Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その49

2008年03月07日 | 制作裏話
「ミレゴジ ブルーバージョン」編 Part.1


?右が商品化された「ブルーバージョン」。左が企画時の没カラー。

●イメージはギラゴジのイラストポスター
 今日から昨年4月に発売した「ミレゴジ ブルーバージョン」の制作裏話をします。
 この「ブルーバージョン」は、『ゴジラ2000ミレニアム』に登場したミレゴジのカラバリの第3弾として発売した物です。
 この時すでにグレーベースの「スタンダードカラー」とグリーンベースの「グリーンバージョン」を発売していましたから、並べてはっきりと色の違いのあるカラバリとして作ろうと最初は考えていました。
 色はもちろん、イメージも前の2つと違うミレゴジにしたいと思い、思い付いたのが次作のギラゴジ(『ゴジラ×メガギラス』に登場したゴジラ)です。もうここで何度か書いたので皆さんご存知かと思いますが、ギラゴジはミレゴジの着ぐるみスーツを流用して一部改修した物と言われています。形状はほぼ同一で、若干色に違いが見られます。「あくまでミレゴジとして作ったゴジラだけど、ギラゴジのイメージで彩色しても良いだろう」と言える程度の差しかないと感じたので、ギラゴジのイメージで企画しました。
 かと言ってミレゴジとギラゴジでは、大きな差がある訳ではないので、ギラゴジをイメージさせるのはどれかと考えたら、目に付いたのは『ゴジラ×メガギラス』公開時のイラストポスターでした。青いゴジラが傷ついたメガギラスを抱きかかえた感じのイラストです。劇中ではゴジラの青いイメージのシーンはほとんどありませんが(強いてあげれば言えば海を泳いでいるシーンか…)、このポスターの青のイメージで作る事にしました。
 以前ここでも発売時にお知らせしたのですが、この「ブルーバージョン」の当初予定していた物は、ほぼ全身が紺色で背びれはシンプルにシルバーで塗装した物です。他社さんのレトロソフビゴジラでもよくありそうな配色でした。
 イラストポスターのような明るい青はあまりにも劇中のゴジラからは離れると思い、売れ行きを考えるときっと「こんな色のゴジラは軽すぎる」と思われて避けられ、一般的ゴジラファンのイメージとは違うんじゃないかと思っていたんです。ですからギラゴジのイメージではありますが、無難な色として紺の成型色を最初はチョイスしていたんです。
 雑誌社等への告知を済ませて、生産の準備に入る直前まで実はそれでモヤモヤがありました。本当にこの無難な色でいいのか…、これでギラゴジのイメージと言い切れるのか…、そして私自身が作りたい色はこれでいいのか…といろんな葛藤がありました。せっかく作るゴジラです。後悔のないようにとことんこだわってみたい……。だったらとことん「カッコかわいく」のテーマから外れない程度に、あのイラストポスターの色にもっと近付けようと、生産直前になって急遽成型色から塗装の色まで全て変更する事にしたのです。
 続きはまた明日。

(2008.4.7更新)
「ミレゴジ ブルーバージョン」は完売しました。ありがとうございました。
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