私がお仕えしている先生は人の思いもかけないようなところにも目が行くようで、ここ最近は校舎の角に立っている夏ミカンの木の上の方にまだ実が取り残されていることが気になっていました。先生いわく、実が残っていると木の養分がとられて次の年は実がよくつかないので、とってしまった方がいいんですよね、とのこと。先々週あたりからずっと「時間ができたらみかんとりに行きましょう」と言われ、いつでも行けるように毎日スニーカーを履いて出勤していたのですが、いよいよ今日、行ってきました。校門を入ってすぐ目の前で、綿のチェックのシャツにチノパン姿で脚立にのって剪定ばさみで夏ミカンを一生懸命とっているオジサンが、果たして教授先生だなんて、誰も思わないだろうな、とちょっぴり可笑しくなりました。取り始めた時には門衛さんが寄ってきたけど、先生が「私はここのものです」と言ったらすぐさまひいてくれ、一緒に見物している始末。次に事務の人が走り出てきたので、今度こそ止められるのかと思いきや、脚立を持ってきましょうか?と聞いてくれました。最高学府の構内はどれだけ厳めしい雰囲気で難しーい研究が繰り広げられているのかと思ったら、なんとも牧歌的な時間が流れています。ほかの研究室のHPでは構内キノコ狩りツアーを呼びかけるものもあるとか・・・