資格なし」ですか?そりゃわかってますって、ただね、「それほどまでに体を痛めつけて作り上げた技、そりゃもう勝ち負けに関係なく喝采を贈りましょうよ」っちゅう話ですよ。

ともかく、この暑い中、オリンピック選手の活躍に一喜一憂して、さらに暑くなる。
「いやはやビール代がかさむで、こりゃ」
私って幸せなメタボ親父ですね。

さて、今日の一枚は、スタンリー・タレンタインです。
え~~~このアルバムが、良いか悪いかは別として、「GIBRALTAR」に我が思い出がギュッと詰まっているのであります。それは私が高校時代にアルバイトをしていたジャズ喫茶、かの名前がこれであったからです。
といっても、はたしてこのアルバムからその名を取ったのかどうかは不明で、この店を立ち上げたSクロウさんにでも訊かないとわからないのですけどね。

いずれにしてもアルバムとしては、私は同じCTIなら、前年に出た「SUGAR」を聴く方がだんぜん回数は多いんでありますが、ときどきそのお店を思い出しながら、しかも「GIBRALTAR」だけを聴くという、ある意味申し訳のない一枚になっています。

ところがね、この前、車の中で、ランダム選曲(iPod)で偶然「GIBRALTAR」が流れてきたのです。(もちろん自分で入れていたから流れるんですが、ランダム以外では選曲していなかったということです。)
すると、なんということでしょう(ビフォアアフター風。笑)
なかなか車内で聴くにはエエじゃござんせんか。以来車中では選曲回数が増えたのでありましたとさ。

SALT SONG / STANLEY TURRENTINE
1971年7月7, 13日録音
STANLEY TURRENTINE(ts) JULIUS BRAND, PAUL GERSHMAN, JULIUS HELD LEOKAHN, HARRY KATZMAN, JOE MALIN(vin) HAROLD COLETTA(vla) CHARLES McCRACKEN, ALAN SHULMAN(cello) EUMIR DEODATO, HORACE PARLAN, RICHARD TEE(p,elp,org) ERIC GALE(elg) RON CARTER(b) BILLY COBHAM(ds) AIRTO MOREIRA(ds,per) MARGARET BRANCH, BRENDA BRYANT, PATSY SMITH(vo)

1.GIBRALTAR
2.I TOLD JESUS
3.SALT SONG
4.I HAVEN'T GOT ANYTHING BETTER TO DO
5.STORM


第二回、珈琲屋さんで飲もう会

2012年07月24日 | s-u

ちょっと前の涼しさは何処へやら、暑さが戻ってまいりました。
「あ~~あの涼しさが恋しい」(笑)

涼しくとも暑くとも忙しさには変わりがないのですが、そんな中、一昨日の日曜日に『第二回、珈琲屋さんで飲もう会』が華々しく開催されました。(パチパチパチパチ)
って、メンバーは相変わらずヤナイさんご夫婦、S君、私というこぢんまりとした会だったのでありますけどね。(笑)

集まった酒は二種だけでしたが、し・か・し、我が福島県が誇る銘酒二品が揃いました。
ご存じでしょうかねぇ?
会津坂下、廣木酒造酒造さんの『飛露喜「特別純米」無ろ過生原酒』と、二本松は大七酒造さんの『妙花闌曲』であります。

『飛露喜「特別純米」無ろ過生原酒』は、全国の蔵元と酒販店の計43社が手を組んだ団体「和醸和楽」が行った「全国約300の蔵元から約780種類の酒を集めたきき酒審査会」で、純米部門一位を獲得した酒でありまして、注目の一品です。

「どれどれ」
てなことで、まずはこちらから、
「ん~~~なるほど」って、それほど分かっちゃいませんけど(笑)
ともかく、フルーティーさが際立つというか、でも、大吟醸のそれとは違う・・・・・
日本酒ソムリエさんは「上立ち香は程好く穏やかで心地よくマスカットの様な香り」云々と評したそうでありますけど、私からするとチト甘めなのが気になるようにも思います。
そういえば、会津の酒ってぇのは、もともと甘めなんですよね。(私だけの思い込みかもしれませんけど)それでも、その甘みがいやらしくないのが良いんでしょうな、いけました。(「酒なら何でもいけるんだろ」笑)

