鳴門の真鯛を使った絶品ラーメン
JR徳島駅から歩いて3分ほど。駅前ロータリー西側の路地にある行列店「堂の浦 駅前店」へ。徳島でラーメンと言えば茶色のスープに甘辛の豚バラ肉と生卵が乗った一杯を思い浮かべる方も多いだろうが、ここ「堂の浦」は鳴門海峡の名産・真鯛を使った塩ラーメンで人気を博し、徳島市内を中心に支店数を増やしている。
代表の早見悟氏は元々、徳島市内で居酒屋「わじ庵」を経営。母親が鳴門市の好漁場・堂浦の出身で、幼い頃から鳴門海峡の魚介類に親しんでいたそう。真鯛のアラの活用法を研究するうちに「鯛の塩らぁ麺」が完成。2011年9月、歓楽街・栄町に深夜限定のラーメン店「堂の浦」を創業し「鯛の塩らぁ麺」の提供を始めたのだ。
人気に火が着き、2012年12月には今回訪れた「駅前店」を出店。さらに2018年秋には満を辞して鳴門市に「本店」を構えた。その後も2019年には徳島大学前に、2020年には鳴門市に「北灘海鮮食堂店」をオープンするなど勢いは止まらない。いくつかある支店の中でも、観光客が最もアクセスしやすいのが駅前店だろう。
店内はカウンター10席程と、奥にはテーブル席も。また、カウンターの裏側には居酒屋メニューも楽しめる掘り炬燵の「はなれ」を併設している。麺メニューは看板の「鯛の塩らぁ麺」を筆頭に、浅利塩バター、明太炙り、雲丹潰し、鮑肝醤油と個性的なラーメンをラインナップ。また、残ったスープに投入する「替飯」も用意。
替飯は十五穀米で、塩昆布かチーズから選べるほか、生卵を乗せた「超替飯」もある。一方、鶏皮餃子、蓮根はさみ揚げ、チキン南蛮、エビフライ、ゲソ唐揚などのツマミメニューもあり、一杯引っかけることも可能だ。今回は呑んだシメでの訪問なので、シンプルに「鯛の塩らぁ麺(700円)」のみをオーダーした。
鳴門の真鯛をじっくり煮込んだスープは、丁寧にアク抜きされ雑味も嫌な臭みも無く、鯛の旨みダイレクトに感じられる逸品だ。少しトロみがあるので、パッっとした細ストレート麺に絡みつき旨い。そこにパリパリに揚げた鯛の皮が乗る、まさに鯛づくしの一杯。これは並んででも食べたい味だ。観光の方も是非一度啜るべし。
<店舗データ>
【店名】 堂の浦 駅前店
【住所】 徳島県徳島市寺島本町西1丁目45-1
【最寄】 JR高徳線「徳島駅」徒歩3分