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肥宝館 -貧すれば丼する-

【徳島 徳島駅】 銀座一福 「らーめん肉入り(700円)」

屋台発、徳島ラーメン創成期の味を

徳島市街を流れる新町川にかかる両国橋。その南側、銀座商店街で昭和26年に創業した老舗「銀座一福」へ。初代・折原定二氏が徳島在住の中国人に中華そばの作り方を教わり、現在の両国橋西公園付近で始めた屋台「大盛軒」が発祥である。口コミで徐々に客が増え、1年後には現在の場所に店を構えた。

今では徳島ラーメンの代名詞ともなった甘辛く煮込んだ豚バラ肉だが、実はこの「銀座一福」が発祥と言われている。さらに客の要望を受け生卵もトッピング。バラ肉と卵の相性が抜群で評判が良く、「月見そば」と銘打ち人気メニューとなっていった。そんな初代の作りだした味を、いまは三代目・秀茂氏が守り続けている。

なお、二代目・勝之氏の時代には中華そば以外のメニューの充実を図った。麺類は中華そばに加え、人気の高いワンタン麺、五目そば、焼そば、チャンポンなども用意。また、焼き飯、中華丼、餃子といった町中華の定番も提供する。人気の高かった手作りのシューマイは、2021年現在は年数回の予約販売のみだそうだ。

中華そばのスープは豚ガラや野菜を煮込み、旨みたっぷりだがアッサリした飲み口だ。合わせる麺は加水率低めで柔らかな中細ストレート。豚バラ肉は創業当時から継ぎ足し使っているタレで味付けされており、甘辛でよいアクセントに。徳島ラーメンの進化を語る上では欠かせない店。ぜひ食べ歩きのリストに入れて頂きたい。

<店舗データ>

【店名】 銀座 一福 本店
【住所】 徳島県徳島市銀座10
【最寄】 JR高徳線「徳島駅」徒歩10分

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