大粒餡のワンタンが魅力「麺屋 木ノ下」
東武スカイツリー線、東京メトロ半蔵門線、京成押上線、都営浅草線の4路線が乗り入れる押上駅のB2出口から歩いて4分ほど。タワービュー通り沿いで2022年5月から営業している「麺屋 木ノ下」へ。屋号の由来は、スカイツリーの麓への出店である事。そして干し椎茸=キノコの出汁を使っている事からだそうだ。
白い暖簾をくぐると、店内はカウンター8席とテーブル8席の合わせて16席。午前11時から夜8時半まで、昼夜通しでの営業なのがありがたい。麺メニューだが、店のイチオシは「ワンタン麺」でスープは醤油と塩の2種を用意。ほか醤油ラーメン、塩ラーメン、担々まぜそば、ワンタンスープもラインナップしている。
また、飯モノには半ライス、ミニチャーシューとろろご飯を。ツマミメニューにはチャーシュー、ワンタン、リエットがあり、一杯引っかけることも出来る。ちなみに軒先の自販機で買ったドリンクは店内持ち込み可能である。今回はポスターに定番人気No.1とある「特製 醤油 ワンタン麺(1250円)」をオーダーした。
着丼までは待つこと5分ほど。細かな背脂が浮いたスープは、煮干や鰹節などを使った魚介出汁と、鶏ガラベースの動物系出汁に干し椎茸を加えたものを重ねている。それを円みある醤油のカエシでまとめており、ひと口啜れば、動物系のコク、煮干と節の香りと仄かな酸味、そして椎茸の香りとグアニル酸が合わさり重層的な旨味に。
そこに合わせる麺は、支那そばや麺工房の中細ストレート。説明書によれば、珍しい事に1杯に2種類の麺を使っているそう。生地により固めに茹でたアルデンテの麺と、芯まで茹でたしなやかで喉越しの良い麺とのこと。正直、啜り分ける事は出来なかったが、しなやかさとパツっとした歯触りが共存し、スープとの相性も良い。
店イチオシのワンタンは肉と海老が2つずつ。ドゥルンとした皮で肉は餡ギッシリ、海老は1匹丸々使ってプリプリだ。大粒で食べ応えありインパクトも大。たしかに、これは店の名物と言えよう。一方のチャーシューはレアな豚肩ロース、炙ったバラ肉、低温調理の鶏胸肉が各1枚ずつ。味玉は濃厚な黄身がサラリと解け良い味だ。
ほか、貝割れ、小口ネギ、刻みネギが乗る。なお、麺類はスープ別にオリジナル調味料小鉢が付く。醤油ラーメンには、椎茸と舞茸を炒めて一味唐辛子と山椒を加えた「きのこ辛味」だ。結構辛いので少しずつ溶いていく。山椒の香りも相まってスッキリと完食。よく纏まった一杯だ。次回は担々まぜそばとワンタンスープのセットもいいなぁ。
<店舗データ>
【店名】 麺屋 木ノ下
【住所】 東京都墨田区業平1-9-9
【最寄】 東武スカイツリー線「押上駅」徒歩4分