JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

バブ・セレクション

2009年02月27日 | a-c

なんざんしょこの寒さ、今シーズン初の本格的な雪が降っています。ま、道路に積もるようなことはないでしょうけど・・・・・
「でも、屋根の上は白くなってきたよ。」
「おいおい、やめてよぉ、俺の車ノーマル・タイヤなんだから」
こりゃいかに金曜日でも今日は「お出掛け」というわけにはいきませんね、おとなしく自宅で独り飲みましょう。

そういえば、一昨日飲みに行ったときに
「ママ、俺、酒止めようかなぁ」
「まぁ、出来ぬ話はよして、今日たらふく飲むんだから、明日は休肝日にすれば」
「そ・だ・ね」
ママ、すいません。約束を破ってしまいました。
けっきょく昨日も帰りが遅くなり、帰って風呂に入ったらどうにも喉が渇いちゃって「ビール一本なら、休肝日とかわんないな」なんてク~~~っとね。そんでもって、ビールをク~~~だとウイスキーゴックンはセットのようなものですから・・・・あはは、休肝日にはなりませんでした。

珈琲豆がきれて5日も経つというのになかなか買いに行く時間が無くて、朝の珈琲をインスタントで我慢し過ごしていたらもう限界、今日は無理矢理時間を作って『ヤナイ珈琲』さんに行ってきました。

「バブさん、いつものでいいの?」
「へいへい、相も変わらず豆で200、200ね」
何だか暗号のようですね。
「ところでバブさん、ちょっと頼みがあるんだけど」

以前もお話ししたかと思いますが、ブルース好きのヤナイのオヤジ(笑)は現在ギターの猛特訓中、そこそこの腕になられたのではと推測しています。(聴かせてくれないもんで確認は出来ないのですけど)
そのヤナイさんの頼みというのは
「バブさん、ジャズ・ギターをね、ちょっと聴きたいと思うんだけど、ほら、レンタル屋に行ってもほとんど無いでしょ」
「ふむふむ、つまり、ボクチンに幾つかセレクトして録音して欲しいと、そういうことね?」
「いいかなぁ?」

良いも悪いも、この手の願い事であればナンチャありませんし、セレクトという作業が私にとってはじつに楽しいのであります。
「誰それの何を聴きたい」ではなく、全て私にお任せいただける、つまり、ヤナイさんの人となりを考えながら「これでどうだ!?」と挑戦するようなワクワクさ、分かりますかねぇ?
昔、ジャズ喫茶の片隅で、いつもいつもひたすら文庫本を読み続けるお客さん。
「なんとかしてあの文庫本をテーブル置かせ、聴き入りさせたい」
じつに勝手に勝負を挑むんです。
「おっ、このアルバムには、左足が動いてるよ」
「こっちのアルバムじゃ手までついてきた」
みたいに探り探り、あるアルバムをかけた瞬間、文庫本を置いて頭を振り出す
「やったぁ!」
みたいなね。(笑)

さぁて、ヤナイ珈琲のオヤジが焙煎機を止めてまで聴き入るジャズ・ギターを、『バブセレクション』は提供出来るでしょうか?
「ムフフ、日曜日の暇つぶしが一つ出来た」

さて、今日の一枚は、そんなわけでチャーリー・バードのギターを聴いてみようというわけです。
チャーリー・バードは、この時期米国親善大使として南米ツアーを行ったり、ボサノバで売れたりしたので、南米イメージのとても強いギタリストに思えます。
A面のスタンダート3曲も彼のギターで聴くとちょっと違った味わいがあるのは、その南米っぽさ?いえいえ、ピックも使わずガットギターでジャズっちゃうハゲオヤジだからです。(笑)

もちろんそのA面もさることながら、聴き所はB面「FANTASIA ON WHICH SIDE ARE YOU ON ?」でしょうね。
バードとしてはおそらくこれが最長演奏ではないでしょうか?これを聴くと自分がバード好きかどうか判断できるほどの一曲だと思います。

「う~~~む、バードを『バブ・セレクション』に上げるべきかいなか、それが問題だぁ」

AT THE VILLAGE VANGUARD / CHARLIE BYRD
1961年1月15日録音
CHARLIE BYRD(g) KETER BETTS(b) BUDDY DEPPENSCHMIDT(ds)

1.JUST SQUEEZE ME
2.WHY WAS I BORN ?
3.YOU STEPPED OUT OF A DREAM
4.FANTASIA ON WHICH SIDE ARE YOU ON ?


ダーバンもビックリ、男の井戸端会議

2009年02月25日 | g-i

次々とやって来る低気圧で天気が安定しません。雨と曇りの連続で大寒の頃より寒いんじゃないでしょうか?
連日夏日という地域もあるとはとうてい信じられませんが、この季節が一番日本列島の長さを痛感できる時期なのかもしれませんね。

むかしから「女性の井戸端会議にはよくもあれだけ話題があるものだ」と感心をしていましたが、最近ふと思うのは、男だって歳を取ったり、酒を飲んだりすれば、けして女性のことばかり言えたものじゃないってことです。

 ♪ 広い世界のかたすみに やがて二人の朝がくる
   あふれる光が ほほの涙をうつしだす ・・・・・♪

今日久しぶりに昼食を食べに行った喫茶店に「ゴットファザー 愛のテーマ」がながれていました。しかも日本語、この歌声には聴き覚えがあります。
「あっ、アンディ・ウイリアムスだ」
「あれ?バブちゃんアンディ・ウイリアムスなんか聴くんだっけ?」
とはマスター。
「あはは、このEP、たしか持ってましたもん」
「あっそう、これねぇアンディ・ウイリアムスのボックスCDなのよ。」

「いいとこ取りのボックスCDかぁ、俺は買おうとは思わないけど・・・・最初から聴くってわけいかないよねぇ」
まっ、営業中の喫茶店でしかも昼時、これは叶わぬ願望でありましたが

 ♪ 海よりも美しい愛があるのを 教えてくれたのはあなた
   この深い愛を私は うたうの ・・・・・♪

一曲前の「ある愛の詩」の日本語バージョンだけ聴かせてくれました。
「後は貸してやるから録音すれば」

「あれ?まてよ、俺が持ってたEP盤は『ある愛の詩』かぁ?????マスター、パソコン」
飯そっちのけでヘッドフォン付きのマスターのパソコンをいじり始めました。
「あっ!やっぱ、俺が持ってんのは『ある愛の詩』だぁ、でもこりゃ間違えるよなぁ、だってほら、『ゴットファザー 愛のテーマ』と出だしそっくりジャン」(独り言)

