中国共産党の私兵に過ぎなかった中国人民解放軍が、最近、中国共産党のいうことを聞かなくなり、暴発する恐れが出てきました。北朝鮮の朝鮮人民軍が制御不能に陥って危なくなっているのと、似ていますね。
呉子はいわれた。
戦争の原因として5つあげられる。名誉欲、利益、憎悪、内乱、そして飢饉だ。:P.28 呉起(ごき)「呉子」尾崎秀樹訳 中公文庫
中国では
近年の経済発展とともに軍事力が増強されてきました。中国共産党は、自分を正当化するためには、どんな手段をとるか分りません。たとえ誰も信用していなくても、です。
- 中国では「完全な報道規制」が続き、「中国共産党の実体」を報道することは厳しく禁じられていて、違反すると躊躇なく解雇・処分・閉鎖されてしまうため、中国国民は「中国の軍備拡大」を知らされておらず、あくまでも「論外のアメリカや野蛮な日本が軍事力を強化して中国を閉じこめようとしているので、これに対抗する正当な対応である」と洗脳されてきました。ニセ情報で国民を誤った方向へ導くのは、弾圧国家ではごく普通のことなんですね。
- 一言で言えば「多様性を認めず、一元的に判断し、国民を支配する」ということ。しかしこれは特殊なことではなく、中国・韓国に代表される「儒教に支配されたアジアの全体主義国家」では、ごく普通のことなんです。儒教の怖さですね。
中国がこのまま静かに経済発展を続けたならば
世界に信頼される良質な国家も夢ではなかったのですが、この20~30年であたらその道を踏み外しました。2400年も前に呉子(呉起:ごき)が発した戦争観5つを踏襲する宿命から逃れることができなかったのでしょうね。以下で述べるように、ぴったり当てはまっていますよ。
自国の軍事化を覆い隠すために、日本の右傾化とか軍事大国化を、唱え始めましたが、残念ならがこれは、自国の軍国化を覆い隠す「攻めるは守るなり」の一環です。
「日本の対抗が、この中国の軍国化にそなえる周辺国の脅威に歩調を合わせたものである」ことは、誰が見ても明らかでしょうね。
物事には、原因があって結果があるのでしょうが、しばしば弾圧国家は、これを逆転させて平気なんです。
「結果がまるで原因であるかのように振る舞う」中国共産党のでっち上げには、十分注意したいものです。
そういえばネパールの地震災害後に向かった韓国の救助隊が、「地震の多い山岳地帯でヒンドゥー教徒が多い」のをみて、「ヒンドゥー教を信じているから地震災害に見舞われる」と結果と原因を逆転させるようなことを平気で言って馬鹿にされ追加派遣を断わられたというのは、朝鮮半島が長年にわたって中国の支配を受けてきたことから、納得できることです。
なぜ中国共産党は、国民に対してウソをつき続けるのか
それは中国共産党が存続することしか脳裏にはないからでしょう。このためには、どんなことでも平気でやってきます。
中国共産党〔1921年結党〕が中華人民共和国を建国〔1949年〕したことを忘れてはいけません。
中国では、「国民ではなく党が大切」、なんです。
では、冒頭で引用した「5つ」を順にみていきましょうか。
- 名誉欲
もちろん現在の中国の発展は共産党のおかげであり、中国共産党が中華人民共和国を建国した名誉は永遠に続くのです。「浅はかの夜は更けて」。
↑ あっ、これは「赤坂の夜は更けて」のことですよ、念のため! 近い将来、ふる~い歌のように西田佐知子が
♪ 今ごろ~、ど~して~、いる~のかしら~ ♪
と旧中国共産党幹部たちをしのんでいるかも知れません。あくまでも予言ですが、予知かも知れません。
そしてこの威光のおかげで、中国共産党にだけ世界を支配する価値がある、これが「名誉欲」でした。
おおコワ!
