ご当地ラーメンチャレンジ最終章は「とみ川」
東京駅地下のラーメンストリートで、2021年7月に始まった「ご当地ラーメンチャレンジ」。各地の名店が100日ずつ、次々に登場する企画である。神奈川の「支那そばや」を皮切りに、ここまで熊本「天外天」、佐野「麺屋ようすけ」、金沢「神仙」、青森「ひらこ屋」、函館「あじさい」と各地のレジェンドたちが賑わせてきた。
そして最終章となる第7弾は、北海道から「富良野とみ川」が出店。道産小麦を石臼で挽いた風味豊かな麺が評判の人気店だ。ご主人の富川哲人氏は元プロボクサー。25歳で引退した後に料理の世界へ。ラーメン店や日本料理店での修行を経て1997年に独立創業した。地産地消、無化調というコダワリの一杯が多くの人を魅了している。
その努力が実って「ミシュランガイド北海道」では2012年、2017年と2期連続でビブグルマンに選出。現在は姉妹店として「富川製麺所」を富良野と新千歳空港に。また「煮干中華 ゆきと花」を富良野駅の近くにそれぞれ展開中である。また2016年には「北海道富川」の屋号で上海にも進出。北海道のラーメンシーンを牽引する存在だ。
店内はカウンター8席とテーブル16席の計24席。麺メニューは醤油清湯の「石臼挽き中華そば」を筆頭に、味噌らあめん、辛味噌らあめんもラインナップ。トッピングには半熟煮たまご、キクラゲ、長ネギなどの他に、スモークチャーシュー、北海道バター、イタドリメンマ、富良野軟白ネギ、アスパラなど北海道の名産も並ぶ。
また、1日10食限定で「4種の肉盛り」も用意している。さらにライス、チャーシュー丼、北海道山わさびごはんといった飯モノも提供。今回は「特製 石臼挽き中華そば(1350円)」を注文した。着丼までは待つこと6分ほど。スープは根室産短元昆布、干し椎茸、鰹、鯖から引いた鶏ベースの清湯と煮干し出汁の2本立てという。
そこに道産醤油を使った無化調のカエシを重ねている。オイリーで甘味もあり、優しい味わいのスープである。そして注目の麺には北海道産小麦「ゆめちから」「きたほなみ」に、富良野産「春よ恋」を石臼で挽いた全粒粉を配合。富良野産のさくら卵をつなぎに使って製麺した中細麺だ。噛めば噛むほど小麦の香りが増して旨い。
チャーシューは富良野地方産の豚腕肉の煮豚が1枚、えぞ山桜燻製の三枚肉のスモーク焼豚が2枚、低温調理の鶏胸肉1枚が乗る。特に三枚肉は脂の甘みと燻した香りが相まって絶品。ほか、黄身ネットリの味玉、メンマ、三つ葉、刻みネギがトッピングされる。旨い麺とそれを活かすスープだ。あっという間に完食。いつか本店も訪れてみたい。
<店舗データ>
【店名】 富良野とみ川 東京ラーメンストリート店
【住所】 東京都千代田区丸の内1-9-1 東京駅一番街B1F
【最寄】 JR「東京駅」八重洲中央改札より1分
★2023年8月31日をもって閉店
★以上でご当地ラーメンチャレンジ企画は終了
★跡地には2023年10月25日「家系ラーメン 革新家 TOKYO」がオープン