ブツブツ言いながらゴチャゴチャネットで遊んでいると、YouTubeに弘田三枝子の『ある愛の詩』が、
「マスター、弘田三枝子も『ある愛の詩』歌ってたの?」
「あ~あ?弘田三枝子?????知らない。」
「ダメだぁ、録音悪すぎ・・・・あ~でもなんだか弘田三枝子聴きたくなってきちゃった。」
「弘田三枝子ねぇ、どれどれ」
マスターがノって来ました。ヘッドフォンを片耳ずつ着けて、
「おお、『素敵な16才』・・・おお『悲しきハート』『バケーション』・・・」
「あはは『人形の家』って出てこないところが歳だねぇマスター、♪人形の家に住まう前はジャパニーズダイアナロス♪だね」
「あっ、そんなこたぁないよ、バブちゃん『絵空事』って歌ないか調べてよ。」

ここからはもう女性顔負けの井戸端会議です。
「弘田三枝子といえば『レナウン娘』だ」というと「それを言うなら『ワンサカ娘』だ。」
「CMっていえば、マーブルチョコレートの上原ゆかりは今どうしているんだろう」とまったく関係ない話に
「上原ゆかりって「ケペル先生こんにちは ハ~イこんにちは」って、あれに出てた人だよねぇ」とはカウンターに居合わせた他のお客さん。「時間的に「こんばんは」じゃなかった?」今度はママまで加わって(笑)

『太陽がいっぱい』『世にも怪奇な物語』『ロミオとジュリエット』『道』」(これは、『ゴットファザー 愛のテーマ』作曲者、ニーノ・ロータからの広がりね)
「『太陽がいっぱい』ねぇ、アラン・ドロンはやっぱ後にも先にもあれだよなぁ」
ダーバン・セリリガン・ストラマディアム???
「オイオイ、それはかなりいいかげんだと思うよ」

男の井戸端会議は延々1時間近く続きましたとさ、めでたしめでたし。(笑)

さて、今日の一枚は、エディ・ヘイウッドです。
あまりみんなが知っているといったピアニストでは無いかもしれません。かく言う私もそう詳しく知っているお方ではないのですが。

1939年から40年までベニー・カーター楽団に在籍、その後ズティ・シングルトン・トリオ、ドン・レッドマン楽団と渡り歩き独立、そこそこの注目を集めていたようです。ところが1947年から最大の商売道具である手が神経障害に罹るという不幸に、3年間音楽活動を休止していました。
今日のアルバムは、復帰後5年、エマーシーに残るレギュラー・トリオによる彼の名前を冠した一枚です。

とても神経障害を患っていたとは思えぬ力強いタッチのピアノ、そのくせなんだかムチャクチャお洒落な響きを感じるのは、やはりこの人の天性の才能なのでありましょう。

今ちょうど「TENDERLY」が流れているんですが・・・・・
いやぁ、飲みたくなっちゃいます。
片隅にピアノ置いてあるようなバーでさり気なくこんな演奏をされたら、おもわず目を閉じながらウイスキーの香りにうっとりとするんでしょうねぇ・・・・・・

いかん、もう我慢きかん、飲みに行っちゃおうかなぁ

EDDIE HEYWOOD
1955年7月15,20日録音
EDDIE HEYWOOD(p) WENDELL MARSHALL(b) JIMMY GRAWFORD(ds)

1.HEY THERE
2.YOU NEVER GAVE IT A TRY
3.LOVE ME OR LEAVE ME
4.TENDERLY
5.SO LITTLE TIME
6.LET'S FALL IN LOVE
7.SECRET LOVE
8.OLD FASHIONED WALK
9.SOFT SUMMER BREEZE
10.HEYWOOD'S BOUNCE
11.YOUNG AT HEART
12.'S WONDERFUL


そんな経験、してみたかったかも

2009年02月22日 | a-c

いずれ下り坂との予報も今日一日なんとか天気はもち、午後から海岸線を渡り歩いてきました。(笑)

先週に引き続きまたしても布袋様とご対面、来週も何処かでお逢いできるでしょうか?



話は大きく飛びまして(いつものことで)
Mさんのお店で唯一深夜のアルバイトをしている20歳の女の子がおります。
この子の顔が、以前何処かで見たことがあるような気がするのに、何処でどう見た顔かどうしても思い出せないというじつに心持ちの悪い思いをしておりましたら、昨日突然「ピン!」と来たんです。

「分かった!○○はあいつに似てんだよ。」
「えっ?誰ですか?」
「あのねぇ、大島渚監督の・・・・・・・」
いやいや、思い出したとはいえ、本人にはよう言えんのでありまして・・・・
「いや、なんだっけなぁ、なんとかっていう女優さんに似てるかなぁ・・なんちゃって、男優だとか、動物に似てるってわけじゃないから、いいだろ?」

みなさんは『愛のコリーダ』という映画をご存じでしょうか?
私が若かりし頃公開になった、かの「阿部定事件」を題材に作られた大島渚監督の映画です。
公開当初、話題性もあって邦画を観ない私も劇場に出掛けた覚えがあります。(目的は思春期の男の子が期待するそれであったようにも思いますが....笑)ところが、カットカットで何が何だか分からない映画だったんですよねぇ。

ともかく、この映画の主演女優、松田英子さんにその女の子が似ているように思えたんです。だから、あんな濡れ場濡れ場のオンパレードを演じた女優に似ているとは、ちと本人には言えないでしょう。
えっ?つまらない映画だったわりにはよく覚えてるって?
んんんんん、何を隠そうノーカット盤も観ているという(もちろんボカシ有りのヤツね)・・・・・・・

「おい、○△、おまえ『愛のコリーダ』って映画知ってる?」
彼女と夜中いっしょに仕事をしている男の子のアルバイトに訊くと
「知ってますよ、観ましたもん。」
「あの、定役の女優と○○似てると思わない?」
「どうだったかなぁ????よく覚えてないし」

こうなると、似ていたかどうか気になってしかたがありません。
ネットで調べてみても大きな写真は出てきませんし、かといってそれのためにレンタルしてくるっていうのもねぇ
すると、あるものですねぇ、何と先日からまだ返品をしていない「光TV」のビデオライブラリーに『愛のコリーダ』があるじゃありませんか。
さっそく、家人に隠れ隠れ観てみました。(この歳になってもどうどうとは観られないのが、逆にいやらしい自分を感じてしまうようで嫌ですけど)

「う~~~ん、どうだろう?似ているような似てないような・・・・」
結婚を約束した彼氏がいる女の子ですから、これ以上余計なことは言わないでおきましょう。

そういえば、実際の「阿部定事件」は、定が鰻料理屋「吉田屋」に女中として入ったのが1936年(昭和11年)の2月1日、その主人、吉田吉蔵の死体が待合「満佐喜」で発見されたのが5月15日、まさにこの季節に常人には理解しがたい愛を育んでいたのでありますよぇ
あそこまで愛された吉蔵は、幸せだったのか?不幸だったのか?
あそこまで吉蔵を愛した定は?
ダメだ、やっぱり私には理解できない。(笑)
でも、半面、それほどまでに女性を愛し、愛される・・・そんなん経験してみたかったなぁ・・・・なんてね。
ちなみに『愛のコリーダ』は最後まで観る気力はありませんでした。

さて、今日の一枚は、何と珍しい、オーネット・コールマンです。
午前中、掃除の後にかけたんですけど・・・・・
いやいや、ほんと聴くのは久しぶりです。左右のスピーカーからきこえるツイン・ギター、ビートに乗って吹きまくるオーネット
う~~ん、これを聴いたから話が『愛のコリーダ』なんかに行っちゃったんですかねぇ?