- 利益
中国庶民は、中国共産党の弾圧支配に甘んじる代償として、賄賂〔わいろ〕・偽造や偽装・不正の公認を獲得しました。
金儲けさせてやる代わりに中国共産党にヨイショしろ、というわけですね。
まるで別の国ではないかと思われるほどひどい経済格差からうまれた「中国の超富裕層」は、この代償の犠牲者であると同時に、中国共産党に協力してきた偽善者たちでした。こういう人たちの一部が、日本で爆買いしているのでしょう。
つまり自分の利益だけを追い求める結果、戦争に向かって突き進んでしまう、という実例なのです。
これでも沖縄県知事の翁長は、中国に対して何も言わないままですか。それでは政治家失格ですが、それでいいのですね。はい、お疲れさん! 次のかた、どうぞ(笑)。
- 憎悪
中国で、中国共産党の威光を強調して結束を強めるからには、必ず外部に敵を作る必要があります。
この憎悪の対象の一つが日本であり、中国共産党としては、江沢民〔中国共産党主席在任1989-2004〕の頃から「日本を悪者扱いする」よう軌道修正してきました。天安門事件〔1989〕によって中国共産党が崩壊するのは、何としてでも避けなければならなかったのです。
中国共産党内部の矛盾と腐敗を隠し、国民の目を党の不正に向かわせないためには、外部の日本などが悪者にならなければならなかったのです。こうして虚構の存在となってしまったのが、今の中国共産党。
中国史上初のことでしょうが、2015年には中国から日本への観光客が500万人に達したとのことです。
- 皮肉なことに、若い中国人が、日本を知ることによって中国共産党独裁について疑問をもつようになるでしょう。
- 中国が経済成長して、富を一部の人に偏在させた結果として海外旅行者が増えたのだとすれば、この経済発展がゆえに中国共産党の一党独裁を終焉させることになろうとは、驚きます。
- 憎悪させることで発展したつもりが、やがて崩壊へとつながっていくのでした。
中国での、もうひとつの憎悪対象が、アメリカでした。
とにかく中国共産党が世界で一番正しい判断をすると決めつけていますから、「中国の発展を憎んでいて、ことごとく邪魔をするのがアメリカ」でなければいけません。
このように中国や朝鮮半島では、でっち上げられた「憎悪・にくしみ」が、ひずんだ愛国心となったのです。
- 内乱
もう多くの人が知るところとなりましたが、中国は100年前の軍閥跋扈の時代と何らかわることなく、依然として今も、内戦状態です。
中国での年間暴動数が10万件〔産経〕なんていうのは、シリアの内戦状態と比べて優るとも劣らず、もう国としての体(たい)をなしていません。
中国では警察力を使ってでも、中国共産党の存続を図らねばならず、この内乱状態が原因で、多くの中国人・香港人が、海外へ脱出しつつあるようです。
脱出したひと、粛正されたひと、の全員が立派な人たちだったというわけではないでしょうが、それにしても文化大革命・天安門事件で要人を粛正し過ぎて中国共産党幹部は今やカスばかりになってしまい、今では一般庶民もまた脱出組が増えてカスばかりになってしまった、ようで、これは大変な事ですね。
もしも仮に中国人がカスばかりになってしまったのだとしたら、それこそ自分の利益のためなら何をするか分らない、こういう不穏分子ばかりになってしまった、ということです。コワイデスネ!
- 飢饉
これが正しい共産党のやり方であり、見かけ上「人民革命」と称していますが、何のことはない、不正や賄賂〔わいろ〕横行という非効率が災いして国民を食べさせることができなくなり、無限大に外国を侵略して富を得なければならなくなりました。
これが共産主義の宿命なんでしょう。汚職・腐敗→非効率→外国侵略で新しい富を→再び汚職・腐敗→非効率 という繰り返しです。
「だましのテクニック集」である「孫子の兵法」
孫子の説も、呉子の説も、現代中国の民族性に、しっかり組み込まれています。
そんなのは、今の世界では通用しないことを教え込むにはどうすればいいか、これを世界中の国が今、辟易としながら、検討しているのです。