気温が下がってきて、風邪をひいている方も増え、患者さんが増えています。昨日は、大台に迫る数の患者さんが受診されました。昨年の11月はずっと暖かく、12月に紅葉と菜の花を一緒に見るという異常な気候で、患者さんの数は前年の2割減となりましたが、今年は例年並みにもどりました。
今日は昨日ほどは混みませんでした。しかしその中で、午前11時ごろ、ユニットの吸引が突然働かなくなってしまったのです。耳鼻咽喉科の処置は、耳にせよ鼻にせよ、吸引が不可欠です。すぐに機械屋さんに連絡して、できるだけ早く来てもらうようにお願いしましたが、宇都宮に出張しており、すぐこちらに向かっても、午後4時ごろでなければ着けないとのこと。
左はカタログの写真で、当院のユニットは顕微鏡や内視鏡システムを装備しています。
携帯型の簡易ユニットを用意してあるので、それで何とか患者さんにはご迷惑をかけることなく診療を行うことができ、機械屋さんの到着を待ちました。
このモバイルユニットもカタログ写真ですが、当院のものとほぼ同じです。
当院は15分ごとの枠に、ある程度の余裕をもって、数人の患者さんの予約を入れています。時間予約ができなかった方には、アイチケットというシステムで順番とりをしてもらって、時間予約の患者さんの合間に診察しています。時間調整のため、4時15分の枠だけは、予約を入れません。また今日は、4時半から5時まではインフルエンザの予防接種だけを予約し、通常の診察の患者さんの予約は入れていませんでした。4時過ぎに到着した機械屋さんに、4時の枠の予約の患者さんの診察が終わってすぐに修理をはじめてもらい、4時半ぐらいにほぼ作業が終わったところで、お待ち頂いていたアイチケットの順番待ちの患者さんたちを診察し、インフルエンザの予防接種は10分少々遅れただけで開始することができました。
ユニットが故障して、多くの患者さんにご迷惑をおかけしかねないところでしたが、携帯型ユニットがあってよかった。備えあれば憂いなしです。また宇都宮での仕事から、休憩もとらずに飛んできてくれた機械屋さんには、本当に感謝です。さらに、かなり患者さんの多い一日の中で、ユニットが故障して携帯型ユニットを準備した午前11時頃と、修理にかかった4時過ぎから4時40分までの間が、たまたまその時間帯だけ患者さんが少なかったという幸運にも感謝です。そして、そうは言っても何人かの患者さんたちには、よけいにお待たせしたりしてご迷惑をおかけしてしまいました。ご協力していただいた患者さんたちには心から感謝いたします。
携帯型ユニットは、吸引するという機能はちゃんと果たしてくれるのですが、使い勝手は本当のユニットとだいぶ違います。単に鼻汁を吸引したり、薬液を噴霧したりするだけの機械が、何で高級車なみの価格なんだろうと思っていましたが、ユニットがいかに使いやすく造られているか、こうなってみて、ありがたみがよく分かりました。