でも、ちょっとだけボリュームを上げて聴いていると、不思議と体に入っていくんです。この感覚は何なんでしょう?自分でもよく分かりませんが、悪い気分じゃないんですよねぇ・・・・
 ♪ピーパラッパ ピーパラ ピーパラッパピーパラッパ ピーパラッパ ピーパラ♪
頭の中でグルグル回るこのメロディ
ただ、延々とA面を聴いてB面に返したら、「あれA面?」って・・・これはどうなんだろうなぁとも思うんですけどね。

とりたててお勧めはしませんが、オーネットの傑作盤であることは間違いないと思います。

DANCING IN YOUR HEAD / ORNETTE COLEMAN
1976年12月[1,2], 1973年1月[3]録音
ORNETTE COLEMAN(as) BEN NIX(g) CHARLIE ELLERBEE(g) RUDY MACDANIEL(b) SHANNON JACKSON(ds) ets.

1.THEME FROM A SYMPHONY
2.THEME FROM A SYMPHONY
3.MIDNIGHT SUNRISE

おまけ、
日曜日ですので『料理当番、本日の一品』です。

今日は、ワンプレートに二品の料理を乗せてみました。

こちらは「豚ロースのみそっかす焼き」(笑)、味噌と酒粕を煮きり酒、煮きりミリンで溶いた床に豚ロースを半日ほど漬け、魚グリルで焼きました。付け合わせは薄切り大根とエノキダケ。

こちらは「ホタテのガーリックバターとトマトのドッキングー?」(笑)
耐熱皿にトマトを切りいれ、市販のトマトソースを少々、そこにホタテの貝柱を置いて、ガーリックバターで下焼き、パン粉をふってもう一度焼き上げました。


女性の胆は太い

2009年02月21日 | d-f

昨日昼過ぎまで降っていた雨が上がって、太陽が顔を出したと思えば今度は強い風、昨夜のうちにその風で全部吹っ飛んでしまったのでしょう、今日は雲一つ無い晴天です。これで風がやんでくれればそこそこ暖かいんでしょうがねぇ

「しかしまぁ、よくもあの強風の中、ウロウロ飲み歩いてるもんだ。」
「俺は、ウロウロ歩いてないの、ただ飲んでるぶんには風なんか関係ないジャン。」
まっカゼはカゼでも風邪薬なんかといっしょに飲んじゃいけませんけどね。(笑)

「いやぁ春だってぇに寒いねぇ、どうだい、こんな日にゃ一杯キュッと」
「だめだめ、よんどころない事情があってね、向こう一年酒断ちするって神様に願掛けしたんだよ。」
「なんだい、つまんねぇ願掛けしやがったなぁ、朝昼晩飲んでたテメェが酒断ちなんかするとかえって体こわすんじゃねぇかい。どうだい、いっそのこと一年を二年に延ばして、晩酌だけやらしてもらうってぇのは?」
「なるほど、その手があったかぁ・・・・ならばいっそ三年にして朝晩飲もうか」

いやいや、これは何処かの大臣をお辞めになった方のお話ではございませんで、落語のマクラ噺、小噺でありますが、
酒呑みなんてぇもんはこんなもんでありますねぇ

大なり小なり酒による失敗談なんてぇものは、酒呑みならどなたも一つ二つあるものでして、そのたびに「俺はこんりんざい酒を飲まないよ」てな大嘘をつくものです。おそらくかの元大臣も同じようなおもいでいらっしゃるでしょう。
でも、いかにお得意の嘘とはいえ、出来ぬ事は口になさらない方がいい、止められないものは止められないんですから。ただし、やけ酒なんてぇ馬鹿な酒を飲んで、今度は嘘も通じない大事なんぞを起こさないようにお気を付けあそばせ。

それにしても、あの奥方様の「日本一!」ありぁ凄かったですねぇ、っていうか、女性の胆の太さを感じました。
前回の話の続きじゃありませんが、男の虚栄はすぐ萎えますけど、女性はそれがないぶん肝が据わってます。
「あなた、これで酒を止めるなんてみっともない事しないでよ。いいから飲みなさい、あなたは酒で失敗したんじゃないんだから!」
くらいのことおっしゃっているのかもしれません。
いや、ひょっとしたら
「ママァ、ボクちゃんみんなにいじめられたよぉ・・・」
「ヨシヨシ、ボクちゃん可哀相だったねぇ」
って、奥方様にほ乳瓶に入ったジントニックを飲ませてもらってたりして・・・・・

いずれにしても、お坊ちゃまでも大金持ちでもなんでもいいから、何事も貫き通すほどの信念と行動力を持って国を治めるリーダーが欲しいと願うばかりです。

さて、今日の一枚は、ベント・エゲルブラダです。
別にお坊ちゃまから連想してこんなジャケットのアルバムを選んだわけじゃありませんよ。
私にとってはじつに新しい一枚でして(笑)、「スウェーデンの名ピアニスト、ベントだから買っちゃおう」とか「ジャズ喫茶で耳にしたから」てな、高い志(笑)で買ったアルバムではなく、どちらかといえば「この男の子が気になって気になって買っちゃった」という一枚です。

エヴァンス派、しかもヨーロッパのそれというのが、どのようなものなのかも知らないほど私は疎いのでありますけど、このアルバムに関しては、エバンス云々より『情念』的ものをベントのピアノに感じます。好きな人にはそこがたまらないのでしょうね。げんに通称「子供」などと呼ばれ評価も高いようです。

私の好き嫌いで言わせていただくと「嫌いじゃない」といったところ、どうにも「BGMの域を出ない」そんな感じでしょうか。もちろん、よく分からない新譜(笑)をジャケ買いして失敗したという感じはありませんよ。まっ生まれついてのお坊ちゃまの私には『情念』より『怨念』が詰まったアルバムの方が合っているということなのでしょう。(だはは)

A BOY FULL OF THOUGHTS / BERNDT EGERBLADH
1988年録音
BERNDT EGERBLADH(p) BJORN ALKE(b) STEN OBERG(ds)

1.A BOY FULL OF THOUGHTS
2.WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
3.SAREK
4.A SONG FOR AMY
5.THE DAYS OF WINE AND ROSES
6.EWA
7.NIGHT HAWK
8.THE BLUE ROAD


生き残れ肉食系!

