吉野さんの詩、結婚式で読まれる「祝婚歌」を紹介します。 二人が睦まじくいるためには ○愚かでいるほうがいい ○立派過ぎないほうがいい ○立派過ぎることは ○長持ちしないことだと ○気づいているほうがいい ○完璧をめざさないほうがいい ○完璧なんて不自然なことだと ○うそぶいているほうがいい 二人のうち どちらかが ○ふざけているほうがいい ○ずっこけているほうがいい ○互いに非難することがあっても ○非難できる資格が自分にあったかどうか ○あとで疑わしくなるほうがいい ○正しいことを言うときは ○少しひかえめにするほうがいい ○正しいことを言うときは ○相手を傷つけやすいものだと ○気づいているほうがいい ○立派でありたいとか ○正しくありたいとかいう ○無理な緊張には色目を使わず ○ゆったりゆたかに ○光を浴びているほうがいい ○健康で風に吹かれながら ○生きていることのなつかしさに ○ふと胸が熱くなる ○そんな日があってもいい ○そしてなぜ 胸が熱くなるのか ○黙っていてもふたりには ○わかるのであってほしい |
うんうん、なるほどと、頷きながら聞きました。門出の二人にこの詩ですか?と思ったので、ず~と忘れることが出来ませんでした。何年か経ってからですが、この詩が大好きになりました。特に気にいっているのは、赤字の部分です。祝婚歌ですが、日常の暮らしの中でも良い人間関係を保つためには、同じことがいえると思います。このことが分かるようになったのは、二三年前からですが・・・。歳もとってみるものですね。
吉野弘さんは日本を代表する詩人でした。
ご冥福をお祈りいたします。
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