「円谷英二ミュージアム特別映像
夢の挑戦
~ゴジラ須賀川に現る~」
絶賛発売中!!
11月30日、書籍「円谷英二ミュージアム特別映像 夢の挑戦 ~ゴジラ須賀川に現る~」が発売されました。福島県須賀川市にある円谷英二ミュージアムでしか観られない、初代ゴジラが登場する特別映像を紹介した1冊です。いくつか見どころを紹介します。
以前にもお知らせしましたが、この『夢の挑戦 ~ゴジラ須賀川に現る~』は今年1月にオープンした円谷英二ミュージアム内で観られるもので、東宝スタジオに大掛かりなミニチュアセットを組んでゴジラスーツ(着ぐるみ)を使用しての撮影は、『ゴジラ FINAL WARS』以来と言えるでしょう。
メインスタッフの皆さんも平成ゴジラ映画で活躍されたプロフェッショナルの方々ばかりですし、現場で取材させていただきその職人ぶりの凄さ、阿吽の呼吸で進められるお仕事ぶりに感嘆するばかりでした。
デジタルの進歩によるVFXが当たり前になってきた近年、古くは初期のゴジラ映画から受け継がれてきた、ミニチュアセットでのスーツアクションでの撮影をあえて今また挑戦しようというみなさんの心意気には感動です。
レポートは、月刊ホビージャパン2018年12月号、2019年1、2月号と、3ヶ月にわたって詳細を掲載してきましたが、それらに大幅に詳細をプラスしてたくさんの独占記事で構成しています。
映像をご覧になった方も、まだ観ていない方もぜひご覧いただき、特撮の面白さを感じていただければ嬉しく思います。
【見どころ1】
映像内で見られる名場面や、撮影現場で撮った写真を中心に、現代に蘇った初代ゴジラスーツのカッコよさをたっぷり掲載。ほとんどが初出しの写真です。初代ゴジラといえばモノクロのイメージですが、カラーで見られること自体新鮮です。
【見どころ2】
また、映像製作に関わられたスタッフの皆さんのお名前のリストも公式オフィシャルとしては本邦初公開となります。平成ゴジラに関わられた方々のお名前も多いので確認されてください。
【見どころ3】
ゴジラスーツを使用してのミニチュア特撮に挑戦されたメインスタッフの方々にインタビュー。
演出の鈴木健二さん、美術の三池敏夫さん、撮影の桜井景一さん、造型監修の酒井ゆうじさん、ゴジラスーツアクターの齊藤謙也さん、画コンテの西川伸司さん、郡眞剛プロデューサー、操演の上松盛明さん、ゴジラスーツ製作の上野肇さん、照明の伊藤保さん、特効の岩田安司さん、そしてミュージアムを運営している市役所の担当者の皆様にお話をたっぷりお聞きしました。
【見どころ4】
ゴジラの造形ファンにとっては最も気になるところかと思いますが、撮影に使用した初代ゴジラスーツがどのようにして作られたのか。
関係者の皆様に多大なご協力をいただいて、原型製作からスーツの完成、撮影に至るまでを写真や解説を交えて順を追って詳細に明らかにしました。こうやってゴジラのスーツが作られていく……その過程を見ていただくことでさらに初代ゴジラが好きになってくれると嬉しいです。
それらの流れは、実際にフィギュアを作られている方々にとって、怪獣造形の参考にもなると思います。
【見どころ5】
撮影現場でのメイキングもたっぷり紹介。載せ切れないほどの写真を撮影現場で二人がかりでたくさん撮影したのですが、その中から厳選に厳選を重ねて、ミニチュアセット、カメラワーク、特効、操演、スーツアクション、メカニック、エキストラ撮影など、ジャンルに分けて掲載しました。掲載する写真を選ぶだけでもかなりの日数を要したぐらいです。
VFXが主流になっている現在では、スーツ使用のミニチュア特撮はゴジラの映像製作では、おそらく今後ないかもしれません。
どうやって特撮が撮られたのか、それぞれのお仕事がどのようにして行われているのか、特撮ビギナーの読者にもわかりやすくしたつもりです。円谷監督の時代から受け継がれたプロの職人方々、クリエーターの方々のお仕事の様子を知ってもらえれば幸いです。
本作に登場した、平成ゴジラでお馴染みの各メーサー部隊のリニューアルの様子も!
【見どころ6】
本作では台本がないんです。画コンテが展開の柱となっています。
その西川伸司さんの描かれた画コンテも決定稿、準備稿のどちらも掲載。映像をご覧になったことがある方はぜひ各シーンを確認されてください。
【見どころ7】
昨年と今年の「ゴジラ・フェス」で開催された初代ゴジラのハイタッチ会に登場した時の様子もしっかりレポートしてます。
それぞれ違うスーツだったんです。知ってました?
【見どころ8】
現在円谷英二ミュージアムに展示中の実際に映像で使用された撮影用スーツ、イベントに登場した展示用ゴジラ、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』のPRやプロ野球の始球式などに登場したグリーティング用スーツと、現在東宝には3つの初代ゴジラが存在しています。
その3つ、それぞれを特写でドーンと掲載。その作られた経緯の違いもしっかり取材を重ねてお伝えしています。
【見どころ9】
円谷英二ミュージアムの特別映像ということで、円谷監督にまつわる記事も多数掲載。
1954の第一作『ゴジラ』、ゴジラと円谷監督、円谷イズムを受け継いだ歴代の監督さんや特撮監督の皆さんの紹介、ミュージアムの紹介と多彩に構成しました。
これからミュージアムを訪れる方々にとってもガイドブックにもなるかと思います。
【見どころのおまけ】
カバーの裏表紙の鉄塔とゴジラの写真。実は撮られたのは三池敏夫さんです。
この写真、ひと目見てすぐに「裏表紙に使いたい!」って思っちゃったのです。かっこいいので個人的なお気に入りなのでした(笑)。
撮影現場での様子や映像スタッフの皆さんとお話しさせていただいたりして感じたのは、大変な作業でも皆さんがとても充実して楽しそうにお仕事されている様子でした。郡プロデューサーをはじめ、実現、完成まで、大変な労力だったと思います。そんな中、無事完成してたくさんの人たちが目にされることができたのは、タイトル通り関係者の方々の「夢の挑戦」なのだと思います。これこそまさに円谷イズムなのかと思います。
そして短編映像にも関わらず、こうして一冊にまとめられたのは、その「夢の挑戦」を受け取ったホビージャパンさんの心意気があったからです。
本書の編集にあたって、私の方からは関係各所の皆様に数え切れないほど、記事として「あれがしたい」「これがしたい」「これの許諾をお願い」とたくさんわがままをお願いしました。
写真や資料提供など、スタッフの皆さんにもたくさんご協力をいただきました。特に校了直前まで東宝担当者の方々、東宝映像美術の方々にはご尽力いただきました。
この場をお借りして皆様には厚く御礼申し上げます。
あくまで個人的に思うことですが、VFXの素晴らしさやCGによるハイクオリティのリアルなゴジラも大好きですが、スーツ使用のミニチュア特撮も決してなくならないで欲しいと思うし、これからも大好きでいられるジャンルだと思っております。
少しでもミニュア特撮の良さや面白さを感じていだだき、次世代につながっていけば嬉しく思います。
「円谷英二ミュージアム特別映像 夢の挑戦 ~ゴジラ須賀川に現る~」
発行/株式会社ホビージャパン
定価/本体2800円+税
絶賛発売中!!
http://hobbyjapan.co.jp/books/book/b480841.html
TM &(C)TOHO CO., LTD.