「お次わ」

出ました『妙花闌曲』、そもそもなんて読むのか?「みょうからんぎょく?」
ともかく、この酒は手に入りにくいのもさることながら、高けぇんだぁねぇ(笑)

2008年に行われた洞爺湖サミットではパーティーの乾杯酒としてこの『妙花闌曲』が使われたわけでありますが、超扁平精米で磨き上げられたお米を生モト造りでじっくり醸した純米大吟醸が数年の熟成を経て、品質が最高レベルに達した場合のみ『妙花蘭曲』として発売するという徹底ぶりで、発売にならない年もあるという・・・・いやいやまいった。

故にこんな製造本数なんかが記されているんであります。

「こりゃ、じっくり、厳かに、チビチビと・・・・」(私がそんなこと出来るわけもなく、「飲ませた相手が悪かった」ってヤツですか?)
ともかく、口に含んでみると、
「あらま、思った以上に辛口端麗・・・・・あっ、でも後から何か来る?いやいや、値段に惑わされる感はあるけど、たしかに美味い気がする・・・こりゃ一杯じゃ分からんな」
とまぁ、やっぱり「飲ませた相手が悪い」(笑)高価な銘酒がまるで昔の二号酒のごとく我が胃袋に・・・・・・・
「どうもすいませんでした。」(大笑)
でもね、そんな呑み方で申し訳なかったのではありますけど、じつに美味しいお酒でした。

さても、私の担当はつまみであります。


今回は、モツ煮と鯵南蛮、それに先日届いた鰻を卵で巻いた鰻巻き、ホタテとコーン、インゲンのレモンバター炒め、そんなとこですかね。

ともかく、楽しく美味しい『第二回、珈琲屋さんで飲もう会』でした。・・・・・が
いやね、その後、私とヤナイさんがチョットばかり悪ノリしまして、大声張り上げてわけのわかんない大合唱・・・・奥様に怒られてしまいました。
「ほんとうにほんとうに、奥様、ご迷惑をかけ申し訳ございませんでした。」
それにしても、最近、謝るパターンが多すぎるぞバブ!(反省)

さて、今日の一枚は、カル・ジェイダーとスタン・ゲッツの共演盤です。

カル・ジェイダーというと、私なんぞはどうしても馴染みが薄いんでありますが、ラテン系のウエストコーストヴァイブ奏者ってなイメージが悪いんでしょうかねぇ、さほど前のめりで聴いたプレーヤーではありません。
しかし、ゲッツはもとより、スコット・ラファロとビリー・ヒギンズというメンバーを見ると、「このアルバムは聴いてみたい」という衝動にかられませんか?
そんでもって聴くと、これがア~タ、そこそこよろしい。(笑)というか、この頃のゲッツの安定感は間違いないんかな?

私はとりたててゲッツファンでも無いんですからそれほどの高評価はしませんけど、ゲッツの「何の問題もないスムーズさ」がお好きな方は、ここでの彼も聴き物なんだと思います。(あれ?カル・ジェイダーは?)

CAL TJADER - STAN GETZ SEXTET
1958年2月8日録音
STAN GETZ (ts) CAL TJADER (vib) EDDIE DURAN (g)
VINCE GUARALDI (p) SCOTT LaFARO (b) BILLY HIGGINS (ds)

1.GINZA SAMBA
2.I'VE GROWN ACCUSTOMED TO HER FACE
3.FOR ALL WE KNOW
4.CROW'S NEST
5.LIZ-ANNE
6.BIG BEAR
7.MY BUDDY


ド変態?

2012年07月19日 | a-c

今日はまさに晴天、「こりゃ暑くていられない」てなところなんでしょうが、風があるのでそうでもありません。ただ難を言えばその風が少し強すぎるかな?

