▲「メガロゴジラ ブラックバージョン」
5.ボディの造形
■2つのゴジラの造形の肝はボディ!?
顔の差についても時間と手間はかかりましたが、一番何度もやり直したのが実は共通パーツでもあるボディです。各ゴジラをお求めいただいている皆さんはお気づきかと思いますが、頭部パーツの付け根の位置をいつもより下げたのです。
可愛さを強調したい顔にするためにほんの少しだけ頭部パーツをいつもより大きめに作っています。造形的にも顔がやや大きめに見えるゴジラたちですから、いつもより頭身が違うのです。
Gメモリーズセレクションでは最初の「キンゴジ」から「GMKゴジラ」まではほぼ4頭身、その次の「大戦争ゴジラ」からほぼ5頭身になりました。その後、ずっと5頭身を続けてきましたが、「メガロゴジラ」「74ゴジラ」では違いの表現がしにくい事等もあって約4.5頭身にしています。
そしてさらに劇中スーツを見ると、意外なほど首の長さがあるゴジラなのです。
ですからある程度の首の長さはディフォルメでも必要と判断し、いつもより頭部パーツとボディの接合箇所の高さを下げる事で調整しました。
と、理屈ではわかっているものの、これが簡単にはできませんでした。ボディパーツそのものの大きさも、それまで作ってきた他のゴジラソフビと違う訳です。他のゴジラソフビより数ミリ高さだけ小さく作る訳です。横幅は今までと同じくらいで。この数ミリが実は悩ませました。
頭部パーツとつながりが悪ければやり直しです。当然手足の位置もずれるのでそこも調整です。ボディの高さが1ミリでも変われば、尻尾パーツの角度も変わります。
つまりボディパーツは怪獣ソフビではかん着の基本ベースとなる部分ですから、これを一つ直すだけで、他の付随するバーツ(頭、手、足、尻尾)も調整しなければならないという事です。
頭部にも時間はかかりましたが、ボディ一つにそれ以上かかったのは言う間でもありません。
でも助かったのはずんぐりむっくり体型(笑)のゴジラたちであったことです。平成以降のゴジラたちのようにボディだけでも凹凸が多いボディだったらもっと大変だったでしょう。そういう部分では作りやすい方と言えたのかもしれません。「くびれがほとんどなくてありがとう!!」です(笑)。