2009年02月19日 | d-f

ついこの前『立春』を迎えたかとおもえば、はや『雨水』を過ぎ、経済危機で混迷する中、それでも季節は確実に前へ進もうとしています。
ニュースはもっぱら日本政府のていたらくを伝えるばかり、進む季節は待っていちゃくれないんですけどねぇ。
私などは同じ酔っぱらいとして中川前大臣を擁護すべきなのかもしれませんが、一昨日の「中川劇場」を見るかぎり、擁護どころか養護も無用だと感じてしまいました。

昨晩10時ごろに帰宅してひとっ風呂浴び、独り寂しくビールをあおりながらTVをつけると、久米宏の番組をやっておりまして
「あっ!これだよこれ!」

一昨日の晩、Mさんのお店に新しく入ったアルバイトの男子に
「○○君は、暇なときには何してんの?」(社交辞令的質問ですね)
「今は毎日暇ですよ。」
じつは彼も派遣切りにあった若者で、シャレにならない質問をしてしまいました。
「ごめんごめん、そういう意味じゃなくて、今どきの若者は何して遊んでんのかなぁなんて思っちゃってね。」
「歌を唄うのが好きなんで、カラオケには良く行きますよ。」
「ほう、カラオケボックスかい? ほんじゃ彼女となんか行っちゃうんだぁ、お酒は?」
どうも、酒話に持っていきたいという私の意図が見え見えでありますが
「あ~・・・・あんまり飲めないんですよねぇ」
「なんだ、おまえもかい」

私の知ってる範囲内でMさんのお店で働く男の子は5人、その全ての子がお酒をほとんど飲まないのであります。しかもそのうち2人は、ファッションなんぞにはみょうに興味があるようで、しかも優しい?いや、当たり障りがないというか
「ひょっとしておまえもいわゆる・・・・・・」
げげ、健忘症です。
「ほら、なんて言ったけ、ほら、だから、今の若い男の子に多いって言う、ほら、え~~~と」
けっきょく、思い出せずじまい。それが昨日TVを見ていて思い出したのです。

「そうだぁ、『草食系男子』だよぉ」

新世代の優しい男性のことで、異性をがつがつと求める肉食系ではない。異性と肩を並べて優しく草を食べることを願う男子
恋愛やセックスに「縁がない」わけではないのに「積極的」ではない、「肉」欲に淡々としていて、男らしさにもこだわらない男子

『草食系男子』の定義に、酒を飲む飲まないは無関係のようですが、「異性と友達感覚で付き合い、酒を飲んでも乱れず、堅実な暮らし」をモットウとする彼らに酒の力は無意味なものに違いありません。
どうもそんな『草食系男子』の話を聞くと、「男はしょせん女に劣る者であり、それ故に見栄を張って女に立ち向かう必要がある。見栄と虚栄こそ男の存在意義である」との私の持論は、すでに遠い昔の陳腐な考えに成り下がり、ガツガツと女性を欲した若かりし頃の私を全否定されているようで、寂し~~い思いになります。(笑)

さらに、現代の若い女性にも、こういった『草食系男子』を受け入れる風潮が、というより『肉食系男子』は嫌われるという風潮が拡がりつつあるとか。
長嶋さんじゃありませんけど、「う~~~ん、どうなんでしょう?」

正直、女性にとっては『草食』だろうが『肉食』だろうが上手くあしらい飼い慣らすだけですから、さほど気にすることでもないのかもしれませんけど、男性としては
「おい、本当にそれで良いのかい?」
との疑問が生じるのであります。
過去に、まるで女性を我がペットのごとく評する男性も多々おりましたが、あれこそ男の見栄であって「見栄を捨てたら、ペットになるのは男性であることは火を見るよりあきらか」との現実に恐れを成した証でもあるわけで(もちろん良い見栄とは言えませんけど)・・・・・

三島由紀夫の『鏡子の家』にこんな台詞がありました。

男の流す血は、むかしなら一銭五厘の葉書で買えたんだし、伝統的に、女の一夜の体より安く出来てるんだ。

例えはどうかと思いますが、男は一枚の葉書で戦場に命を投げ出すほどの者、しかもそこに無理無理「国を守るのだ!家族を守るのだ!」と価値をつける、これぞその場その場の男の見栄とも言えるわけで、良くも悪くも男の価値などそうして守られてきたのだと・・・・
「このまま行くと男の存在価値そのものが無くなってしまうのではないか?」
なんちゃって、昔『肉食系男子』であったはずの私が、現在置かれている立場を考えると言えた事じゃないかもしれませんね。(笑)

「バブさん、お酒は飲めるようになりたいと思うんですけどね。」
「おっ、酒嫌いってわけじゃないのか?」
「ええ、でも今好きな酒は何かって訊かれれば、梅酒なんですよねぇ」
「う・め・酒?!?!?!・・・酒飲んでパーっといって、女口説いてド~~ン!みたいなんは無いんかねぇ若いんだから」
「頑張ります。」
「・・・・・・・・・・!?」
頑張るってもんでもないんだけどなぁ・・・・

『草食系男子』は知らぬ間にその勢力を拡げつつあるようです。
『肉食系男子』よ、『草食』があればそれを喰らう『肉食』があってこそ自然界は成り立つのだよ。恥ずることなく肉食を貫き通したまえ!