さても、今年も7月17日は巡って来たわけでありまして、そう一昨日は我が最大の『心のよりどころ』ジョン・コルトレーンの命日でありました。
まっ『7月17日のマイ儀式』は毎年のことであらためて取り上げる事もありますまい。
彼と私の出会い(あはは、本人に会ったわけじゃありませんよ。)の話も、耳タコなお話しですので語るまでもないでしょう。
では、何をお話ししましょうか・・・と

人生ウン十年も生きていれば、いかに脳天気な私とはいえ幾度かの苦難にぶち当たったこともあるわけでして(「えっ?うそ?信じられない!」って、古い)
というか、今もまさにその苦難の最中かもしれませんが・・・・・
そんな時、毎度私はコルトレーンに助けられているような気がします。

まぁ、言い方を変えれば「都度逃げている」とも言えなくもありませんけど、「私には彼がいるじゃないか」と思わせてもらうというか。
人間どん詰まりになると「逃げ場」もまた必要なものなのですよ。
これを持っているか持っていないかで、苦境を乗り越えるエネルギーに差が出るように思ったりして・・・これって私の勘違い?

ともかく、私みたいにウジウジ考えやすい人間は、一瞬でも頭の中を空っぽにすることが、そんな時は必要だったりします。
その点、私は一発コルトレーンを聴くとスコーンっと頭の中が空っぽになる(笑)、根が単純なんでしょうね。

「バブさん、そんなにコルトレーンが好きだ好きだって・・・・毎日聴いてるんですか?」
なんて方がいますが、それは大きな間違いであります。
もちろん一昨日の晩はヘッドフォンでコルトレーンのみを聴きましたが、そんなんは年に一回だけ、年間回数で言えば、トップテンに入るかどうか(高校の頃は、ほぼ毎日聴いてましたよ)・・・そうですねぇ一番回数を聴いているといえばフィニアス・ニューボーンJr.の「HARLEM BLUES」かもしれない、なんてったって私の「目覚めの曲」ですから(笑)

でも、コルトレーンをどうしても聴きたい時や聴かなくちゃいけない時が私にはあるんです。
なんだかよく分かりませんよね、口では説明しにくいというか、文章にもおこせないというか、私にとって「ジョン・コルトレーンとは・・・・・・」てな単純かつ明瞭に語れる存在では無いのです。(ほぼ変態?)

過去二人ほどコルトレーンに嫉妬してくれる女性がいました。
べつに「私がコルトレーンを聴いて発情する」てな事はないのですが、あまりに自分の世界に入り込む姿に、嫉妬するか、変態と思うか、どちらかなんでしょうねぇ
いろんな女性が私の前から姿を消しましたけど、コルトレーンだけは近くにいてくれる・・・・・あれ?「それは、アンタ、おかしいだろう」(笑)

ともかく、命日を迎えるたびに、心からの感謝と敬意を持って祈るのであります。
「やっぱ、ド変態かなぁ?」

さて、今日の一枚は、もちろんコルトレーンです。
でもねぇ、もう何が紹介済みか分からないほど取り上げていますからねぇ・・・・あれ?ひょっとし、このアルバムは未紹介?

1965年のコルトレーンというと、いわゆる一つの分岐点に立っていたわけで、これ以降を俗に後期コルトレーンと呼ぶんでありましょうか?
そして、この後期コルトレーンを毛嫌いする皆様も非常に多いのであります。

話を戻しましょ、「私の頭の中が空っぽになる」この現象を生み出す神秘的作用は、全てが後期に集中しているとは申しませんが、多くがこの1965年以降のコルトレーンだったりもします?いや違うな、「空っぽにしないと聴けない」が正しいかもしれません。(だからしょっちゅう聴かないって話もありますけど。笑)
もちろん、エルビン、マッコイ、ギャリソンという、私にとっては「後にも先にもそれ以上はないメンバー」でのコルトレーンを第一とする根本に変わりは無いのですよ、無いのですが、マッコイが、エルビンが、コルトレーンのもとを離れようとした、あるいは離れた後にもまた、「彼の訴えかける叫びが我が心を揺さぶる」(ちょっち、カッコイイ言い方でしょ、笑)のであります。

