「文在寅氏は何を話しても反応がなかった」韓国の行く末に警告した武藤正敏元駐韓大使の新刊にメディアが猛批判
6/5(月) 9:45配信
産経
親韓のふりをしていた日本の元大使が、本性を現した」。
日韓関係に精通した元駐韓大使がこのほど発表した韓国分析本に対し、韓国メディアが「嫌韓本」として激しく反発、批判を強めている。
本のタイトルは「韓国人に生まれなくてよかった」。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領ら新政権の要人とも交流した経験を基に、率直な韓国批判が収録されており、大使経験者の著作としては異例の内容といえる。
発表の真意について著者、武藤正敏氏(68)に話を聞いた。(外信部 時吉達也)
■「身の毛がよだつ」と猛烈批判
「『韓国通』で有名だった元外交官が自ら仮面を外してあらわになった未成熟な精神世界とねじれた心に、身の毛がよだつ」
こんな強い表現で武藤氏を批判した東亜日報の論説委員をはじめ、「韓国社会の否定的な面だけを強調」(聯合ニュース)「外務省の後輩さえ『時間のムダ』と目もくれない本」(ソウル新聞)と、武藤氏の新刊は強烈な非難を浴びている。
ニュース番組のあるコメンテーターは「両国関係の悪化につながるのは間違いない」と論評した。
「韓国人に生まれなくてよかった」(悟空出版)は、
5月9日に投開票が行われた大統領選結果など最新の韓国情勢に言及した上で、韓国政治・社会を分析する内容。文在寅新大統領については「歴史、領土問題にしか関心のない経済オンチ」と断じた。
また、別の章では就職難や脆弱(ぜいじゃく)な年金制度など韓国社会の抱える問題についても詳細に言及。
「韓国で競争に順応し、成功を収めるのは並大抵のことではない」とし、表題の通り「韓国人に生まれなくてよかった」と結論づけている。
こうした表現が、韓国メディアによる猛烈な反発の対象となった。
「反発は当然予想していたこと。逆に、私の韓国批判がようやく相手に伝わったと喜んでいる」。
「韓国人に生まれなくてよかった」が発売された直後の5月29日。取材に応じた武藤氏は韓国メディアの反応を確認しながら、淡々とした様子で感想を述べた。
「外務省の後輩は苦虫をかみつぶしているでしょうけれど。でも、誰かが言わないといけないことなんです」
■目の当たりにした文在寅氏の「沈黙」
武藤氏は外務省入省後、参事官や公使としても韓国に赴任したほか、北東アジア課長などを歴任した「コリア・スクール」のキャリア官僚だった。
2010年から12年まで、大使として韓国に赴任。両国関係の実相を知る「知韓派」と評価されていた。
「韓国の行く末に警告を発しなければいけない」。
本を書く契機は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾に伴う政権交代に、強い危機感を覚えたことにあったという。
在任中、朴氏を含む多数の要人とも交流するなかで「何を話しても反応がない。
温かみが全くなかった」との印象を受けたのが、文在寅氏だった。
前回2012年の大統領選。当時も有力候補者の1人だった文氏との関係構築に向け、釜山の事務所を訪れた。
日韓の民間レベルで行われている経済協力に触れ「両国政府でバックアップしていこう」と訴えたが、文氏は終始黙っていた。
最後にようやく文氏から尋ねてきたのは、「日本は(朝鮮半島の)統一についてどう考えるか?」という質問だったという。
「北朝鮮にしか関心を持っていないことが、はっきりと伝わってきた」と振り返る。
■新政権に絶望も「『嫌韓』ではない」
文氏率いる新政権の政策・対日関係について、武藤氏は極めて悲観的な見方をしている。
「核となる人事をみれば、親北政策を進める意図は明らか。
日本との関係では、歴史認識問題の議論と未来志向の関係構築を切り離す『ツートラック』外交を強調しているが、市民団体の抵抗を抑えることは難しいだろう」
「文在寅政権を登場させたことは、国民みんなを不幸にする方向に進めたように思えてならない」と新政権に絶望する一方、本書ではたびたび韓国人への奮起を促す記述が登場する。
「いろいろ問題はあろうと、ここまで韓国を成長させてきたのは韓国人自身の努力なのだ。(中略)韓国は、誰がなんと言おうと、韓国人のものなのだ。
だから、いまの苦難をけっして誰かのせいにしてはいけない」
武藤氏は言う。「『嫌韓』の立場で批判をするつもりはない。
韓国社会が今後、この本に書かれているとおりにはならず、韓国人が『韓国に住んでよかった』と思える国になればいい。そう思っています」
■武藤正敏(むとう・まさとし)氏 1948年、東京都出身。横浜国立大卒業後、外務省入省。韓国大使館で参事官、公使として勤務し、ホノルル総領事、クウェート大使などを歴任。2010年に韓国大使に就任、12年に退任した。
