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有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その149

2009年10月16日 | 制作裏話
制作裏話
「キングギドラ シャイニングゴールド」編
PART.3

■生産数の確保で一安心

 納品されたクリア成型の「キングギドラ」。
 やはり多くのパーツに気泡が出てしまいます。それでも細かく目立たないようにして下さったのは成型屋さんのおかげです。感謝、感謝です。
 それでもいくつかは目立つものや穴になってしまったものも多く、それは泣く泣く処分しました。
 一番多かったのは予想通り頭のパーツ。3種類共です。毛の部分に穴が開いてしまっているものや角が欠けたりしてしまうものは商品には使えません。
 また翼でも穴のあるものがいくつか。先端の突起が欠けてしまうものもいくつかありました。
 それでも何とか予定個数は確保できました。
 いつもは複数予備分が出るように計算して成型生産もお願いしているのですが、結局この時は予備はギリギリ10個程度の確保になりました。後にこの10個はリクエストに応えて「未塗装分」として発売しています。

 もっと生産数を増やして発注すれば、処分せざるを得ないものを除いてもそれだけ安心できる数は確保できたでしょう。が、通常でも「キングギドラ」はコスト面でハイリスクなのでなかなか予算的に苦しいものがあります。ましてやこの時はクリア成型、ラメもかなりいつもより多めに使用していますので、経費はいつも以上ですので収益的には厳しいのが本音です。その辺はご理解いただきたいと思います。

 とにかく結果的には数も間に合いましたし、何とか商品化できて本当にほっとしました。皆さんのリクエストに応えられた安心感が何よりも嬉しかったです。
 もしかしたら経験豊富なメーカーさんはもっと効率の良い方法を知ってらっしゃるかもしれませんし、ベテランの原型師さんは最初からクリアでの成型を視野に入れて作られるかもしれません。その辺はまだまだ弊社としても勉強の余地はあるのだと思います。
 それでもこの大きさ、この造形でのクリア成型「キングギドラ」は弊社としては、当時の現状でできる限りベストを尽くしたつもりです。

 それにしても本当に劇中同様、「キングギドラ」は困ったちゃんな怪獣です(笑)……つくづくそう思いました。

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