以前お話ししましたが「『至上の愛』を収録した後、「今なら、もっと明確化出来るかもしれない」と実験的再録を行った(詳しくはこちらを)」てな想像を膨らませると、ある意味最先端にいたはずのコルトレーンが、じつはどうしても答えのでない超難問に苦しめられていて、「とにもかくにもあらゆる手段、方法をめいっぱい試すしかない」といった時点に1965年という年は立っていたのだろう・・・なんちゃってね。

そんな事を考えながら今日のこのアルバムを聴くと、3ヶ月前の「ASCENSION」とはもちろん、「SUN SHIP」とも「FIRST MEDITATIONS FOR QUARTET」とも、同メンバーの「OM」(二日後録音)とも、また何処か違う演奏のように感じてしまいます。

ともあれ、後期へと向かうコルトレーンを、なんやかや理屈立てて聴くのはいけませんやね、無になって無になって聴こうじゃござんせんか。

今回は、レコード未収録曲が入ったCDでの紹介です。
それにしても、「AFRO-BLUE」のあの後、あの後のテナーが聴いてみたかった。

LIVE IN SEATTLE / JOHN COLTRANE
1965年9月30日録音
JOHN COLTRANE(ss,ts) PHAROAH SANDERS(ts) McCOY TYNER(p) DONALD RAFAEL GARRETT(b-cl) JIMMY GARRISON(b) ELVIN JONES(ds)

DISK 1
1.COSMOS
2.OUT OF WORLD
3.BODY AND SOUL
4.TAPESTRY IN SOUND
DISK 2
1.EVOLUTION
2.AFRO-BLUE


俺の方が泣きてぇよぉ(?)

2012年07月15日 | a-c

いやはや暑い一日でした。特に午後になってからは蒸し暑いのなんのって・・・・いやいや猛暑日の中、水害の片付けをしている方々を思えば・・・でも、暑かったぁ

昨日、7月14日の朝日新聞土曜版beの『song うたの旅人』は、長谷川きよしの『別れのサンバ』でありました。

♪ 何んにも 思わず 涙も 流さず
  あなたの 残した グラスを みつめて一人 ・・・・・♪

いやいや懐かしいというか、深夜放送でもずいぶん聴きましたし、大好きな歌でしたが、ギター片手に歌うには我がギターテクが優れすぎていて、まともに歌ったことのない歌でもありました。(笑)

文中にもありましたけど、長谷川きよしさんといえば、高校3年生でシャンソンコンクールに入賞、銀座『銀巴里』に雇われ歌っていたんでありますねぇ・・・・

美輪明宏や戸田昌子、三島由紀夫に吉行淳之介、そして寺山修司といった名前がツラツラと浮かぶシャンソン酒場『銀巴里』、まさに一時代を築いた酒場・・・・酒場・・・・酒場・・・イイ響きですなぁ(笑)
しかしまぁ、そんな土壌の中に身を置く事で、あのなんとも言えない長谷川きよしの世界観が生まれてきたんでありましょうねぇ

クククククク、長谷川きよし、しっかり我が家にあるんですねぇ音が(笑)
この時間になって呑み直しながら聴いています。

ところで、シャンソン酒場『銀巴里』というと、「ジャズにも大きな影響のあった酒場である」てな話は以前しましたよね。「1963年から1965年まで、毎週金曜日の午後にセッションが行われていた。」てな話だったんですが、覚えていらっしゃいますでしょうか?
日野晧正、高柳昌行、中牟礼貞則、宇山恭平、菊地雅章、山下洋輔、 金井英人、稲葉国光、 富樫雅彦、山崎弘といった、いわゆる当時いろんな意味で挑戦をしていた日本のジャズミュージシャンが、創造的な場としてセッションを行っていたのが、シャンソン酒場『銀巴里』だったんでありますねぇ。
興味があるようでしたら、内田修先生が録音した音源を是非ともお探しいただきたいと思います。