6/5(月) 9:45配信
産経
親韓のふりをしていた日本の元大使が、本性を現した」。
日韓関係に精通した元駐韓大使がこのほど発表した韓国分析本に対し、韓国メディアが「嫌韓本」として激しく反発、批判を強めている。
本のタイトルは「韓国人に生まれなくてよかった」。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領ら新政権の要人とも交流した経験を基に、率直な韓国批判が収録されており、大使経験者の著作としては異例の内容といえる。
発表の真意について著者、武藤正敏氏(68)に話を聞いた。(外信部 時吉達也)
■「身の毛がよだつ」と猛烈批判
「『韓国通』で有名だった元外交官が自ら仮面を外してあらわになった未成熟な精神世界とねじれた心に、身の毛がよだつ」
こんな強い表現で武藤氏を批判した東亜日報の論説委員をはじめ、「韓国社会の否定的な面だけを強調」(聯合ニュース)「外務省の後輩さえ『時間のムダ』と目もくれない本」(ソウル新聞)と、武藤氏の新刊は強烈な非難を浴びている。
ニュース番組のあるコメンテーターは「両国関係の悪化につながるのは間違いない」と論評した。
「韓国人に生まれなくてよかった」(悟空出版)は、
5月9日に投開票が行われた大統領選結果など最新の韓国情勢に言及した上で、韓国政治・社会を分析する内容。文在寅新大統領については「歴史、領土問題にしか関心のない経済オンチ」と断じた。
また、別の章では就職難や脆弱(ぜいじゃく)な年金制度など韓国社会の抱える問題についても詳細に言及。
「韓国で競争に順応し、成功を収めるのは並大抵のことではない」とし、表題の通り「韓国人に生まれなくてよかった」と結論づけている。
こうした表現が、韓国メディアによる猛烈な反発の対象となった。
「反発は当然予想していたこと。逆に、私の韓国批判がようやく相手に伝わったと喜んでいる」。
「韓国人に生まれなくてよかった」が発売された直後の5月29日。取材に応じた武藤氏は韓国メディアの反応を確認しながら、淡々とした様子で感想を述べた。
「外務省の後輩は苦虫をかみつぶしているでしょうけれど。でも、誰かが言わないといけないことなんです」
■目の当たりにした文在寅氏の「沈黙」
武藤氏は外務省入省後、参事官や公使としても韓国に赴任したほか、北東アジア課長などを歴任した「コリア・スクール」のキャリア官僚だった。
2010年から12年まで、大使として韓国に赴任。両国関係の実相を知る「知韓派」と評価されていた。
「韓国の行く末に警告を発しなければいけない」。
本を書く契機は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の弾劾に伴う政権交代に、強い危機感を覚えたことにあったという。
在任中、朴氏を含む多数の要人とも交流するなかで「何を話しても反応がない。
温かみが全くなかった」との印象を受けたのが、文在寅氏だった。
前回2012年の大統領選。当時も有力候補者の1人だった文氏との関係構築に向け、釜山の事務所を訪れた。
日韓の民間レベルで行われている経済協力に触れ「両国政府でバックアップしていこう」と訴えたが、文氏は終始黙っていた。
最後にようやく文氏から尋ねてきたのは、「日本は(朝鮮半島の)統一についてどう考えるか?」という質問だったという。
「北朝鮮にしか関心を持っていないことが、はっきりと伝わってきた」と振り返る。
■新政権に絶望も「『嫌韓』ではない」
文氏率いる新政権の政策・対日関係について、武藤氏は極めて悲観的な見方をしている。
「核となる人事をみれば、親北政策を進める意図は明らか。
日本との関係では、歴史認識問題の議論と未来志向の関係構築を切り離す『ツートラック』外交を強調しているが、市民団体の抵抗を抑えることは難しいだろう」
「文在寅政権を登場させたことは、国民みんなを不幸にする方向に進めたように思えてならない」と新政権に絶望する一方、本書ではたびたび韓国人への奮起を促す記述が登場する。
「いろいろ問題はあろうと、ここまで韓国を成長させてきたのは韓国人自身の努力なのだ。(中略)韓国は、誰がなんと言おうと、韓国人のものなのだ。
だから、いまの苦難をけっして誰かのせいにしてはいけない」
武藤氏は言う。「『嫌韓』の立場で批判をするつもりはない。
韓国社会が今後、この本に書かれているとおりにはならず、韓国人が『韓国に住んでよかった』と思える国になればいい。そう思っています」
■武藤正敏(むとう・まさとし)氏 1948年、東京都出身。横浜国立大卒業後、外務省入省。韓国大使館で参事官、公使として勤務し、ホノルル総領事、クウェート大使などを歴任。2010年に韓国大使に就任、12年に退任した。