関東ではトップクラスの「徳島ラーメン」
東急電鉄・元住吉駅からブレーメン商店街を西へ歩いて6分ほど。商店街から南へちょっと入った路地で2017年7月から営業する「徳島NOODLEぱどる」へ。関東では珍しい徳島ラーメンを提供する人気店だ。ご主人の坂井征史氏は徳島出身。上京し中華料理屋で働いていたが、40歳を前に「自分の店を」「徳島ラーメンが良い」と思い立ち創業した。
なんと独学でスープを完成させてオープンに至ったという。ちなみに「徳島ラーメン」は基本的に豚骨を主軸に炊いた白湯スープがベースとなっており、濃口醤油やたまり醤油のカエシを重ねた「茶系」、薄口醤油や白醤油を使った「白系」、豚骨に加え鶏ガラを使い薄口醤油で味を整えた「黄系」の3系統に大別されている。
歴史的には戦後すぐ小松島市で生まれた「白系」が源流で、その後「黄系」「茶系」が派生したと言われている。この3系統のうち「ぱどる」で啜れるのは、最もポピュラーな「茶系」である。店内はL字カウンターに8席。麺メニューは「徳島ラーメン」を筆頭に、そのエッセンスを凝縮した「まぜそば」、そして限定麺をラインナップ。
なお、この日の限定は「和ラーメン」「生姜香る和ラーメン」とのこと。それぞれ豚バラ肉盛り、生玉子、味つけ玉子、青ねぎ、辛ねぎメンマ、モヤシを追加トッピング可能だ。またプラス100円でラー油と紫玉ねぎを加えた「辛ぁ~麺」に変更出来る。飯モノには焼きめし、ごはん、徳島ラーメンの具を飯に乗せた「徳島丼」を用意。
今回は「徳島ラーメン(900円)」に定番の「生玉子(80円)」を追加しオーダーした。着丼までは7分ほど。生玉子は別皿での提供だ。スープは豚骨を主軸に鶏ガラなども炊いているだろうか。嫌な獣臭はなくコクがあり濃厚。カエシの塩味は強過ぎず円みある味わいに。そこに京都「麺屋棣鄂」の中細ストレート麺を合わせている。
本場・徳島のラーメンは麺が柔らか目に茹で上げられている事が多いが、コチラの麺はコシが強く、スープとの相性も抜群で旨い。そして徳島ラーメンのシンボルともいえる甘辛く味付した豚バラ肉だが、柔らかで脂身もしっかりとあり良い味だ。そこに生玉子を落とし、すき焼きのように頂いていく。反則的な旨さである。
生玉子は黄身と白身を分離させた状態で提供されるのがありがたい。使い方は自由だ。ほかシャキシャキのモヤシ、メンマ、青ねぎが乗る。卓上にはニンニク、白胡椒、一味があるのでお好みで。最後まで美味しく頂いた。なお徳島ではラーメンをおかずに白飯を食べるのも定番なので、腹に余裕のある方はぜひライスを追加してみてほしい。
<店舗データ>
【店名】 徳島NOODLEぱどる
【住所】 神奈川県川崎市中原区木月3-13-30
【最寄】 東急電鉄東横線「元住吉駅」徒歩6分