♪ きっと私を つよくだく時も あなたは一人 淋しかったのね
  あなたの 愛した この髪さえ 今は泣いている
  今は泣いている 今は泣いている ♪

「俺の方が泣きてぇよぉ」(なんのこっちゃ)

そんなわけで(どんなわけで?)暑さのせいか母が思いもよらない事を言い出しました。
「たまにお寿司もいいなぁ」
「生もの喰わん人が、お寿司って・・・・?」
『料理当番、本日の一品』です。

久しぶりの手鞠寿司です。「蒸した海老と蒸したホッキなら母も喰えるだろう」ってんで作ったのですが、ペロッと食べてました。(一つだけマグロが見えますが、これは私が食べました。笑)

こちらは、牛の蜂蜜と粒マスタード焼き、これはもっぱら我が胃袋に入りました。

さて、今日の一枚は、久方ぶりのチェット・ベーカーです。
が、個人的にはそれほど興味のなかったアルバムなんです。なんていうかなぁ、いかにも西海岸?
つまりは、アドリブ云々ではなく、編曲云々の世界を、私は基本的に好まんのでしょうね。しかるにこういったアルバムは完全に敬遠しがちです。

ただね、何度も言いますが、私も歳を取って丸くなったというか、今日の昼間これを聴きながら本何ぞを読んでおりますてぇと、それはそれで良いかと・・・

ともかく、ジェームス・ディーンの死の直後作られたドキュメンタリー映画の音楽を、ジョニー・マンデルとビル・ホルマンの二人がジャズっぽく編曲して、チェットとバド・シャンクをフューチャーして作ったと、そういう一枚です。

THEME MUSIC FROM "THE JAMES DEAN STORY"
1956年11月8日録音
CHET BAKER(tp) BUD SHANK(as,fl) with JOHNNY MANDEL & BILL HOLMAN ORCHESTRA
[CHARLIE MARIANO(as) RICHIE KAMUCA(ts) PEPPER ADAMS(bs) CLAUDE WILLIAMSON(p) MONTY BUDWIG(b) MEL LEWIS(ds)]

1.JIMMY'S THEME
2.THE SEARCH
3.LOST LOVE
4.PEOPLE
5.THE MOVIE STAR
6.FAIRMONT , INDIANA
7.REBEL AT WORK
8.SUCCESS AND THEN WHAT ?
9.LET ME BE LOVED
10.HOLLYWOOD


命あっての物種よ

2012年07月12日 | y-その他

九州地方の大雨、ひどい状況のようですが心配です。「梅雨明け間近は大雨がつきもの」とはいえ、これほど極端だと、震災以来どうにも自然の驚異に対する恐れが増している私としては、神にも祈る心境でおります。

このあたりも今日は雨が降ったりやんだりしてますが、昨日一昨日とは青空が拡がり、本格的暑さがやってきました。上着を脱ぎ捨て、シャツも脱ぎ捨て・・・・・一番脱ぎ捨てたいのは残念ながら皮膚の下に存在する『あれ』でありまして、節電の夏はメタボオヤジに優しくありません。

これだけ気温が上がってくると、海水浴までは考えなくても海が恋しくなるのは、メタボだろうとヘタレだろうと関係ないんでありまして、一昨日は昼飯前にチラッと海を眺めに行ってきました。

外国の方でしょうか、浜の清掃をしていてくれました。
この霧の中、ありがたいですねぇ

ところが、空は青空なのに海岸線の霧が濃くて、タダ突っ立ってるだけで身体がベタつくというか、ゆっくりと眺める状況でもなく、まして一年四ヶ月が過ぎても津波の傷跡は消えることもない現状ですから、何を楽しむわけでもないのですけど、それでもまぁ、やっぱり私は海の臭いが好きなんですねぇ、忙しい心がチョットだけ解放されたような感じがしました。

