博多老舗の東京2号店で啜る本格豚骨ラーメン
千代田線・町屋駅の3番出口上がってすぐ。尾竹橋通り沿いで深夜1時まで営業する「博多ラーメン しばらく」へ。博多・西新の本店は昭和28年創業の老舗。博多ラーメンのトッピングの定番である「スリゴマ」を考案したことでも知られている。そんな名店の東京1号店が日本橋に、そして2号店は、なぜかここ町屋にあるという不思議。
なお店名の「しばらく」だが、これは「いよっ十八番!」の掛け声で知られる、市川団十郎の歌舞伎十八番のひとつ「暫(しばらく)」に由来するという。創業者である先代のご主人が「博多ラーメンの十八番を目指そう」と、この名を付けたそうだ。そのため看板や暖簾から丼に至るまで、歌舞伎の隈取りの紋様が描かれている。
麺メニューは基本的に「博多ラーメン(650円)」の1軸。味玉、高菜、キクラゲ、メンマ、ネギは各100円で、チャーシューは250円でトッピングが可能だ。また飯モノでは明太子ごはん、高菜ごはん、梅しらすごはんをラインナップ。ほか餃子やキムチ、冷奴といったツマミに加え、焼酎、日本酒、梅酒なども用意されている。
今回は「味玉らーめん」をオーダー。もちろん麺の固さも「やわめ」から「粉落とし」まで選ぶことが出来るので「バリカタ」で注文することに。細麺で茹で時間が短いので、あっという間に着丼した。浅めの丼に注がれたスープは、豚骨のみでじっくり煮出したもの。脂も髄の旨味もしっかり出ているが、クドさはなく飲みやすい。
多少の豚骨アロマはあるが、臭みは気にならない程度に抑えられている。そのスープに泳ぐのは定番の低加水麺。若干黄色がかった細ストレートで、パツっとした歯ざわりだが、しなやかさもあり旨い。チャーシューは肩ロースか。薄目のカットで脂は少なめだが、肉の旨味は十分。黄身がトロトロの味玉も良い味だ。
キクラゲもネギも上物で食感が良い。思わず「ハリガネ」で替玉(130円)を注文。最後は卓上にある自慢の擂り胡麻をたっぷりと加えて完食した。追加でオーダーした「明太子ごはん(280円)」も良い味だった。ちょっと目立たない立地ではあるが、こりゃ町屋の伏兵だ。チャーシューが旨かったので次回は追加トッピングしてみよう。
<店舗データ>
【店名】 博多ラーメン しばらく 町屋店
【住所】 東京都荒川区荒川6-2-7
【最寄】 東京メトロ千代田線「町屋駅」3番出口すぐ