2017年01月05日10:00
外から見る日本、見られる日本人
バンクーバーの日本人社長ヒロが仕事、生活を通じて感じた経済、経営、社会、日本人観などを綴っています。
カテゴリ中国関連韓国関係
こじれる中韓関係は火に油
中国政府は1-2月の韓国方面のチャーター旅客機を不許可にするようです。
1-2月とは中国の正月である春節の時期であり、韓国にとっては書き入れ時であります。
そこに「行くな」という国の指示は外交姿勢を国民の行動まで制限することで貫き通すという中国の姿勢の表れとも言えます。
同じことは蔡英文総統が当選した台湾に対しても行いました。
言い換えれば中国政府は国民を利用しながら自己の影響力を発揮させようと躍起になっているともいえるでしょう。
今回の中国政府の対応の背景は米韓主導で準備されているTHAADミサイルの韓国への配備に対する嫌がらせそのものであります。
では、韓国人はこの嫌がらせに対してどのような感情の変化をもたらすのか、でありますが、
THAADミサイル配備を決めた朴槿恵大統領に反発するという極めて簡単な姿勢であります。
韓国人はおおむね、自分の利益を考えます。
もしも自分が思った通りにならないとしたら自分の能力は棚に上げてどこかにその原因があると探し出し、
そこを徹底的に叩くのが典型的な行動パタンであります。
韓国の2017年経済成長率予測は比較的楽観的数字とされる政府予想ですら2.6%という韓国通貨危機以来の低い水準しか見込んでいません。
相次ぐ財閥企業の問題発覚、国民の不信感、企業接待の大幅制限による消費減、さらにリーダー不在の韓国は少なくとも半年以上国政が停滞する事態の最中であります。
それでも国民は毎週デモを繰り返し、自己不満を誰かに向かって訴え、他人のせいにしようとします。
これは韓国の独特な性格であり、欧米でも韓国人への不信感が少しずつ広がっています。
年末、仕事の関係で東ヨーロッパ系のカナダ人と交渉事をしていたのですが、
「俺はお前が日本人だから信頼しているし、一緒にビジネスをしたいと思っているのだよ。これが韓国人ならこちらからさようならだね」
と断言していました。
あるいは私の顧客の韓国人はこちらのお願いごとに対して「○○までにはやるから」と同じことを言い続けて数年。
いまだ、何も変わらない現実にオオカミ少年とかうそつきというレベルではなく言語アルツハイマーではないかと言いたくなります。
中国にとって韓国が壊れるのはさほど問題ではありません。
なぜなら韓国人が中国に流れるには北朝鮮というバリアがそこに存在するからです。
韓国は一方で日本との慰安婦合意を撤回せよと真剣に言い続けています。
これは韓国がいざというとき、日本に脱する道を自らふさいでしまったも同然であります。
日本の戦国時代、いくさの戦法の一つに逃げ道を必ず一つ作っておくようになっていました。
これは意味のない命を奪おうとすることで暴発し暴挙に出るリスクを下げ、勝ちいくさをより効率的に行うためでありました。
しかし、今の韓国は北にも南にも行けない暴発リスクが出てきた点は要注意であります。
17年年頭、朴槿恵大統領が自らの弁明を行いました。
弾劾から初めてだと思いますが、ご本人の口からあそこまで明白に不正関与を否定されたということは特検とのやり取りも対立的となり、特検側は有罪の証拠集めに相当苦労する可能性があります。
また、弾劾裁判も現状、裁判官が与党寄りで9人のうち6人が有罪としないと弾劾が成立しません。
仮に弾劾が成立しなければどうなるか、ですが、国が割れるかもしれません。
革命が起きてもおかしくないぐらいの大荒れの展開が予想されます。理由は上述の通り逃げる道がないからであります。
中国はその方向になることを放置するどころか、チャーター便を不許可にして国民感情を更に煽っています。
では韓国人は中国が嫌いになるか、といえば逆で冊封関係上、中国にすり寄る大衆の動きが強まるとみています。
一方、一部の知識層は日本に救いを求めるでしょう。
このシナリオは日韓併合の時と同じシナリオになってしまいます。
しかし、あの時からすでに100年以上が経っている今でも同じことが起きるのは朝鮮半島はちっとも進化していないから、とも言えるでしょう。
私が今年の朝鮮半島は要注意と申し上げたその考えは以上のとおりです。
更にこのところ沈黙していた金正恩氏が大陸間弾道ミサイルICBMの実験を近々行うとしています。
キーデートを考えると1月中に行う可能性は大いにあるでしょう。
産経新聞は編集局長記事で「めでたい国だ」と痛烈な批判をしています。
ドラマというよりマンガのようなことが本当に起きるかもしれないのが今の朝鮮半島であります。
では今日はこのぐらいで。