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洋楽ロックバンド合縁奇縁(2)

自分は一応、80年代洋楽人間を自称する者であります (`・ω・´) シャキーン
80年代洋楽の黄金期が、ちょうど高校時代の青春真っ只中でした。

そんな自分が、ちょっと背伸びをして、当時の洋楽雑誌や FM ラジオ等から得た情報と、後年のネットソースから得た情報をもとに、80年代洋楽ネタの思い出話の類を、気ままに書き綴ってみたいと思います。

テーマは、80年代洋楽シーンで活躍したバンドの、解散および再結成にまつわる話です。
そもそもなぜこんな話の記事を書こうと思うのか、それについては、カーズ(The Cars)の解散および再結成について書くときに、併せて話すことにします。

どちらにしても、全然大したことない話ばかりなので、過剰な期待はしないでいただきたく、
どうぞよろしくお願いします。 m(_ _)m



Wham!(1981 - 1986)



ジョージ・マイケル(George Michael)とアンドリュー・リッジリー(Andrew Ridgeley)の2人からなる、ブリティッシュ・ポップ・デュオの Wham! は、自分が洋楽にハマったときには既に、ジョージ・マイケルのワンマンショーになっていた。

ライブの映像を当時何度か見た記憶があるが、ボーカルを歌うマイケルの横で、アンドリューはただニヤニヤ笑っているだけだったような記憶がある。
洋楽雑誌を立ち読みしても、マイケルについては毎週のように、新しい彼女が出来ただの別れただのという記事が載るのに、アンドリューの方は、カーレースに出場してクラッシュしたとか、そんな記事をごくたまに見かける程度で、人気・注目度の差は歴然に思えた。



Wham! の何曲かのクレジットにアンドリューの名前もあるので、全然何もしていなかったわけではないのだろうが、バンドでの役割分担、人気、音楽的才能などを、客観的且つ総合的に鑑みて、アンドリューに対して多くの人が「違和感」を感じていたように思う。
Wham! に対する2人の貢献度は、自分には 9:1 くらいに見えた(9がマイケル)。
解散は時間の問題だろうと思っていた通り、1986年に Wham! は解散した。

Wham! 解散後、マイケルは堰を切ったようにソロ活動に邁進し、全世界的な成功を収めた。
一方のアンドリューも、1990年にソロアルバム「Son of Albert」を発表した。

「あの、元 Wham! のアンドリューが!」みたいな感じのノリで、アンドリューのソロアルバムは当時の洋楽雑誌で、割と大きな広告が打たれていたのを覚えている。
ただ、レコード会社が考えたのかどうか知らないが、「お金だけだったらやんないよ」というあのキャッチコピーは、アンドリューを遠回しに dis っている印象を受けるばかりで、MUSIC LIFE だったかを本屋で立ち読みしていてあのキャッチコピーを見たとき、自分は思わず吹いてしまったw



Wham! の解散は結局、オフィシャル・アナウンスにあった通り、マイケルが自分の才能を思う存分に発揮できる活躍の場を求めた、ということに尽きるのだろう。
解散に際して、2⼈の間でいざこざがあったのかどうか、実際のところは誰にも分からない。
Wikipedia によると、「これはポップ史上最も平和的な解散だ」とマイケルが言ったそうだ。

しかし、ラストアルバムからのシングル「The Edge of Heaven」のジャケット写真(冒頭の画像)。
「俺はソロで自分のやりたいようにやる」と背を向けるマイケルに、「捨てないで」とアンドリューがすがっている図式にしか見えず、あれを見る限り、「ポップ史上最も気の毒な解散」と言った方が良さそうに思えるw

自分は当時、Wham! をそれほど熱心に追っていたわけではなく、Wikipedia で事後に知った情報になるが、「(ほとんどの曲を作っていた自分は)いつもプレッシャーを感じていた」、「金銭的に公平でなかった」という不満を、ソロ転向後にマイケルが打ち明けたそうだ。
音楽的方向性の違いだけでなく、そういう面での不満も解散の一因としてあったようだ。



Google で Wham! を画像検索すると、2人で対等に、はじける笑顔で仲良くやっていたデビュー間もない頃の写真がたくさん出てくる。
あの頃の活動状態が続いていれば、Wham! はもっと長続きし、2人でハッピーになれたのだろう。
しかし、マイケルがメキメキと才覚を伸ばす一方で、アンドリューはのんびり屋を決め込み、その結果「ポップ史上最も気の毒な解散」の写真(冒頭の画像)の結末に至ったのは、寂しい気もする。

それで終わったらいかにもムナシイ話だが、2010年代の半ば頃だったか、Wham! の30周年リユニオンに関する話が、噂となって世界を駆け巡ったことがあった。
自分は、2015年当時にネットでその情報を知り、とても明るい気持ちになったのを覚えている。
解散したバンドの再結成について、何を今さら的な批判もあるだろうが、自分はそうは思わない。
当時のファンを喜ばせることは間違いなく、何を言われようがどんどんやればいいと思うからだ。



しかし実際は、2012年にマイケル自身が「Wham! 再結成の噂は真実でない」と声明を出したとのことで、その後も、世界のファンが待ち望む噂が実現する日が来ることはなく、2016年のクリスマスの日、53歳の若さでマイケルは亡くなった。

一方のアンドリューは今も健在で、2023年のロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)のセレモニーでは、受賞したマイケルに代わってスーツ姿で登壇し、入魂のスピーチを行なった。
Wham! 再結成は叶わなかったが、それに代わる節目のメモリアルを、アンドリュー自身が行なった。
それによって、Wham! 時代の金銭面や待遇面、貢献度の点での不均衡は、帳消しになったのかもしれないと、自分は思う。





洋楽ロックバンド合縁奇縁 - 続く
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