TOMO's Art Office Philosophy

作曲家・平山智の哲学 / Tomo Hirayama, a composer's philosophy

近藤譲「<音楽>という謎」を読む Ⅰ・音楽とはなにか?

2005年08月08日 | 音楽
【要約】
 
①そもそも「音楽とはなにか」という問いには答えがない。それは「人間とはなにか」とか、「世界とはなにか」という問いと一緒で、きわめて抽象的で主観的な答えしか得られない。それでも人は問い続ける。それは答えを得るためではなく、「問う」ことによって、「考える」ためである。

②「音楽は本質的に社会的な性質をもっており、それなしには存在し得ない」音楽を誰かが作るとき、または奏でるとき、そこには必ず聴き手が存在する(もしくは想定されている)。なぜなら誰も理解できないような音楽は作ること自体無意味であるから。誰にも理解できない個人的な音楽があってもいいではないか、という人もいるかもしれないが、そんなものは存在し得ない。自分以外「誰にも理解できない音楽」など、常人には創造しえないからだ。

【TOMOの一言】
 「音楽は本質的に社会的な性質をもっており、それなしには存在し得ない」
 まさにこの通りだと思います。作曲するにせよ、演奏するにせよ、そこには常に聴き手がいる。逆に聴き手を無視した演奏や、曲に魅力はないでしょうね。
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