よしーの世界

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イスラエルがすごい   熊谷徹

2021-06-10 06:51:21 | 
内向きな日本では海外の情勢を伝えられることが非常に少ない。以前はそれ程とも思わなかったのです

が、最近のテレビ番組は、日本はスゴイとか、とてもいいという内容のモノが多く、アメリカに関連す

るニュース以外は外国のモノは少ない。ましてや中東の国イスラエルに関しては最近も隣国パレスチナ

との衝突がニュースで流れ、戦争の絶えない国という印象しかない。


イスラエルは今や中東のシリコンバレーとして、元々アメリカとの強い結びつきがあったのが、ドイツ

、さらには中国との関係が緊密になり、各国との貿易額もすさまじい勢いで増え続けているという。大

企業を守ることが優先される日本では各民間企業の動きも鈍く、ハイテクノロジーをめぐる国際連携が

急速に進む中、完全に出遅れているという。


本書では米インテルがイスラエルの自動車関連ハイテク企業モービルアイを買収する話から始まる。読

み進めていくうちに、イスラエルのベンチャー企業が国防軍出身者によって次々に誕生していることに

気づかされる。そういえば「ルンバ(ロボット掃除機)」も軍事技術の応用から出来た物だった。やは

りIT技術は軍関係が最先端なのだ。


日本はガラパゴス化を指摘されてズイブン経つ。政府による大企業優先政策で自らリスクを取ろうとす

る企業は皆無で、素晴らしいアイデアを持つ小さい企業は資金不足で技術革新が進まない。大企業がい

つまでも自社開発に拘らず海外に目を向けて、新たな道を切り開かなければ日本の未来は暗い。


イスラエルがすごい       熊谷徹             新潮新書
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