 

それにしても、原発問題が大きく影響している事を加味しても、未だ進展しない被災地の状況を見るにつけ、津波という魔物の恐ろしさを再認識してしまいます。
「この霧を感じている地区全てが、あの魔物に呑み込まれたんだよねぇ・・・・」
自分もほんの少しではありますが被災者であったにも係わらず、最近少しずつ意識が低下しているように感じています。もちろん、それにただただ引っ張られて前へ進まない事もいけませんが、こうしてときおり私以上に辛酸をなめた人々の地区を訪れることで、未だ苦しむ人たちの心情を忘れない努力は必要なように思います。

 

自然災害はある意味しかたのないこと、ではありますが、今回の大雨しかり、震災以来、全国で起きている様々な自然の驚異に多くの方々が苦しめられています。
災害にあわれた皆様どうぞ後ろ向きにならず、頑張りすぎず、前を見て生きてください。
生きていただけもうけもの、何事命あっての物種よ」
災害直後、みんなそう思ったじゃないですか。もちろん私なんぞには計り知れない苦しみもあるでしょう、しかし、命をあまりにも軽視する昨今の風潮にもの申す心意気で、ただただ保身に走る無責任さなど相手にせず、自分たちの力を信じて前へ進んで生きましょう。

あらら、ちょっくら熱くなっちゃいました?
ご勘弁下さい、なにしろ私はメタボの暑がり、たまに熱を放出しないと大変なことになっちゃうものですから(笑)。

さて、今日の一枚は、ハロルド・ランドとレッド・ミッチェルの双頭バンドです。
そういえば前回同じ被災地に行ったときもハロルド・ランドだったような気がしますが・・・・・・まっいいか。

西海岸云々はさておき(ハロルド紹介たんびだしね)、相手がレッド・ミッチェルであろうとハロルドは充分黒っぽいというか、西海岸を忘れさせる演奏を聴かせてくれます。
まして、このアルバムのポイントでもあるカーメル・ジョーンズが加わることで、ブラウン~ローチ・クインテットを彷彿とする魅力がこのアルバムには加わっているように感じます。

そういえば、カーメル・ジョーンズもまた、「西ではなく東だったら」と思えるトランペッターでありますよね。
ともかく、ここでもブラウニーの再来と評価された彼の魅力がじゅうぶんに感じられると思います。
彼がリスペクトしたのは、当初マイルスであったそうですが、ブラウニーを聴いてすぐにその虜になったってんですから、東電の虜になる何とかとは虜たるが違う(なんのこっちゃ)

ともかく、なんともダサダサのジャケからは想像できない好演であると思います。(なんかバックの廃墟みたいなコンクリート、今日の話からしてもいやでしょ?)
是非、一聴願いたい一枚です。

HERE YE ! / RED MITCHELL & HAROLD LAND
1961年10月14日,12月13日録音
CARMELL JONES(tp) HAROLD LAND(ts) FRANK STRAZZERI(p) RED MITCHELL(b) LEON PETTIES(ds)

1.TRIPLIN' AWHILE
2.ROSIE'S SPIRIT
3.HEAR YE !
4.SOMARA
5.CATACOMB
6.PARI PASSU


ほんとに疲れてるんだってばさ

2012年07月09日 | a-c

またまた更新をサボってしまいました・・・が、ほんと忙しいんですって、ほんと疲れてるんですって(だれも信じてくれませんが。笑)
そんでもってウィークデイが忙しいと休日まで忙しい

「網戸直しも、障子張りも、芝刈りも、いろいろやって欲しいのになんもしてくれない。全く疲れるのはこっちだよ」
てなこと、疲れきった常態でやっと迎えた休日の朝にボソボソって言われてみなさいよ、
(「俺だってゆっくりしたいときもある・・・・・」)
と、素直な気持ちを言うワガママさえ許されやしない(涙)。