さて、今日の一枚は、「JAWS」ことエディ・ロックジョウ・デイヴィスです。
彼の音なんかじつに肉食っぽくありません?
そのくせ、シャリー・スコットという女性のオルガンと良く合うんですよねぇ
やっぱりねぇ、男性と女性は違いがあるから引かれあうんですよ。ってそんな話はいいか。(笑)
ロックジョウの魅力といえばやはり荒々しいテナー、それでもシャリーのオルガンの前では「BUT BEAUTIFUL」なんていう甘~い囁きを聴かせちゃうんでありますよ。
それでもシャリーは凜としてますねぇ大人ですねぇ「IN THE KITCHEN」のソロなんか、いかにもシャリーっぽいというか。

・・・・・どうも今日の解釈は『草食系男子』『肉食系男子』にこだわったものになっていけません。(笑)
アルバム「JAWS」同様、ロックジョウの魅力をじゅうぶんに味わえる一枚だと思います。

COOKBOOK VOL.1 / EDDIE LOCKJAW DAVIS
1958年6月20日録音
EDDIE LOCKJAW DAVIS(ts) JEROME RICHARDSON(fl,ts) SHIRLEY SCOTT(org) GEORGE DUVIVIER(b) ARTHUR EDGEHILL(ds)

1.HAVE HORN, WILL BLOW
2.THE CHEF
3.BUT BEAUTIFUL
4.IN THE KITCHEN
5.THREE DEUCES


ヘタでも好きかも

2009年02月17日 | j-l

いやいや天候も○○内閣のように迷走しておりますねぇ、あの馬鹿陽気は何だったんだっていくらい今朝は寒くて、寝不足気味の私はなかなか布団から出られずに、けっきょくは慌ただしい朝になってしまいました。

では何故寝不足気味なのかといいますと、
昨晩はMさんのお店手伝い、先週までバレンタインデーのチョコレートで着飾っていた棚が、今度は3月3日『雛祭り』になっていました。
ところがどうにも華やかさが無いんでして
「なんか、雛祭りって感じじゃないんだよなぁ・・・・ひな人形でも飾ってあればそれらしいんだけど・・・・・」
そう思っちゃったのがいけません。ネットで無料のイラストでもないかと調べているうちに
「おう!ペーパークラフトっていう手があるじゃないの・・・ほんではプリンターで打ち出してと・・・・・・・・・・!?」
なんと、Mさんところのプリンターがインク切れじゃありませんか。

しかたありません。思い立ったらやらずにはいられませんから、12時過ぎに帰宅後、自宅で打ち出しをすることに

あはは、Mさんの店に行ってからやろうと思ったんですけどね、
「切り抜きだけはやっていくか」
「ちょっと組み立ててみようかな」
途中で終われないのも私の悪い癖でして、けっきょくビールを飲みながらヘタながらも完成させてしまいました。寝不足の原因はこれだったんですねぇ。

今日これを、バレンタインデーのディスプレイに使っていたアクリル・ボックスを再利用して飾ってきてみようかと思っていますが・・・・はたして効果があるかどうか。
まっ、寝不足気味になったとはいえ、ヘタなりにこうして何かを作るという作業が私は好きなんだと再認識できたということに満足しましょう。(笑)

さて、今日の一枚は、ビル・ジェニングスです。
じつにブルースに根付いたギターという感じのジェニングス。そういえば以前67camperさんが、B.B.KINGのフェイバリットギタリストとしてジェニングス、そしてこのアルバムを紹介しておられました。
「B.B.KINGのフェイバリットギタリスト」B.B.キングの言葉が無くとも、ジェニングスの演奏を聴くと納得ですよね。

以前から何度かブルースの話を取り上げたことがありました。私、この手のギターは大好きです。(笑)

私のフェバリット曲は、なんてったって「MISS JONES」それからタイトル曲「GLIDE ON」もいいよなぁ。ビル、アルのジェニングス兄弟のやり取りがたまらないんです。これぞまさしくブルージーと言うんでありましょうか・・・・・・

名盤との噂はほとんど聞かない、というより入手が難しいんですかねぇ?
ともかく、ジェニングス兄弟の共演は「ぜひともお聴きになってみていただきたい」そう思う一枚です。

GLIDE ON / BILL JENNINGS
1960年1月12日録音
BILL JENNINGS(g) AL JENNINGS(vib,g) JACK McDUFF(org) WENDELL MARSHALL(b) ALVIN JOHNSON(ds)

1.ALEXANDRIA, VIRGINIA
2.THERE'LL NEVER BE ANOTHER YOU
3.FIDDLIN'
4.AZURE TE
5.BILLIN' AND BLUIN'
6.GLIDE ON
7.MISS JONES
8.COLE SLAW


「若葉のころ」はそれらしく

2009年02月15日 | p-r

この季節、昨日のような馬鹿陽気が良いかといえば疑問符ものですが、今日くらいの暖かさだとじつにここちが良いもので、花粉を心配しながらも遊歩道のある公園へ出掛けてみました。


これは、たまたま人が居ない方を撮っただけですよ。(笑)

案の定、天候に誘われて多くの人たちが、それぞれに休日の午後を楽しんでおられました。
なんだか良いですよねぇのんびりしてて。
私も急な坂道や橋まである遊歩道をゆっくり歩いてきました。
「こんにちは」
「こんにちは」
ちっちゃな子供も、坂道を張り切ってジョギングするおじさんも、お孫さんに連れられてゆっくり歩くおばあちゃんも、みなさんすれちがうたびに挨拶をしてくれます。
私なんざぁちょっと歩いただけでゼイゼイ言ってる情けなさで、返す挨拶も震えていたんじゃないかと心配です。(笑)


以前お逢いしたカメも元気そうでした。

それでも1時間ほど歩いたでしょうか、景色はまだまだ冬のそれですが、所々にピンクや桃色がチラチラ、馬鹿陽気だけでなく春は確実に近づいているようです。

立派な皮下脂肪に守られた私は汗がジワッと出てきて、これをぬぐってくれる風がまたここち良いんですなぁ・・・
「ふむふむ、なかなか良い散歩であった。」(笑)

そんなこんなで家に帰るとまだ夕飯の支度には早い時間。珈琲をいれて趣味部屋にこもりました。

 ♪When I was small And Christmas trees were tall,
     We used to love while others used to play.
     Don't ask me why, but time has passed us by,
     Someone else moved in from far away. ♪

珍しいですねぇ、ジャズじゃありません。ブルースでもない・・・・・なんとビージーズの「若葉のころ」です。
あはは、先週も話題にした朝日新聞のbe『サザエさんをさがして』に、今週は映画「小さな恋のメロディー」の写真が載っておりまして、ついつい聴いてみようかと思い立ったのです。(そのくせ「メロディ・フェア」を聴かないところがいいんですが...笑)

ダニエルとメロディちゃん、11歳どうしの純愛物語は当時馬鹿ウケだったですよね。
かく言う私も「あんな女子や子供が観る映画、観られるかい!」てなこと言いつつしっかり劇場で観ましたもんねぇ、しかも男同士で・・・・・

「トレーシー・ハイドもマーク・レスターもたしかに可愛かったもんねぇ」
「いやいや、それを言うなら、やっぱ「ロミオとジュリエット」のオリビア・ハッセーが、えがったなぁ」
「まさか、あの天使のような笑顔の人が、布施明といっしょになるとは思わなかったしなぁ」

