昭和を代表するアーティストで編集者だった中原淳一さん。
今はもう無くなってしまいましたが、数年前までは、河口湖畔に美術館があり、絵画やイラストだけでなく、デザインされたドレスの実物なども展示してあり、そちらが吉方になるときには、せっせと通っていました。
そして、先日、ふとしたことで、広尾に中原先生のお店を発見したのですが、そのときに、懐かしい詩とも再会しました。
これを読むたびに、自分が持っているものの豊かさを思い出し、感謝の氣もちが強くなります
もしこの世の中に、風にゆれる『花』がなかったら、人の心はもっともっと、荒んでいたかもしれない。
もしこの世の中に『色』がなかったら、人々の人生観まで変わっていたかもしれない。
もしこの世の中に『信じる』ことがなかったら、一日として安心してはいられない。
もしこの世の中に『思いやり』がなかったら、淋しくて、とても生きてはいられない。
もしこの世の中に『小鳥』が歌わなかったら、人は微笑むことを知らなかったかもしれない。
もしこの世の中に『音楽』がなかったら、このけわしい現実から逃れられる時間がなかっただろう。
もしこの世の中に『詩』がなかったら、人は美しい言葉も知らないままで死んでゆく。
もしこの世の中に『愛する心』がなかったら、人間はだれもが孤独です。
中原淳一