カンムリワシ、ワシは名ばかり、言うばかり

20年前探せばカンムリワシがいて、10年前そこにはカラスがいて、いま両方ともいません。よって最近ではそれ以外の話題に。

池上彰の朝日コラム問題

2014年09月05日 10時17分42秒 | 社会

正直に言って、無難なまとめかたをする池上を、

NHK時代〔在職 1973-2005〕からあまり知りませんでしたので、フリーに転じてからもほとんど視聴したことがありません。

しかし私は、今回の「事件」で池上を見直しました(笑)。

そもそも1ヶ月に1回とは言え、朝日にコラムを書いていた事実さえ知りませんでした。他紙が「池上が掲載を拒否された」とにぎやかに報道したおかげで、私も興味をもったのです。

池上は、見たところ、朝日にヨイショしているようには思えないし、さりとて産経にヨイショしてもいないようで、ジャーナリストとして好ましい姿勢かなと思っております。ただし、「朝日」「産経」双方の流派に属する人たちからは「池上は論外の人物」、あるいはそこまでは言わなくても「池上は物足りない」と思われているに違いありません。

 

「連載中止を決めたわけではない」と朝日新聞 

池上氏の連載打ち切り申し入れに  ジャーナリスト池上彰氏(64)が朝日新聞で連載していたコラムの打ち切りを申し入れたことについて、朝日新聞広報部は「連載中止を正式に決めたわけではなく、今後も誠意を持って話し合う方針だ」とコメントした。 :産経デジタル 2014.9.3 01:16

 

この段階で朝日は、8月の原稿を「掲載できない」と本人へ通告しただけで、毎月の連載を中止することまでは考えていないようでしたが、この通告で池上は、朝日に対して連載中止を申し入れていた、とのことです。

ところが一転して、朝日は「掲載する」と方向転換したのです。

 

朝日、池上彰氏コラム一転掲載へ…「判断誤り」  

ジャーナリストの池上彰さん(64)が、朝日新聞に連載中のコラムで慰安婦報道を巡る朝日の検証記事を取り上げようとしたところ掲載を拒否された問題で、朝日が一転して4日朝刊でのコラムの掲載を決めたことが、3日わかった。  池上さんが読売新聞の取材に明らかにした。  問題になったのは、朝日を中心に各紙の記事を批評する月1回連載のコラム「新聞ななめ読み」。

 池上さんによると、3日になって、朝日から「判断に誤りがあった」などと釈明する電話があり、コラムを掲載することが決まったという。4日の紙面では、掲載拒否に関する朝日の見解と、池上さん自身のコメントも掲載される。

 コラムは8月29日の朝刊に掲載予定だったが、池上さんが、朝日の慰安婦報道を検証した特集記事について「内容が不十分」などと指摘したところ、掲載直前に朝日から「掲載できない」との通告があったという。

 池上さんは、掲載を拒否された時点で朝日に連載の中止を申し入れており、今回の掲載は認めるものの、「今後については白紙」としている。

 池上さんは読売新聞の取材に対し「掲載を拒んだことが誤りだったと認めること自体はよいことだが、掲載を続けるかは今後話し合って決める」と話した。

 朝日新聞は3日夜、公式ツイッターで「掲載を見合わせていたコラムは明日の朝刊に掲載されます。読者のみなさまや池上さんにご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」と謝罪した。 :2014年09月03日 22時21分 Copyright c The Yomiuri Shimbun

↑ これが掲載前の読売新聞の記事です。

↓ 朝日新聞自身も正式に「あす掲載する」と発表しています。

 

「池上彰の新聞ななめ読み」を4日朝刊に掲載

 掲載を見合わせていたコラム「池上彰の新聞ななめ読み」は、4日の朝刊に掲載されます。:朝日新聞デジタル 2014年9月3日22時49分

 

朝日としては「掲載を見合わせていた」となりますが、著者の側からは「掲載を拒否された」となるのがおもしろい。

電車で人身事故があり運航が停止しているときに「運転を見合わせている」といつも駅や車内で放送され報道もされますが、なぜ「運行を停止している」と言わないのかは、言葉のアヤなのか、自主規制に過ぎないのか。

そして 2014/09/04 に、一度は掲載が拒否されましたが、池上の連載が掲載されました。

私は、これを読んで初めて、何が問題で朝日が掲載拒否し、そして一転して朝日が掲載するに至ったか、その元になる記事を知ることになります。少し長いのですが、正確に意図を伝えるため、全文を引用します。 


(池上彰の新聞ななめ読み)慰安婦報道検証

 朝日新聞は過去の慰安婦報道について、8月5、6日付朝刊に計4ページにわたる検証記事を掲載した。5日付朝刊の1面には、編集担当の「慰安婦問題の本質 直視を」という記事も載せた。

