ネイチャー・コンタクト ~ 自然とディープにふれあおう ~

アフターや休日にふれあう、いろいろな自然。ネイチャーコンタクト・フォトブログです。

真夏の夜の身近な自然2009Ⅰ

2009年08月22日 | T農園
真夏、夜にしか咲かない花があります。
その一つがカラスウリ。
雑木林の林縁などに生育する、ツル性の植物です。


日の沈む少し前、まだ明るい時にはカラスウリのつぼみはまだ開いていません。


少し暗くなり、カラスウリのつぼみが開いてきました。


暗さが進むにつれて、カラスウリのつぼみもさらに開いてきます。


これが満開の状態です。
真夏の夜にしか咲かせないというだけでも珍しい印象がありますが、
それだけではありません。


カラスウリの花は白く、レース状の飾り羽のようなものがある形をした、
大変特徴的な花なのです。


この、夜にしか咲かないカラスウリの花の蜜を吸いにくる昆虫がいます。
それはスズメガの仲間。一種類のみでなく何種類かがやってきます。
ちょうどカラスウリの花が満開になるころにブ~ンと羽音をたてながら
やってくるのです。


スズメガはチョウのように花に止まって蜜を吸うのではありません。
ホバーリングといって空中静止をしながら、
長いストローのような口を伸ばして蜜を吸います。


カラスウリは、蜜を吸いにくるスズメガによって花粉が他の花に運ばれて受粉します。


夜には夜の、神秘的な花と昆虫との世界が展開されているのです。