『強迫観念の発生』
( 森田療法 )
▼ヒポコンドリー性基調(心身症あるいは疾病恐怖)とは死、疾病、
あるいは苦悩そのものに直接捉われて、それを事実と信じ込み、
そのまま恐怖苦悩するものであるけれども、ただちに死や疾病に
関わるものではないのに、本人が内省によって自己を観察批判し、
普通誰にでもあっておかしくない感覚や観念を誤って病的異常と
考え、無駄な努力をしてこれを排除しようとするためにますます
精神の葛藤、すなわち煩悶を起こし、苦悩するようになることが
ある。それがいわゆる強迫観念である。
▼すなわち強迫観念は、苦悩、煩悶の恐怖である。そうであるから、
患者はさらにそれを予期する感情の動き(=予期不安)で、自己
暗示的にそうした苦悩を自ら迎え起こし、養成し、ますます悪化
させるのである。このように強迫観念は自己批判であるから、既
に自分の考えが発達してから徐々に、あるいはある機会に遭遇し
て発病するものであって、まだ自分の考えをもたない小児や白痴
にはこの症状は起こらない。
(『神経質の本態と療法』より 森田正馬 著 白揚社)より
あるいは苦悩そのものに直接捉われて、それを事実と信じ込み、
そのまま恐怖苦悩するものであるけれども、ただちに死や疾病に
関わるものではないのに、本人が内省によって自己を観察批判し、
普通誰にでもあっておかしくない感覚や観念を誤って病的異常と
考え、無駄な努力をしてこれを排除しようとするためにますます
精神の葛藤、すなわち煩悶を起こし、苦悩するようになることが
ある。それがいわゆる強迫観念である。
▼すなわち強迫観念は、苦悩、煩悶の恐怖である。そうであるから、
患者はさらにそれを予期する感情の動き(=予期不安)で、自己
暗示的にそうした苦悩を自ら迎え起こし、養成し、ますます悪化
させるのである。このように強迫観念は自己批判であるから、既
に自分の考えが発達してから徐々に、あるいはある機会に遭遇し
て発病するものであって、まだ自分の考えをもたない小児や白痴
にはこの症状は起こらない。
(『神経質の本態と療法』より 森田正馬 著 白揚社)より
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