 過ちがあったなら、訂正するのは当然。でも、遅きに失したのではないか。過ちがあれば、率直に認めること。でも、潔くないのではないか。過ちを訂正するなら、謝罪もするべきではないか。

 朝日新聞は、8月5日付と6日付朝刊で、「慰安婦問題を考える」と題し、自社の過去の慰安婦報道を検証しました。これを読んだ私の感想が、冒頭のものです。

 6日付紙面で、現代史家の秦郁彦氏は、朝日の検証について、「遅ればせながら過去の報道ぶりについて自己検証したことをまず、評価したい」と書いています。これは、その通りですね。

 しかし、今頃やっと、という思いが拭い切れません。今回の検証で「虚偽」と判断した人物の証言を掲載してから32年も経つからです。

 今回、「虚偽」と判断したのは、吉田清治氏の証言。氏が自らの体験として、済州島で200人の若い朝鮮人女性を「狩り出した」などと証言したと朝日新聞大阪本社版朝刊が1982年9月2日に報じました。その後も朝日は吉田氏に関する記事を掲載しました。

 これについて今回、「読者のみなさまへ」と題し、「吉田氏が済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します。当時、虚偽の証言を見抜けませんでした。済州島を再取材しましたが、証言を裏付ける話は得られませんでした」と書いています。裏付けできなければ取り消す。当然の判断です。

 ところが、この証言に疑問が出たのは、22年前のことでした。92年、産経新聞が、吉田氏の証言に疑問を投げかける記事を掲載したからです。 

 こういう記事が出たら、裏付け取材をするのが記者のイロハ。朝日の社会部記者が「吉田氏に会い、裏付けのための関係者の紹介やデータ提供を要請したが拒まれたという」と検証記事は書きます。この時点で、証言の信憑(しんぴょう)性は大きく揺らいだはずです。朝日はなぜ証言が信用できなくなったと書かなかったのか。今回の特集では、その点の検証がありません。検証記事として不十分です。 

 検証記事は、「慰安婦」と「挺身隊(ていしんたい)」との混同についても書いています。「女子挺身隊」は、戦時下で女性を労働力として動員するためのもの。慰安婦とは別物です。91年の朝日新聞記事は、女子挺身隊と慰安婦を混同して報じたものだと認めました。

 これについて「読者のみなさまへ」というコーナーでは「当時は、慰安婦問題に関する研究が進んでおらず、記者が参考にした資料などにも慰安婦と挺身隊の混同がみられたことから、誤用しました」と書いています。 

 ところが、検証記事の本文では「朝日新聞は93年以降、両者を混同しないよう努めてきた」とも書いています。ということは、93年時点で混同に気づいていたということです。その時点で、どうして訂正を出さなかったのか。それについての検証もありません。 

 今回の検証特集では、他紙の報道についても触れ、吉田氏の証言は他紙も報じた、挺身隊と慰安婦の混同は他紙もしていたと書いています。問題は朝日の報道の過ちです。他社を引き合いに出すのは潔くありません。 

 今回の検証は、自社の報道の過ちを認め、読者に報告しているのに、謝罪の言葉がありません。せっかく勇気を奮って訂正したのでしょうに、お詫(わ)びがなければ、試みは台無しです。 

 朝日の記事が間違っていたからといって、「慰安婦」と呼ばれた女性たちがいたことは事実です。これを今後も報道することは大事なことです。 

 でも、新聞記者は、事実の前で謙虚になるべきです。過ちは潔く認め、謝罪する。これは国と国との関係であっても、新聞記者のモラルとしても、同じことではないでしょうか。 

■池上さんと読者の皆様へ 

 今回のコラムは当初、朝日新聞社として掲載を見合わせましたが、その後の社内での検討や池上さんとのやり取りの結果、掲載することが適切だと判断しました。池上さんや読者の皆様にご迷惑をおかけしたことをおわびします。 

■池上さんのコメント 

 私はいま、「過ちては改むるに憚(はばか)ることなかれ」という言葉を思い出しています。今回の掲載見合わせについて、朝日新聞が判断の誤りを認め、改めて掲載したいとの申し入れを受けました。過ちを認め、謝罪する。このコラムで私が主張したことを、今回に関しては朝日新聞が実行されたと考え、掲載を認めることにしました。 

朝日新聞デジタル 2014年9月4日03時00分

 

繰り返しになりますが、私は初めて「池上は立派だ」と思いました。言うべきことを言っており、朝日が、「何を書いてもいい」としながら、「朝日を批判する記事」の掲載を拒否したため、朝日へ「連載」中止を申し入れたとする池上にも「毅然とした姿勢」を感じます。

大切なのは

    • 従軍慰安婦についての30年も前の記事が間違っていたことを認めた朝日新聞の勇気でもなく
    • 一旦掲載を拒否した池上の記事を、一転して掲載した朝日新聞の勇気でもなく

