帰ってきました。
Mさんのお店が開店し、なんやかやで忙しい3日間でしたが、
「大丈夫だったのぉ」「開けてくれて助かるわ」
と、顔見知りのお客様に声をかけていただくとがぜんファイトが湧いてきます。
さらに朗報は、震災以来止まっていた我が家の水道から、昨晩深夜、ついに水が出てきたことです。まさに
「よっしゃあ!」
であります。
この震災で痛感したのは、まわりの方々の心配りと水の有り難み、ご自分も震災の被災者でありながら水道復旧にご尽力いただいた現場の方々、ほんとうにありがとうございました。
とは言っても、あいかわらずのガソリン不足を筆頭にまだまだ毎日の生活に不安を感じる現実は変わっていません。
そんななか、昨日の午前中、市内でも一、二の被災地である薄磯地区に行ってみました。夏は海水浴客で多いににぎわう綺麗な砂浜と漁師さんが営む民宿も多い地区です。
そこで私が見たものは、すでに被災から三週間近く過ぎようとしているのに、がれきの撤去どころか不明者の捜索すらままならない現場でした。
以前も言いましたが、それはまったくもって言葉も出ないほどの光景です。
テレビで観るよりさらに????????
って、この被災地がテレビで放映されたことはおそらく無いと思います。
ここだけとは言いません。いわき市の被災現場は、数えるほどしか報道がされていないんです。
岩手、宮城の被災地は連日のように報道され続けていますが、福島県の報道といえば福島第一原発のニュースばかり、そしてそれに伴う風評ばかりが先走り、報道すら入り込まないこのような被災地がそこら中に存在している、それが福島県なんです。
「第一波は、そんなでもなかったんだけど、二波が凄かったんだよ、全部無くなったぁ・・・・」
「百五、六十の遺体は見つかったんだけど、その倍以上の人がまだここには埋もれてるんだよ」
広い地区に三台しか見あたらない重機の作業を見守る住民の方が、そうおっしゃっていました。
しばし、被災地を歩いていると、ご実家が建っていたというあたりで、一生懸命何かを探している奥様に出会いました。
「お父さんの位牌を探してるんだけどね・・・・・・でも、兄のアルバムが見つかったから・・・・・」
アルバムとはすでに呼べないような、泥だらけのアルバムを一枚一枚はがしているその姿に、私はかける言葉さえ見つからず、何も言わずにその場を立ち去りました。
この現場に、復興などという言葉はまさに時期尚早です。
その言葉が話せる日が、この被災者の方々に一刻も早く訪れることを祈るしかありません。
いやいや、私が落ち込んでどうするんですか、ねぇ。
今私に出来ることは、本職はどうなるか分からないものの、まずは「開いていて良かった」とおっしゃるお客様に、精一杯の笑顔で元気をおっそ分けすることです。
今日も元気に行きましょう!
さて、今日の一枚は、とうぜん過去に紹介済みですが、今、我が心を奮い立たせる音楽はこれしかないと、コルトレーンです。
「朝から?」と言われそうですが、先ほど大音量で「MY FAVORITE THINGS」を聴きました。このブログの再出発にも適切な一枚だと私は思います。
SELFLESSNESS / JOHN COLTRANE
1963年6月7日,1965年10月14日録音
JOHN COLTRANE(ts,ss)
McCOY TYNER(p) ROY HAYNES(ds) JIMMY GARRISON(b)[1,2]
PHAROAH SANDERS(ts) DOANLD GARRETT(bcl,b) ELVIN JONES(ds) FRANK BUTLER(ds) JUNO LEWIS(vo,perc)[3]
1.MY FAVOTITE THINGS
2.I WANT TO TALK ABOUT TOU
3.SELFLESSNESS