田中そばのDNAを受け継ぐハイレベルな一杯
2017年4月、東武スカイツリーラインの「松原団地」駅が「獨協大学前<草加松原>」駅に改称された。東洋一のマンモス団地も老朽化により建て替えが進み、順次「コンフォール松原」に名称を変更している。時代の流れもあり、駅に隣接する獨協大学と、国指定の景勝地「草加松原」を前面に押した形だ。
草加駅の1駅隣にあって、各停しか停まらない小さな駅ではあるが、付近には「鷹の眼」「麺や極」「38 NOODLE KITCHEN」などレベルの高いラーメン店がひしめいている。駅東口を出て、草加駅方面に徒歩3分ほどの「中華そば 馥(かおる)」もまた、ハイレベルな一杯を啜れると評判である。


ご主人は足立区の人気店「田中そば」の出身。修業先を髣髴とさせる塩豚骨清湯の中華そばや、山形辛味噌らーめん、さらには煮干そばや生姜らーめんなどを取り揃えている。麺は手もみの平打ち麺と、低加水の細麺の2種から選べるのも嬉しい。背脂入りの「こってり」や「肉めし」、土曜限定の「スパムにぎり」なども田中ゆずり。
店名の「馥」には、豊かな香りという意味があるが、豚骨清湯と魚介系の香るスープはまさに馥。北海道産の小麦「春よ恋」を使ったという平打ち麺も風味・食感ともに良く、箸がとまらない。そして削ぎ切りされた豚バラ肉がまた旨いこと。最後は卓上の炒めた唐辛子や豆板醤、フライドオニオンなども使い完食完飲。


お店は駅近ではあるが、店横に3台分の駐車場があるので車でも大丈夫。通り沿いにはスーパー銭湯「湯屋処まつばら」があり、風呂上りに中華そばというのも最高だ。ちなみに、近所の「麺や極」のご主人も田中そばの出身。連食をしてみるのも面白いだろう。近くに用事のある方はぜひ一度。
<店舗データ>
【店名】 中華そば馥(かおる)
【住所】 埼玉県草加市栄2-4-8
【最寄】 東武スカイツリー線「獨協大学前駅」徒歩3分