問題は

「批判が商売で、いつも記事で何かを批判しているのに、自社への批判を認めない」という朝日新聞の体質

なのですね。「批判が好きなのに自分への批判を許さない」という朝日の姿勢は、中国共産党や朝鮮半島政府の姿勢を思い出させます

もちろんこんな朝日を一生懸命に応援し、その朝日新聞社の旗が旭日旗〔きょくじつき〕にそっくりなのに・・・・。

つまり戦前は日本政府にヨイショし、戦後は中国や朝鮮半島にヨイショする朝日新聞と、朝日新聞にヨイショし続ける中韓のマスメディア、という構図でしょうか。

一連の韓国政府がかかげる反日の国是は、あはれな一部の韓国国民をして、マケドニアの国旗にさえ旭日旗を連想させて嫌悪感をもよおさせることに成功しました(大笑)。

なのに、なのに、マケドニアよりも一層、旭日旗に近い朝日新聞の社旗にはいちゃもんをつけるのを控えている模様。それは韓国人にとって日本のマスメディアのなかで唯一の「同志」であって欲しいからか・・・・。

 

上記画像へのリンクは以下の通りです。

NHK フジ産経 朝日新聞(西日本版) 読売新聞

毎日新聞 時事通信 旭日旗 マケドニア国旗 チベットの旗  

統一教会(韓国発祥の新宗教団体)←要注意団体とする意見も 

〔チベットをいま中国が占領しているので「旗」にしました。〕

韓国のマスメディアは、 

    • 朝日が訂正記事を出したことを重視する報道ではなく、
    • 従軍慰安婦に関する国際世論を喚起する基礎ともなった朝日の記事が捏造証言を元にして書かれていたことを記事にすることもなく、
    • 自分たちの国是のために同紙の記事を引用するなど一役買った朝日新聞社の信頼性が揺らいでいることに触れることもなく、

ひたすら

    • 日本の朝日新聞が今攻撃されているが、この友人を助ける方法はないのか、
    • 訂正記事を出したとしても従軍慰安婦問題の本質は変わらない、

などと、都合のいいことばかりを、報道しています。

ここが日韓のすれ違いで、

    • 韓国のマスメディアは、もちろん自分たちの歴史を「正しく認識する」才能を欠き、これが、日本人の多くが韓国のマスメディアを信頼できないとする根拠になっています。
    • 韓国のマスメディアは、自分たちが応援し引用して利用していた朝日新聞については、「都合がいい」ため決して批判しようとせず、相手をおとしめる効果があると判断した相手なら口汚くののしるらしい。
    • いくら共産主義の危機が迫っているとはいえ、こんな言論をしばるような韓国のマスメディアは、まともな報道機関とは言えず、この風潮に反する発言を許さない韓国社会には言論の自由がないことが明らかになっています。

中国や北朝鮮と異なるはずの韓国の「自由」とは、さしずめ日本で言えば、「江戸幕府に逆らいさえしなければ結構自由だった」江戸時代の自由のようなもので、為政者の都合で、いつでも「違反」を摘発できるのです(笑)。

それは韓国朝鮮日報の記事などを引用しただけで、韓国人の誰かが「大統領の名誉毀損」だと告発したため、ソウル中央地検が、朝鮮日報ではなく、引用した産経新聞のソウル支局長を出頭させて事情聴取したこと、にも充分に見られます。

♬ 韓国にしあわせな江戸時代が続くよう、北朝鮮の将軍にもしあわせな江戸時代が続くよう、ワタシ祈ってます~ぅ

 

今、朝日新聞が、

いままで掲載していた週刊新潮や週刊文春の広告を、これら週刊誌が朝日の従軍慰安婦訂正記事に関して朝日を批判している、として広告を拒否したり部分的に黒く塗って掲載する、という前代未聞の対応をしているらしい。

私は、

「朝日新聞への週刊誌2誌の広告」掲載拒否事件があったからこそ、池上の記事が、一旦は掲載拒否されたものの掲載されるに至った、と判断しています。

新潮・文春の事件がなかったら池上記事は永遠に掲載されなかったであろう、と思うのです。

それにしても

都合が悪ければすぐに何かを拒否する朝日新聞とは、一体どういうマスメディアなのでしょうね。まぁそれが、「よく言うことを聞く日本の同志」として中国や朝鮮半島からは好感されるところでしょうが。

最後に付け加えるなら、

今回の池上事件でも見られたとおり、朝日の若い記者の中には、自社のやりたかに疑問をもつ人もいることがわかり、この人たちが順調に成長するならば、20年後の朝日新聞はまともなマスメディアへ変身しているのではないか、と思わせ、なぜかホットもっとする、けふこのごろでした(大笑)。