このルートは西武鉄道の駅にある奥武蔵ハイキングマップ多峯主山・天覧山・高麗峠の山峡に歴史を訪ねるコースとほぼ同じです。違いは、山歩きをメインとしているので、神社仏閣の説明はかなり省略しています。
歩く順路は西武飯能駅北口を起点として周回して戻るコースです。北口-商工会議所(夢馬)-絹甚-観音寺-アトムの銅像-ニコニコ池-天覧山中段-十六羅漢-天覧山展望台-多峯主山-雨乞い池-常盤平-御嶽八幡神社-吾妻峡-割岩橋-飯能駅となります。(現地調査日は2010年1月9日)使用している写真は調査日と異なる物が含まれています。予め御了承下さい。
スタート地点
目的地の多峯主山は、駅から西北の方角になります。飯能の街は戦前から区画整理が進み道は東西南北に走っているので北へ向かってから西へ向かうか、西に向かってから北へ向かうか決める必要があります。お勧めは、西へ向かってから北へ向かうルートをお勧めします。このルートが目標物が判り易いからです。また、途中古い区画整理前からの斜めの道を使うこともできます。上の地図ではそのようになっています。また、駅のコンコースから北口のエレベーターを使って地上に降りるとファミリーマートに出られます。その道向かいの斜めの道が旧道です。消防署まで西に進んで右(北)に曲がると中央通りまで出られます。
観音寺の山門前の横断歩道を渡り北へ向かいます。時間に余裕があるならば、境内の白いゾウさん(象の像)を見てみましょう!
右手に小学校の体育館と左手に保育所と幼稚園が見えてきます。先程観音寺で道を横断しなかったならば、ここの押しボタン信号を使うか更に先の交差点まで進みます。
左側の中央公園には鉄腕アトムの銅像があるので記念撮影の場所に最適です。以前は道の北側(ニコニコ池のほとり)に設置されていましたが、21世紀になって現在の場所に移設されました。
天覧山中段まで登ると広場に出ます。ここから先トイレはありません。忘れずに!天覧山の名前の由来となった、明治天皇の駒つなぎの松の先に、頂上へ向かう道と多峯主山・高麗峠へ向かう道の分岐になります。
右に進むと多峯主山・高麗峠方面で左に進むと天覧山の頂上です。
天覧山と改名される前は羅漢山と呼ばれていました。その当時の名前の由来になった羅漢様です。山の斜面に沢山並んでいます。しかし残念な事に保存状態が悪く、完全な姿の石像は少ないです。
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天覧山の頂上展望台からは新宿のビルや富士山も見えます。・・・・
北側を下る途中に東屋があります。ここは先程の中段へ戻る道と天覧山西側の多峯主山へと続く道、そして東屋の裏側から更に北側へ下れば、多峯主山・高麗峠へと続く道に出ます。
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森の植生が変わるたびにハイキングコースの感じが変化します。やがて、見返り坂からの道との合流地点に到着します。ここには、丸太を切った椅子が沢山並んでいます。右が見返り坂で、左が今歩いてきた道になります。
20m程進むと、また分岐です。男坂・鎖場コースを行くなら、石段を登ります。まっすぐ進めば、雨ごい池に到着します。
クサリ場は子供専用です。と言っても大人も使っていますけどね!ここを登りきると多峯主山の頂上に到着です。足腰に余程自信が無い人以外、こちらを使う事をお勧めします。何故ならば、多峯主山の数少ない山登りを満喫できる場所なのですから。
息を切らせてやっと登った百太郎を横目に軽やかに男坂を登っきった少女は、にこやかに頂上に先着していました。(2008年2月23日撮影)
晴天ならば多峯主山からの眺望は最高です。特に寒い冬季がお薦めです。頂上山名表示板の向こう側のピンクの上着を着た人付近から北を見ると、日和田山と物見山の間に雪を被った男体山を見ることができます。西を向けば、武甲山を見る事が出来るでしょう。北東の方角には筑波山が南西の方角には富士山が南には丹沢山地が見えます。
東に目を向けると現在建設中の東京スカイツリーが、直ぐ右にサンシャイン60が見えます。そして更に右側(南)に新宿のビル群や東京タワー、六本木ヒルズも見えます。
南側の道を下ると、多峯主山山頂直下に地元の武将黒田直邦の墓があります。石段を下まで降りると小さな池があります。左の道が男坂の分岐方面です。
この小さな池は雨乞い池と呼ばれ、干ばつの時でも一度も枯れた事が無いと言われています。池の横を南に向かうと登りきった場所が広義の常盤平と呼ばれる場所です。ここは5月になるとツツジがとても綺麗です。右方向へ道なりに進むと御嶽神社方面です。
見晴らしは多峯主山の頂上にかないませんが、休憩(食事)するならここがお薦めです。写真には写っていませんが、休憩用のテーブルが手前に1卓、右奥に1卓あります。四月の初めは桜が咲き、その後にはツツジとシャガが咲きます。程良い風通しと木陰があります。天候が急変した場合は、右下に降りれば雨乞い池の東屋に逃げ込めます。難を言えば、道沿いだと言う事でしょうか。
御嶽八幡神社に行くには常盤平の右手(西側)の道を進みます。二差路を右に(多峯主山方向)にでてから尾根を進むか、左に進み神社の下に回る方法があります。地図では左で示してあります。
神社の参道最後の石段は一部が傾いています。(注意表示板有り)足元に気をつけましょう。こんな山の上に社を立てるとは、信仰心の篤い方々に脱帽します。
この場所の景観は南側と東側に少し開けているだけですが、明るくそして程々に木陰があり、休憩するには申し分ありません。ベンチも二脚あります。特に夏場の多峯主山の頂上は木陰が少ないので昼食を取るならば、こちらをお勧めします。
吾妻峡までは長い石段を下ります。南側の崖下に牛頭天王の社があります。左側には岩の断崖と旧社跡が見られます。この道沿いで一番の巨木がありますが、御神木ではありません。
石段を降り切る手前に鳥居があります。降り切って沢沿いのなだらかな道を進むと、落葉樹の雑木林から植林された針葉樹になります。この石段と沢沿いの道では、季節ごとの小鳥の囀りや虫の鳴き声、草花や紅葉などが楽しめます。特に石段を降り切った付近の谷間では、春になると鶯の囀りが沢山聞こえます。百太郎はひそかに多峯主山の鴬谷と呼んでいます。やがて金属製の鳥居が現れ、山道はそこで終わりになります。
県道を右(西方向:名栗へ)に進むと、永田大杉のバス停に着きます。歩き疲れたら、ここからバスに乗って帰る事もできます。県道を渡り正面の路地を入ります。ここに案内図があります。しばらく進むと民家の庭先のような道になりますが躊躇せずに進んでください。入間川(名栗川)に出ますとドレミファ橋(沈下橋)が見えてきます。増水時には渡れませんので気をつけて下さい。