横浜市都筑区耳鼻咽喉科

南山田(センター北と北山田の間)の耳鼻咽喉科院長のブログ。

The Lady アウンサンスーチー 本日2回目の桜木町

2012-08-01 18:47:35 | 映画・テレビ

昨夜は桜木町の夜間診療の当番。鼻内異物、外耳道異物、咽頭異物、中耳炎、めまい、けっこう忙しかったです。帰宅後、(夕食は時間がなくて、おにぎり2個だけだったので)夜食を採りながら、NHKのネット生中継を見ると、もう1時過ぎでしたが、雨で中断があったらしく、錦織vsダビデンコの試合を、まだやっていました。ダビデンコはフェデラーと同世代で、日本人並みに小柄ながら、2009年にはツアー最終戦で優勝するなどすばらしい選手でしたが、今日の試合を見ると、錦織選手の方がもう明らかに格が上だというプレーぶりを見せていました。

アウンサンスーチー。ビルマの独立運動を主導し、その達成の目前に暗殺された、ビルマ建国の父、アウンサン将軍の娘。オクスフォード大で哲学、政治学、経済学を学ぶ。夫はチベット研究者の英国人マイケル・アリス博士。1985-1986年の2年間、京都大学東南アジア研究センターの各員研究員として、日本で過ごす。1988年、母の看護のためミャンマーに帰国。独裁軍事政権が多くの学生を虐殺するのを目にし、民主化運動に参加して、そのリーダーとなっていく。1989年から1995年、2000年から2002年、2003年から2010年と、3度に渡り計15年間、軍事政権によって軟禁生活を強いられながら、常に自由を抑圧する者への戦いの象徴となってきた。1991年にはノーベル平和賞を受賞。

ミャンマーの軍事政権の圧政については、日本では大きく取り上げられることが少ないですが、2007年の仏教僧侶らの反政府デモへの武力弾圧のとき、日本人ジャーナリスト長井健司さんが軍によって射殺されたことには、衝撃を受けた人が多かったと思います。映画The Ladyでは、イギリスでの普通の主婦、母としての暮らしから、一夜にして民主化運動のリーダーとなった彼女の、国への想いだけでなく、家族との愛も鮮明に描かれています。主演ミッシェル・ヨーが最高の演技、監督は私の好きなリュック・ベッソン。ミャンマーは、日本との関係も深く、(映画でも、日本からの圧力が1回目の軟禁を終わらせるというシーンがあります)、この映画は是非多くの人に見てほしいです。

映画の最後には、”あなたの自由を、私たちの自由獲得の闘いのために、使ってください”という、彼女が国際社会に向けた言葉が映されます。

この映画が作られた昨年の時点では、軍事政権は民主化を口にしながらも、まだまだその圧政が続いていましたが、その後彼女の国民民主連合(NLD)が、長年認められなかった政党(野党)として認められ、今年4月1日の議会補欠選挙でNLDはアウンサンスーチーを含む44人の候補者を擁立して、彼女を含む40人が当選と大勝しました。その直後に、ミャンマーの大統領はまず日本を訪問し、野田首相はミャンマーの政治改革を評価して、1987年以降凍結してきた援助を再開することを、表明しています(1987年までは最大の援助国であったし、その後も人道案件に関しては制裁とは別だと称して、かなりの援助を行ってきたとも言われていますが)。また、つい2ヶ月前、彼女は24年ぶりに出国が許され、オスロで21年前に果たせなかった、ノーベル平和賞の受賞講演を行っています。これが、ビルマ(ミャンマーは軍事政権が改名したもので、彼女は認めていない)の真の民主化のスタートであると信じたいものです。

横浜では、桜木町のブルク13で上映中。ブルク13は、3大シネコンがどこも上映しない映画を、しばしばやってくれるので、ありがたいです。考えてみたら桜木町には、零時過ぎまでいましたから、これが本日2回目の訪問でした。

知らずに出かけたのですが、今日は横浜の花火の日だったのですね。もう昼過ぎには大勢の人が集まり、たくさんの屋台が出たり、ゆかた姿の女性も多く見られ、横浜みなと未来は、街中お祭りの雰囲気でした。交通規制のかかる夕方になる前には帰ってきましたが、十分お祭り気分を味あわせてもらいました。

 

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