これは、以前Mさんと交わした会話です。(笑)

そうそう、あの当時もう一本、若い二人の恋愛映画があったじゃないですか。15歳のポールと14歳のミッシェル「フレンズ」という映画です。私にはこちらの方が衝撃的でした。だって、子供まで産んじゃうんですから。

そういえばイギリスで「アルフィー・パッテン少年(13歳)とチャンテル・ステッドマンさん(15歳)の間には、9日に女児が誕生した。ステッドマンさんが妊娠した当時、パッテン少年はまだ12歳だった。」てなニュースが先日流れてきましたよね。
これはこれで衝撃ですが、「フレンズ」が公開された頃、さかんに「性教育をどう進めるべきか」と言った論争が交わされていたように記憶しています。

あの論争がどういう結果になって現在の状況を迎えているのかは知りませんけど、私の十代前半とは取り巻く環境が大きく変わったことだけは確かだと思います。
娘を持つ父としては『愛と性』は素敵で素晴らしいものであるからこそ、その大切さと重要性を認識して欲しいと・・・・・・
「おいおい、あんたがそれを言うかぁ?な~~んも説得力無いから」
「いやいや、私みたいないいかげんな若者も多いんだから、なおさらに注意して欲しいわけだよ。それが保守的と言われてもいいから・・・」
「娘を持った瞬間に男は保守的になるかぁ・・・まったく勝手なもんだよね。」
「・・・・・」
いずれにせよ「若葉のころにはそれらしく」それが大切なんですよ、ね。(同意を求めてます。)

おっと、益々話が変な方へ飛んでいきそうです。ここらで終わりにしましょうね。
ということで『料理当番、本日の一品』です。

まずは「ブリの照り焼き」。

こちらは、たっぷりの温野菜とゆで豚をおろしドレッシングいただく「豚しゃぶサラダ」です。
どちらもなかなか美味しかったですよ。

さて、今日の一枚は、アート・ペッパーです。

マイルスのリズム・セッションを従えてという点で、この3年前に録音した「MEETS THE RHYTHM SECTION」との共通点はあるものの、私的には比べるべきものではないと思う一枚です。
もちろん、同じマイルスのリズム・セッションといってもメンバーも違うわけですから違って当然なのでありますが、一番違うのはペッパー本人のように思います。
それが薬のせいなのか、それとも意図的なものなのかは知りません、知りませんが、私は「MEETS THE RHYTHM SECTION」のペッパーをかいます。(けっきょく比べてんじゃん...笑)

ぞくにモンクの「RHYTHM-A-NING」で「60年代以降のペッパーがかいま見える」てな評価もありますが、「60年代以降のペッパーはムショ育ちよ」なんて思っている私にはあまりそうは聴こえませんし、さらに言えば「DIANE」もタンパ盤の「THE ART PEPPER QUARTET」の同曲のほうが、私的には好きです。

あら?ひょっとしてけなしてる?
いやいや、そんなことはないんですよ。なにしろこのメンバーですから、悪いわけも無いのでありまして・・・・・ウイントン・ケリーも良いし、ポールチェンはいつものごとく、ジミー・コブも頑張ってます。
ただ、個人的意見として「アート・ペッパーを聴こうと最初に買う一枚では無い」とそう思うだけです。

GETTIN' TOGETHER! / ART PEPPER
1960年2月29日録音
CONTE CANDOLI(tp) ART PEPPER(as,ts) WYNTON KELLY(p) PAUL CHAMBERS(b) JIMMY COBB(ds)

1.WHIMS OF CHAMBERS
2.BIJOU THE POODLE
3.WHY ARE WE AFRAID ?
4.SOFTLY, AS IN A MORNING SUNRISE
5.RHYTHM-A-NING
6.DIANE
7.GETTIN' TOGETHER


男性週刊誌的思考

2009年02月14日 | y-その他

今朝はビックリするほど暖かくて、雲で覆われていた空も今は晴れ渡り、まさに春の陽気です。
そんな馬鹿陽気だからでしょうか。なんと今朝一番に我が趣味部屋に流れたのは、ウェザー・リポートでして、私がこの手の音楽を聴くというのは、まして朝一で聴くというのは、まれもまれ、今夜は一転雪でも降ってくるかもしれませんよ。(笑)

「なんだぁ、またこの話かぁ」
今朝、れいの小泉発言に関する話をテレビでやっていると母がそんなことをつぶやきました。
「しょうがないよ、今、世間最大の関心事なんだから」
「それにしても、父ちゃんもそうだったけど、男どもっていうのは、なんで政治だのスポーツだのっていうと目の色変えるんだろうねぇ、見てブツブツ言ったところでどうにもなんないだろうに」

うむ、確かに全てがそうではありませんが「男は政治・スポーツ、女は芸能ゴシップ」みたいな感じはありますよね。
よくよく考えれば、『男性週刊誌』と『女性週刊誌』の違いみたいなものが、延々根底に流れているような・・・・
でも、最近はこれも大きく様変わりしていませんか?
上手く言えないけど『男女兼用雑誌』みたいな、『女性週刊誌』に政治ネタが大きく取り上げられているかどうかは読まないので分かりませんが、最近の『男性週刊誌』には、つきものだったエッチネタ、スポーツネタ、政治ネタだけでなく、芸能ゴシップ、ファッション、あげくは化粧ネタまで大きく取り上げられていたりして

いやまてよ、考えてみれば、その傾向は私なんかが若い頃、『平凡パンチ』→『週刊プレーボーイ』→『GORO』てな流れの中に徐々に現れていた事なのかもしれません。そして写真週刊誌『FOCUS』が出現したら男女の興味の対象なんてそれほど差が無くなったというか。
まぁ、これも時代の流れなんでしょう。

先日、S君と飲んでいるときに、
「いやぁ、エッチは無かったけど、金曜イレブンは楽しみだったよなぁ」
なんて『11PM』の話になりまして
「麻雀が楽しみだったのよ」とはS君
「金曜日は趣味もんだったもなぁ、麻雀に釣りにゴルフに・・・『11PM』かぁ俺も見てたなぁ、杉原淳の演奏良く聴いたもん。久里洋二のアニメも良かったし・・」
二人ともエッチネタには触れません。
じつは月曜イレブンの『裸の報告書』なんて必至に見ていたくせに(笑)
今思うと、あれこそ『男性週刊誌』的な感じのする番組でした。
勉強しているフリをしてテレビを見ていた私を黙認していた両親に感謝です。(笑)