そりゃまぁねぇ、業者に頼んだらそこそこの金額を取られるんだろうし、それで私が飲むビールを減らされたひにゃたまったもんじゃありませんから
「わかったよ、とりあえず網戸ね(ブツブツブツ)」
スッゴク不機嫌な顔で網戸の材料を買いにホームセンターへ、
こういうときは、なんて言うかなぁ半分意地?壊れていない網戸まで張り替えちゃいました。(笑)

そんでもって、やっと終わったと思ったら、野球中継を楽しむ母を横目に『パソコン教室もどき』でしょ
(「帰ってくりゃ、晩飯の仕度だろが、ご苦労さんの一言も無いのかい!」)

まぁまぁまぁまぁ、これも家庭平和のため、アチキが少しだけ我慢すれば良いことでありんすわいな。
原発の再稼働は阻止できなくても、増税にも抗いようはなくとも、身近に波風さえ立たなければ当面の日々は平和に過ごせるんだから・・・・・

それにしても、休日前より休日後の方がさらに疲れを感じるって・・どういうこと?

てなことで、『料理当番、本日の一品』ですが、二週分になります。
まずは前週、

手羽元の甘辛煮ととろろ揚げです。洋風なようで和風な一品でした。

今週ですが、

じつは義兄の実家から今年も鰻が届きましてね。前にも言いましたけど、私は「買ってまでは食べない」てなもんで、高騰する鰻さんにはほんとに申し訳ないんですが、好んではいただきません。
それでも「全く食べない」という訳でもないもんで、土用の丑の日にはチト早いもののこれをいただきました。

こちらは、烏賊とニラのチヂミです。これに母用の煮物を作り昨晩は終わりました。

さて、今日の一枚は、ケニー・クラークです。

ドラム名義のアルバムってぇと、どうしてもムチャクチャドラムが目立ちすぎるか、あるいは「ドラム名義じゃなくてもよくなくねぇ?」みたいなのか、どちらかってぇのが多い・・・というより、ドラムという楽器自体がそういう楽器だと思った方が良いのかもしれませんよね。

では、このアルバムはどうか?
もちろんドラムソロもあるし、随所にはりきるケニーがいますが、極端に鼻につくような目立ち方はしていません。というか、ケニーってそういう人なんですよきっと。(笑)
でも、しっかりしたドラマーであるが故、サボイにこんなリダー盤を残すわけでして。

ケニー・クラーク、ミルト・ジャクソンといえば、やっぱり初期MJQということになるんですが、ジョン・ルイスが入ってませんから、安に「MJQっぽい」とも言いきれないように私は思います。(A面の話ですが)
いわゆるバップからハードバップへの生まれ変わりの時的?しかも西海岸で?そんな感じの演奏かな?って、わけわかりませんよね。(笑)
いやいや、悪くありませんよ。私なんざぁ心地よささえ感じます。

B面は「アーニ―・ウィルキンスだよ」てな演奏ですから、A面とはまた違った安心感があります。これはこれでエエンじゃないでしょうか。ちなみにヘンリー・コーカーのトロンボーン、嫌いじゃありません。(笑)

それにしても、このジャケ、マイクに美女が腰掛けてるって・・・・・意味シン?
いやいや、それは中年男の妄想、このマイクが「TELEFUNKEN」なんだから。

TELEFUNKEN BLUES / KENNY CLARKE
1954年11月1日,1955年2月7日録音
MILT JACKSON(vib,p) KENNY CLARKE(ds)
FRANK MORGAN (as) WALTER BENTON(ts) GERALD WIGGINS(p) PERCY HEATH(b)[1~4]
HENRY COKER(tb) FRANK WESS(ts,fl) CHARLIE FOWLKES(bs) EDDIE JONES(b) ERNNIE WILKINS(arr)[5~8]

1.STROLLIN'
2.SONOR
3.BLUE'S MOOD
4.SKOOT
5.TELEFUNKEN BLUES
6.KLOOK'S NOOK
7.BAGGIN' THE BLUES
8.INHIBITIONS