あれ?何の話でしたっけ?
まっいいか、母の一言から『11PM』を連想したというお話でした。

さて、今日の一枚は、先日おもわず懐かしくて友人から貸していただいたアルバムなんですが(ですから私は録音音源しか持っていません。)、話の流れからしてしょうがないでしょう。杉原淳とサラブレッツのなんと2003年ライブ盤です。

本文中にあったように、和製ジャズにはいたって疎い私も、杉原淳とサラブレッツの演奏は『11PM』で何度も聴かせていただきました。ただし、イヤフォンででしたけどね。(笑)
和製ゲッツとも呼ばれた杉原淳のサックスはとても甘く、『11PM』という時間帯にはまさにピッタリでありましたっけ・・・・大人の感じがしたんだよなぁ。

ここでも、ウエストコーストの香りをいくぶん漂わせ、スタンダードからボサノバまで、年数を感じさせない大人な演奏を聴かせてくれています。
たまにはここいうのも良いですねぇ・・・

それにしても、ここに二、三日あっち行ったりこっち行ったりですね。なんたって、フリフリのソニー・ロリンズからオスカー・ピーターソン&ジム・ホールに行って、ロスコー・ミッチェル、今朝がウェザー・リポート、そんでサラブレッツって・・・あはは、一貫性がねぇ
ここは一つ、森元首相じゃありませんけど「広~い心を持って見てやって下さい。」

EASY LIVING / 杉原淳&サラブレッツ
2003年5月22日録音
杉原淳(ts) 岡村誠史(g) 本田富士旺(p) 青島信幸(b) 木村由紀夫(ds)

1.EAST OF THE SUN
2.VIVOSO
3.EASY LIVING
4.YOU & NIGHT & MUSIC
5.OGRANDE AMOR
6.I CAN' TGETSTARTED
7.JUST FRIENDS
8.LIKE SOMEONE IN LOVE
9.I REMEMBER CLIFFORD
10.P'RA MACHUCAR
11.IT COULD HAPPEN TO YOU
12.CORCOVAD
13.EASY LIVING(Take 2)


逆チョコなんざぁクソ食らえ!

2009年02月13日 | m-o

『13日の金曜日』、みなさんは何事もなく終わりそうでしょうか?
私もいたって普通の一日で、唯一ここ数週間の金曜日と違っているのは、この時間に自宅にいることくらいです。そう、飲みに出掛けてないんですねぇ~~~
だれですか「それは『13日の金曜日』以上に何か起こる不吉な前ぶれじゃないの」なんて言う人は。

各地で春一番が吹き荒れた『13日の金曜日』の翌日、つまり明日はバレンタインデーですね。
「バブさん、やっぱり私ふだん料理をしないのがいけないのかなぁ」
「なんだい、藪から棒に」
うちの若い女の子が、
「どうしたら、シュークリームの皮を上手く作れるんですか?」
「はぁ?・・・・・う~~ん、俺はお菓子作りはしないし、そもそも甘いものをあんまし喰わないからなぁ・・・ただ、シューを焼くのはけっこう難しいって話は聞いたことがあるよ。」
まっ、完全に訊く相手を間違っていますが、それほど彼女には切実な問題なんでしょう、もう4回も試作に失敗しているらしいですから、
「今日上手くいかないと間に合わないじゃないですかぁ・・・」
彼氏のために一生懸命シュークリームを作っているなんて、可愛いじゃありませんか。
「大丈夫、愛情さえこもってれば、彼氏は喜ぶと思うよ」
(私ってなんて優しいんだろ....笑)

それにしても、今日あたり、慣れない手つきでチョコレートをこね回しているお嬢さん方が、そこら中にいるんでありましょうねぇ
正直言っていただく方は「普通のチョコレートでいいよ」なんて思って無くもないんでしょうが、彼女達の見えない努力には感謝すべきでありましょう。
ただし、私はもらえないから言うわけじゃありませんけど、あんまりコリ過ぎたものも、いただいた方は「重た~~い」感じがするものですからご注意あれ。

今年は「明日が土曜日であること」「不況で財布のヒモが堅いこと」この二つが原因で『義理チョコ』が間違いなく減る予想だそうでありますが、毎年『義理チョコ』オンリーで甘いもの苦手の私にとっては、お返しが減る分「願ったり」です。
『義理チョコ』に代わって今年世をにぎわしているのが『ほうびチョコ』『逆チョコ』なんだそうですね。
まっ、自分が食べたい美味しそうなチョコを自分のために買ってくる『ほうびチョコ』は良いとしても、『逆チョコ』っちゃあなんですか!
Mさんのお店にもパッケージの印刷が逆になったチョコレートが入荷されておりましたけど、これ以上いらぬ慣例を作って欲しくないんですよねぇ
「なに?バレンタインデーにも男から女に贈って、ホワイトデーにもまた贈る?けけけけ、笑わしちゃあいけやせんやぁ」
けして私はこんな商業戦略に踊らされませんよ。えっ?どうせ贈る相手もいないだろうって?それはア~~タ・・・・・・・・

 午前様 逆チョコ妻の枕元

今日の朝日新聞にこんな主婦の川柳が紹介されておりました。
「そうだぁ、飲み屋のオネェちゃんがくれる義理チョコを、そのまま使い回して枕元に置いておくってぇのはどうよ。」
「止めときな!結果どんな恐ろしいことがまちうけているかは、あんたが一番良く知ってるでしょうが」
「・・・・・・!!」

ところで、今ごろうちの娘がチョコレートこねくり回しているなんてことは・・・・・
・・・・・・・・ナイナイ、うちの娘は無い!(笑)

さて、今日の一枚は、ロスコー・ミッチェルです。
AACMのマルチ・リード奏者であったロスコー、編成メンバーを見ても、昨晩のオスカー・ピーターソン、ジム・ホールってぇわけにはいかないアルバムであることは、それだけで分かってしまいますが(笑)

いやぁ、きっさ久々に聴いてみたんですよ。
正直疲れました。(笑)
でも、なんだかとても心地よい疲れなんですよねぇ。
それらしく言えば「ブラック共同体意識に根ざした演奏」ということになるのでしょうが、そんな難しいことはどうでもよくて、
緊迫感の中にいろんな物が詰め込まれた演奏は、時にユーモアを感じたり、知識を感じたり、パワーに圧倒されたり。
ともかく、「観ているときには私のような凡人には何がなんだかとんでもなく意味がつかめない演劇なのに、終わってみれば印象的で、心地よい高揚感が体中を包んでいた」てな感じ?
シカゴ派勃興時代の凄さ、エネルギーをモロ感じるアルバムだと思います。

SOUND / ROSCOE MITCHELL
1966年8月11, 26日録音
ROSCOE MITCHELL(ac,cl,recorder) LESTER BOWIE(tp,flh,harmonica) LESTER LASHLEY(tb,cello) MAURICE McINTYER(ts) MALACHI FAVORS(b) ALVIN FIELDER(ds)

1.ORNETTE
2.SOUND 1
3.THE LITTLE SUITE
4.ORNETTE
5.SOUND 2


女性だけのものであれ

2009年02月12日 | p-r

いくぶん風は強いものの暖かな一日でした。昼食後おもわず居眠りをしてしまったのは私だけでは無いと思います。
「ほんとかぁ?」
「たぶん、郵政四分割を知らずに投票した人より多いと思うよ。」(笑)

建国記念日から一夜明け、今日は『ブラジャーの日』なんだとか。
どうにも我々中年男がブラジャーの話なんかを持ち出すと、いやらしさが前面に出ているようで気が引けます。
1913年といいますから、大正2年、アメリカ人女性マリー・フェルブ・ジャコブによりブラジャーは発明され、この日に特許をとったんだそうであります。
しかし、それ以前1889年にフランスのエルミニー・カドルが発明してたとか、もっと驚くのは古代中国の遺跡から現在のブラジャーにそっくりの女性用下着が出土したなんて話もありますし、単純にアメリカで特許をとった日ということなのでしょう。

日本では、洋装が浸透しつつあった大正末期に上陸。「乳房バンド」との名称で発売になったそうで、その後、昭和初期には国内生産も始まり、「乳バンド」「乳房ホールダー」「胸美帯」「乳おさえ」など、いろんな名前で売られていたのだとか。
なんとなく日本語で表現されると、益々中年男が口に出来る名称でなくなるところが・・・・・・んんん、ブラジャーの名称も同じ昭和初期1930年(昭和5年)に上陸したそうですが、一般的呼び名になるのは後々だったようです。

ともかく、ブラジャーはコルセットに自由を奪われていた女性を解放し行動的にした立役者であるわけで、ひょっとしたら『強い女性』を作り上げた根源であるかもしれません。
それでも「ブラジャーは男の敵ダァ!」とは言えないところに、中年男の悲哀があると・・・・・・

ところで、「最近はブラジャーを着ける男性が増えている」ってな話を耳にしたことがありますが、アレって本当なんでしょうか?
いやいや、いわゆる「そういう趣味」っていうのではなく、ブラジャーを着けると背筋が伸びるような気がしてシャキッとするみたいな。そのために『男性用ブラ』なるものまであるというではありませんか。
残念ながら私は使用したことがありませんので、その効果がどれほどのものか知りませんし、実験するつもりもありませんけど。(ちなみに、女性用の水着の上を、会社の飲み会の余興で着けさせられたことはありますけどね。笑)


まさかブラジャーの写真を載せるのもなんですし、
女性用水着を着けた時のわたしでもねぇ・・・・・・・
同じ時のこんな写真はどうでしょう?
えっ?これの方がもっと猥褻だって?

そうそう、着ける理由が「シャキッとする」ならまだしも、「やさしくなれるんです。」「安心できるんです。」「リラックスアイテムとして必要性を感じます。」とか、あげくは「肌触りが良いです。後はデザインが可愛ければ」なんて、そんなんだけは止めて欲しいと感じるのは私だけでしょうか?いやいや、たぶん、郵政四分割を知らずに・・・・・って話が戻ってしまいました。(笑)

とある学説に「人間の女性はどうして乳房が発達したのか?」との設問に対し、「発情期の雄猿は雌猿のお尻の変化に反応するが、人間は直立姿勢に移った時点で大切なお尻のセックスアピールに制限が生じた。そのため、新たなセックスアピールが必要となり、乳房を発達させた。」というのがあります。
この説が正しいか間違っているかは別としても、男性が女性のバストに興味を持ち、女性もまたこれをより美しくアピールしたいとの願望は不変のものでありますから、男性が自分のバストに気を配るような事は必要ないし止めて欲しいと私は思うのですがねぇ
おっと、勘違いしないでください。『性同一性障害』等で苦しんでおられる方々に同様のことは思っていませんよ。

『ブラジャーの日』「ブラジャーは女性だけのものであって欲しい」と願う中年オヤジでありました。(う~~ん、なんかやっぱりいやらしいなぁ...笑)

さて、今日の一枚は、オスカー・ピーターソンとジョー・パスのディオです。
中年オヤジの何処かいやらしさが漂う話には、ちょっと合わない一枚のようにも思いますが、まっ良いでしょ。(笑)

私はこのアルバムを発売当初買うつもりは全くありませんでした。
どちらかといえば嫌いだったんでしょうね。というか、なんだか「ボギー&ベス」のイメージに合わないような気がした?同じ年に録音されたローランド・ハナとジョージ・ムラーツのディオで満足した?そんなとこでしょうか(笑)
ですから、所有盤はCDです。

それがどうして、今ここで紹介するのか?
それは、年齢でしょうかねぇ・・・だから「ブラジャー」という言葉に過剰反応した年齢と今では大きな違いがあるということですよ。(なんじゃそりゃ)

もちろん今でもサー・ハナとムラーツの「PORGY & BESS」とどちらが好きかと訊かれれば、迷わずムラーツを取るんでありますが、一つだけ、寝るときに聴くには、ぜったい今日のこのアルバムの方が私には合っているのです。
私の場合、曲調云々ではなく、どうしてもムラーツのベースを聴き入ってしまうという癖がありまして、そうなると眠られなくなるんですねぇ、ところが今日のアルバムではその心配が全くないのです。

ちょっとばかりけなしているように思います?そうじゃないんですよ。そういった演奏を素直に美しいと聴ける歳に、私もなったということです。
「素直に音楽を聴く」最も大切なことなのに、若い頃には何処かでつっぱっちゃうみたいなところがあるじゃないですか。あれですあれ。

テクニック的には文句の付けようのない二人でしょ、さらにはピーターソンなんてクラヴィコードなんか使っちゃって、ニクイほど大人な音楽だと感じます。

ちなみにクラヴィコードってどんな楽器かといえば

こんな楽器です。

PORGY AND BESS
1976年1月26日録音
OSCAR PETERSON(clvc) JOE PASS(g)

1.SUMMERTIME
2.BESS,YOU IS MY WOMAN NOW
3.MY MAN'S GONE NOW
4.IT AIN'T NECESSARILY SO
5.I LOVE YOU, PORGY
6.I GOT PLENTY O'NUTTIN'
7.OH BESS, OH WHERE'S MY BESS ?
8.THEY PASS BY SINGIN'
9.THERE'S A BOAT DAT'S LEAVIN' SOON FOR NEW YORK
10.STRAWBERRY WOMAN